さて、図書館を堪能したあとはどうやら火災警報は誤報で無事だったらしいバーミンガム市立美術館に戻る。
ここはラファエル前派で有名なのだが、それ以外にもありとあらゆる収蔵品を集めていてかなり見応えがある。
中のホール。



鏡を使って無限にホールが続いているように見せる模型。

踊り場。

いろいろな素材・手法を作品と一緒に紹介する部屋。

ステンドグラス自作コーナー。


これ、写真だとよくわからないが、レースを木彫りで表現した匠のテクニック紹介。

触れる展示コーナー。


なぜ日本の甲冑が…

モーガン・ル・フェイの箱だそうな。

これも触れるアートの一種かと思ったら単なる修理中だった。

スタフォードシャで2009年に発見されたアングロサクソン時代の貯蔵庫の遺物展示コーナー。

模造刀を自分で持ったりできる。

この遺跡は偶然見つかったらしいのだが貴金属を用いた多数の工芸品が出土しており、アングロサクソン時代は暗黒時代だったという通説を覆すような高度な金属加工技術が使われているらしい。
エドワード・バーン=ジョーンズの部屋。ここは大変充実している。

「チャタトンの死」。

面白いことに、この「チャタトンの死」ほか病気や障害をテーマにした数枚の絵には障害のあるアーティストによる解説パネルがついている。

「この絵は抑鬱や自殺、死はロマンティックで高貴だということを伝えていますが、これはウソです」。

ジャン・エヴァレット・ミレイの「盲目の少女」にもこの解説がついている。



この盲目の少女は清らかで何も悪いことをしていないのに目が悪いというだけで貧しくなったから「助けるべき模範的な貧者」だが、こういう可愛らしい若い女性を描いて貧しい者への憐れみを誘うような絵画の裏には、「模範的な貧者」と「助ける価値のない貧者」を分け隔てるという眼差しが働いている。このあたりにヴィクトリア朝のモラルを感じる…というような解説。たしかにこの絵は美しいが、目の悪い女性がひたすら貧窮してしまうような社会自体がおかしいのである。
もひとつミレイ。

ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティの超有名作の数々。ほとんどはテイトモダンにもあるものだが(一枚の絵を数枚制作していた)、やはりこれだけあると見応えがある。



シェイクスピアネタの数々。『ヴェローナの二紳士』。

『お気に召すまま』

バーミンガムのアーティストの作品を展示する部屋。



これは修道女の作品らしい。


人々の暮らしについての展示。

人々の暮らしをいくつかのテーマに分け、テーマごとにブースを作り、解説パネルを設置して、そのテーマに合致する展示品をいろんな文化から集めてきて見せるというもの。






「社会とは何か」「政治とは何か」とか、パネルがかなり気合い入っている。







階段や小部屋にも所狭しと過去の遺跡の遺物などが展示されている。

これは遺物じゃなくアフリカのどこかのフォークアート作品らしい。

模造墓。


オラウダ・エキアーノの展示。この人は日本ではウィキペディア記事もないくらい無名だがイギリスでは有名で、18世紀に奴隷解放のため尽力したアフリカン(本人も若い頃奴隷だった)の著述家である。

この人は18世紀の傑出したアフリカンということでいろんな博物館の英国史の展示に登場するのだが、いろいろな展示からするとかなり世知に長けていて目的実現のための政治的な交渉や売り込み・宣伝ができる人だったようで、そういう人は大きな人権運動には絶対必要だよな…と思う。
これは鉱山作業員が鉱山立てこもりストライキ後に妻と再会する様子を描いた絵らしいのだが、鉱山立てこもりストライキってすごいな…

こんな感じで幅広い展示を満喫して大満足。最後にティーハウスでお茶。3ポンドの安さに惹かれたのだが、クリームティのくせに不味かった…















