収録作品:「開けずの間」「だんまり姫」「面の家」「あやかし草紙」「金目の猫」
読み終わった本の記録。
表題作「あやかし草紙」で、おちかが嫁入り。これまで語られてきた百物語は、〈語り手〉の話と理由だけでなく、〈聞き手〉があって成り立っていたんだなぁという感慨がある。
文庫版のあとがきで著者が言う「おちかを幸せにしてあげたい」というのが優しいなと思う。私は富次郎のひょうきんさと素直さが好きなので、全然OKです。
「開けずの間」がやたら怖い。これまででちょっと一番ぞわっとした。時代物とかホラーとかの問題じゃなくて、宮部氏の得意とする「人の弱さとそれに起因する悪意」の描き方が素晴らしいんだと思う。
ほかは、比較的あたたかいお話で優しい。「だんまり姫」の一国様、「あやかし草紙」の栫井十兵衛、それぞれにカッコイイ。