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PchMOSFETモジュールを作った

はじめに

MOSFETとは、信号に応じてON/OFFする(バイポーラ)トランジスタに似たような動作をする部品です。
トランジスタと同様にHIGH電圧で導通するNchとLOW電圧で導通するPchがあります。
しかしながら、MOSFETはトランジスタに比べてON時の抵抗が小さかったり(CE間の電圧降下が小さい)、大きな電流を流すことができます。
トランジスタが主に信号の伝達やせいぜいLEDを点灯したり小さなモーターを動かすことしかできないのに対して、MOSFETでは大きなモーターを駆動するなど大電流を制御することができます。
また、一般的にトランジスタより高速に動作できますし、ONするための消費電流が小さいといったメリットがあります。

トランジスタは、電圧は同じぐらいまで対応するものもありますが、電流はせいぜい100~200mAぐらいとなっています。
これを補うためのダーリントントランジスタやパワートランジスタなどもありますが、電力のロスによる発熱や速度の問題が残ります。

MOSFETを電子工作で簡単に扱うために、Amazonなどで簡単に入手できる以下のようなモジュールがあります。
これは36V、30Aといった高電圧電流を大電流を制御できます。

  • Itisyou

上記のモジュールの回路は倹約DYI氏が調査されていました。

www.youtube.com

ココナラで受注したあるプロジェクトでMOSFETを使って、ハイサイドスイッチをする回路が必要なものがありました。
ハイサイドスイッチとは下図のようなもので、ローサイドスイッチとは負荷(ここではヒーター)とMOSFETの電気的な位置関係に違いがあり、負荷のマイナス側がGNDであるという制約がありました。
上記のモジュールはこの図のローサイドスイッチの形になっていて、ハイサイドスイッチとしては使うことができません。
また、これに対応するモジュールというのが探しても見つかりませんでした。
というわけでPCBを作るに至りました。

回路設計

まずは回路の設計です。
ブレッドボードで仮回路を作成し、抵抗は可変抵抗にしてどのあたりにするかを探ります。
主には抵抗値をいくつにすべきか?というところになります。
負荷には1~2Aを流すので、試験にはセメント抵抗を使います。

回路(下図)としては、大きくわけてPchMOSFETを駆動する上半分と、これを駆動するためのNPNトランジスタ部分と考えることができます。
NPNトランジスタは定番の2SC1815、PchMOSFETは秋月電子で一番安いMTP4835I3でも30V40Aとかなので十分そうです。
PchパワーMOSFET 30V40A MTP4835I3: 半導体 秋月電子通商-電子部品・ネット通販

NPNトランジスタ部分はBase電流はマイコンから供給し、0.1mA単位の電流でよいので10kΩとかでよさそうです。
これに対して、PchMOSFETをONするための電圧の上下限や、PchMOSFETからの電荷の抜けを考慮するため、R2、R3を決める必要があります。
今回のプロジェクトでは、電源は12V、負荷(LOAD)電流は1.2A程度です。
少し余裕を持たせて電源24V、負荷電流2Aぐらいまで問題ないように設計します。

とはいっても、12Vのときと24Vの時のパラメータは最適値が異なるので、この部分はその時に応じて抵抗値を最適に選択するようにします。
12Vのときは以下のようなパラメータに決めました。
ゲート電圧は VCC x R3 / (R2 + R3)なので、これが十分に低くなる必要があります。→R3は小さめ
R2はゲートをプルアップするという意味と、トランジスタへの電流を制限する目的があります。
大き目にすると無駄な消費電流は少なくなりますが、PchMOSFETの速度や発熱に影響します。
500Hz12VのPWMを印可しながらオシロスコープで付加の電圧波形を見ると、抵抗を大きくする(5kΩぐらいから)と矩形波が崩れてくる様子が見えました。
電流も数mA程度であれば問題ないと思いますので2.2kΩとしました。

再度、R3について考えると、12Vの時では無し(0Ω)でもゲート電圧が定格を超えることはなく、問題はありません。
心配なので入れておく、ということで120Ωとしておきます。ただ実際には不要なので0ΩでもOKです。
一方、電源電圧が24Vの場合はゲート電圧定格を超えないように1~2.2kΩ程度を入れた方がいい、ということになります。

PCB設計

サイズは先のMOSFETモジュールが17 x 34mmなので、これを参考になるべく小さく14 x 44 mmとしました。
すべてチップ抵抗で作ればこれを完全に下回るサイズにもできるのですが、ここはサイズよりも汎用性を持たせる形で、チップ抵抗とアキシャル抵抗をつかえるハイブリッド型にしました。
これによりはんだ付けが苦手な場合はアキシャルにすることもできるし、抵抗の在庫次第でチップを選ぶこともできます。
ただし、R2(R3)は1608チップ抵抗では定格を超える場合があるので注意が必要です。
3216ならOKだったのですが、普段1608を好んで使っているというそれだけの理由です。
(パターン幅にまでこの電流量を考慮していなかった。場合によってはジャンパで回避か?)

こういったハイブリット部品はよく探せばあるのかもしれませんが、見つからなかったのでKiCadで自作しました。
といってもチップ抵抗とアキシャル抵抗の部品の必要部分を重ねただけです。

PCBの完成とはんだ付け

今回は少し急ぎで欲しかったのでDHLを選択しましたので、送料込みで16.2ドル = 2,637円でした。
4日ほどで到着しました。発送の翌日には投函されていました。

部品をはんだ付けします。
出力側はピンヘッダのフットプリントですが、今回は用途的に直接リード線をはんだ付けしています。

動作確認

ArduinoでPWMをトリガーに入力し、入力電圧は19Vを入力し、2Aほどを流した時の波形が以下です。
黄色が負荷の電圧で青がArduinoの出力です。
ほぼ理想的な出力となっていそうです。

気になった発熱ですが、基板全体的にほんのり暖かい感じはありますが、負荷へのパターン上で異常に熱いというようなことはなさそうです。
一番温かいのは2.2kΩのアキシャルの抵抗でした。
アキシャル抵抗はこれでも定格は超えていないはずなので問題なさそうです。

PCBの設計データは以下のGitHubで公開しますが、パターンの発熱(電流容量)対策を入れたものをVer.2として公開しています。

また、あまった基板をBoothで販売します。
上記のような設計ミスもありますが、使えないことはなさそうなので自己責任で。

まとめ

PchMOSFETを使ったハイサイドスイッチのモジュールを作成しました。
大電流を使う回路設計は初めてだったのでミスもありましたが、これでまた一つ知見が広がったと思います。
リレーやトランジスタ、MOSFETと動作は似ているけど、用途は異なる回路の違いも理解できたと思います。
PCBの作成も送料を節約するようにすれば、もっと安くなるので、もっと積極的に使ってもいいかもしれないと思いました。

github.com
toriten51517765.booth.pm




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