『怪盗グルーのミニオン超変身』を見てきた。怪盗グルーシリーズの4作目である。
反悪党同盟のエージェントとなったグルー(スティーヴ・カレル)は学校時代のライバルであるマキシム(ウィル・フェレル)を逮捕するが、マキシムはグルーを恨んで脱獄する。家族ごとマキシムに狙われる状況に陥ったグルーは反悪党同盟の助けで正体を隠してメイフラワーという町で暮らすことになり、グルーは一般家庭のお父さんとして子育てに邁進することにする。一方、ミニオンたちは反悪党同盟の実験の被験者となり、スーパーパワーを持つミニオンが誕生するが…
90分強しかない映画なのに明らかに詰め込み過ぎ感がある作品である。とにかくすごいスピードでいろんなギャグが続くので楽しくて可笑しい話ではあるのだが、「それやるよりここを丁寧にしたほうがいいのでは」みたいなところがたくさんある。グルー一家が正体を隠して暮らすだけでけっこういろいろ話ができるのに、ミニオンズの変身やら、マキシムがなぜかゴキブリのパワーに執着している様子やら、グルーが悪党に憧れる近所の娘ポピー(ジョーイ・キング)に脅迫されて大がかりな泥棒をする話やら、大きい展開がたくさんありすぎてものすごく忙しい映画みたいに見える。とくにマキシムのゴキブリの話はけっこう要らない感じ…というか、マキシムは大量のゴキブリを従えているのだが、なぜゴキブリの遺伝子を得るとあんなに強くなれるのかは不明だし(そもそもそういうところに突っ込む映画ではない気もするのだが、別に要らなくない?)、ゴキブリが大群で襲ってきたりするとけっこう絵として気持ち悪くなる上にアニメとしても手間がかかるせいか、この設定はあんまり活用されていないと思う。別に活用しないなら出さなくてもいいのでは…と思った。
ちょっと面白いのは80年代ノスタルジアがかなり強いことである。グルーが学校時代にカルチャークラブの「カーマは気まぐれ」をタレントショーでやって大喝采を受け、同じ曲をやる予定だったマキシムが激怒して以来ふたりは因縁のライバル…という描写がある。最後はティアーズ・フォー・フィアーズの"Everybody Wants to Rule the World"を刑務所のショーでマキシムとグルーがやるというオチがある(ちょっと『』に似ている)。グルーはカルチャークラブとかが好きなのか…と思うとちょっと面白い。ただ、どういう年齢層をターゲットにしているのかちょっとわからないなという感じもした。小さい子どもを連れて見に来る親の世代は80年代にはまだ生まれてないだろうし、若めの祖父母かな…?