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刑務所を舞台に演劇の力を描く映画~Sing Sing

 Sing Singを見てきた。タイトルは「歌う」ほうではなくシンシン刑務所を指している。刑務所で行われている演劇プログラムについての映画で、実際にこのプログラムに参加してから刑務所を出た当事者たちが何人か出演している。

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 主人公のディヴァインG(コールマン・ドミンゴ)は実際には犯していない殺人の罪で投獄され、シンシン刑務所の演劇プログラムの創設メンバーとして活動している。親友のマイク・マイク(ショーン・サン・ホセ)と新人探しを行い、デヴァイン・アイ(クラレンス・「ディヴァイン・アイ」・マックリン、ご本人に基づく役を演じている)を勧誘する。ディヴァン・アイは最初はなかなか安定して活動に参加することができなかったが素質はあり、ディヴァインGが狙っていた役を獲得するなど瞬く間に頭角を現す。

 大きい展開があるというよりは、心情や人間関係の変化などを役者陣の演技でじっくり見せる映画である。穏やかで忍耐強く、芝居を成功させるために尽力していたディヴァインGが親友マイク・マイクの死をきっかけにひどく落ち込んで精神の安定を失い、芝居の稽古に来なくなるものの、最後は復活する…というのが大きい展開で、ディヴァインGを演じるコールマン・ドミンゴの演技が大変よい。新人のディヴァイン・アイにハムレット役をとられた時の複雑そうな表情から、この人はいろいろ我慢してるな…と思ったら終盤に爆発があり、ドミンゴがいろいろな幅広い感情をうまく表現しているのが見どころである。登場人物はみんな何かあって刑務所に入ってきているので今までいろいろ苦労し、自慢できないこともしてきたが、演劇を通して自分の感情に向き合ったり、自己表現したりすることを学ぶ。脇役陣も大変よく、刑務所の演劇プログラムは本当に成功しているんだなと思った。全体的に演劇の力がいかに人生を楽しくするかを描いている一方、このプログラムで訓練を受けた人が本当にかなりの実力を身につけてこの映画に出ているということで、実際に演劇が人のポテンシャルを引き出し、人生を豊かにする力を実証しているような作品でもある。

 ところどころシェイクスピアなどいろいろなネタが含まれているのだが、劇中で上演されるのは『ハムレット』に古代エジプトやら剣闘士やらいろんなものが組み込まれたオリジナルのパロディコメディみたいな作品である(これはプログラム担当の先生が参加者全員のリクエストを反映して書いたという設定で、すごい苦労だな…と思った)。このへんの設定はちょっと『』を思い出した。なお、今までも刑務所の教育プログラムで芝居を上演するという話は『塀の中のジュリアス・シーザー』(これも実際に刑務所を出た役者を起用している)や『アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台』からマーガレット・アトウッドの小説『』までいろいろあり、刑務所で読書会をする試みについての『』みたいな一般書も出ているので、このへんに少し触れているとさらに楽しめる映画かもと思った。




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