The Sceptical Suffragetteをスモックアリー劇場で見てきた。ジェリー・ファレル作、プリン・ドゥイニャン演出の芝居である。パンクハースト一家を題材にしている。
タイトルロールの「懐疑的なサフラジェット」というのはシルヴィア・パンクハーストのことである。この話は基本的に労働運動に深くコミットし、平和主義者でもあって母のエメリンや姉のクリスタベルとは意見を異にしていたシルヴィアをヒロインに、パンクハースト家の家庭内の不和を描いている。シルヴィアの批判精神をエメリンやクリスタベルが認めなかったこと、エメリンやクリスタベルがエリート主義的で道徳的にも保守的だったことを指摘している。
笑えるところもあってまあまあ面白い芝居ではあるのだが、全体的にちょっとセリフの扱い方にスムーズさが足りない気がした。例えば最初にシルヴィアが刑務所を出て家に戻ってきた時、誰もいないのに「水が欲しい」とセリフで言って水を飲み始めるのだが、こういう説明的で別に動作でやればいいんだから不要では…と思うようなセリフが意外とある。たぶんそのせいだと思うのだが、エメリンやクリスタベルのダメっぷりが大げさに戯画化されているようなところがあり、もうちょっとわざとらしくないセリフで家族内の葛藤や批判を表現できるのではという気がした。