さて、ポースカーノに行ったのは今回のコーンウォール行きの最大の目的であるミナック・シアター訪問のためである。

ミナック・シアターはポースカーノの海の岸壁にたっている野外劇場だ。ロウィーナ・ケイドという女性が何人かの地元の関係者の助けを受けながらほぼひとりの執念で作りあげた劇場である。デザインから柱や土台を作るのまで、ケイドと庭師のビリー・ローリングズをはじめとするごく数人で全部やったということで、究極のDIY建築だ。

海を背景にしていてとにかく美しい。劇場というよりは魔法の場所みたいだ。


いろんな歴代の演目が刻まれている。






壁を割って咲く花もかわいらしい。




絶景に興奮気味のエリン。

劇場についてのちょっとした展示もある。


昔の舞台衣裳なんかも。

ショップもあり、すかさずいろいろ研究用の資料を購入した。
この日の演目はウィンチェスター・カレッジ・プレイヤーズの『リア王』。なんと、舞台写真の撮影がOKである。














衣裳などはルネサンス風で、オーソドックスかつシンプルな『リア王』で良かったのだが、とりあえず場所の美しさに圧倒されてあまりちゃんと分析できなかった…海の色が芝居の進行に従って変わり、前半はえらい暑くて嵐の場面でも海が青く輝いていてなんだかえらくちょっと場違いな感じもしたのだが、後半は展開が暗くなるにつれて海も灰色になっていって自然と芝居がマッチし、とても迫力が増したと思う。役者はエドマンド役が非常にセクシーで良かった。ちょっと気になったのは、リア王役がハゲており、ハゲの役者さんがシリアスな場面で「この白い頭に…」という台詞を言うとちょっと意図せざるおかしみが出てしまうのでカツラをかぶったほうがいいのではないかということである。また、せっかく断崖なんだからグロスターの自殺未遂の場面はもうちょっと地形を生かして演出してもいいのではと思った。