『ホワイトバード はじまりのワンダー』を試写で見た。この作品は『ワンダー 君は太陽』の続編…というか前日譚である。
『ワンダー 君は太陽』でいじめっ子だったジュリアン(ブライス・ガイザー)が退学になり、転校して暮らしているところから始まる。パリから画家である祖母サラ(ヘレン・ミレン)が訪ねてきて、孫に自分の過去のことを話してくれる。サラはユダヤ人で、第二次世界大戦中にフランスでナチスにつかまりそうになったが、杖をついていた少年ジュリアン(オーランド・シュワート)に匿われる。
大変ちゃんとした子ども向けのホロコースト歴史もの映画で、むしろ『ワンダー 君は太陽』よりもよくできているのでは…と思うところもあった。全体的には、弱い者をバカにしたりイジメたりすることはやがてはナチスにつながるような発想であり、少しずつでも勇気を出して良いことをするのが大事だし、善行は自分に返ってくる…というような子ども向けの教育的なメッセージがこもった作品である。ジュリアンが隠れているサラに勉強を教えたりして、できるだけ子どもらしい生活を続けられるよう気遣ってくれるあたりを細やかに描いている。イギリスの舞台で活躍していたパッツィ・フェランが先生役で出てきたりするあたりもいい。これを『ワンダー 君は太陽』の続編として作る意味はあまりよくわからないし(原作がシリーズものみたいになっていてその一作らしい)、ホロコーストを生きのびたおばあちゃんがいるというのにジュリアンの親はいったいどういう教育をしとるんだとかいろいろ疑問もあるのだが、前作を見ていなくてもまあ意味はわかる映画だろうと思う。