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宮部みゆき『魂手形 三島屋変調百物語七之続』

収録作品:「火焰太鼓」 「一途の念」 「魂手形」

これまでが短編と言いつつ長い作品が多かったから、相対的にちょっと短めに感じる。短編集として向き合う場合、普通はこれくらいが読みやすいと思う。

単行本の装丁が急に豪華になる。

「火焔太鼓」美丈夫が語る太鼓の話。風習と不思議が交差する。誰も悪くないのが切ない。

「一途の念」富次郎が贔屓にする屋台のおみよ。亡くなった母は自ら目を潰した。これが久しぶりに怖かった。悪意に少しずつ喉を締められるよう。一途の念は寿ぎか呪いか。

「魂手形」いなせな老人がしゃれっ気たっぷりに語る。宿の客との出会い。水夫と水面との語らい。迷魂・哀魂・怒魂・怨魂。語りを聞くことが救いになり、それを語るメタ構造になってる。これまでの作品の中でもかなり具体的に死や霊魂やその顕現について触れているような気がする。そういう意味で重要な作品なんだろうか。例のつながりもありますし。百物語だから一貫性がある必要は全然ないのであるが、聞き手たる富次郎の精神世界は連続しているから、それはどうしても気になります。




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