遅ればせながら、新年おめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
さて……
年末の記事で『午年なので、荼枳尼天さまの祈願に少し力を入れようと思っています』と書いた。
ここで厳密な話をするならば2つのことに留意する必要がありそうです。
① 荼枳尼天信仰が「稲荷信仰」であること。
② 午年=稲荷という直接的な話ではなく本来は「午年」ではなく「午の日」が稲荷信仰に大いに関わっていて、もっと言えば「初午の日」が重要であること。
そう言った意味では初午は毎年訪れるものだが、それを12年に一度の午年でより午を強化していると解釈しなおしているということ。
もう少し詳しく見ていきましょう。
稲荷=初午。
これは割と知られていますね。
伏見稲荷、豊川稲荷、をはじめとする三大稲荷候補ののご縁日は初午であることは周知のことです。
では、なんで初午が稲荷なのか?
ここからが本題です。
結論から言うと、根拠は二段構えです。
一つ目は「伏見稲荷の由緒」。
伏見稲荷大社(稲荷信仰の総本社)について、辞典的なまとめでは「和銅4年(711)2月初午の日に創建したと伝える」と整理されています。
厳密にいえば、稲荷大神の鎮座に関する最古の記録は『山城国風土記逸文(伊奈利社条)』だが鎮座年代が出ていない。鎮座の日付(つまり午の日)の記述は「稲荷社神主家 大西(秦)氏系図」に見える、となっています(伏見稲荷大社 公式「伊奈利社ご鎮座説話」)。
ここまでが一つ目の軸。
そして、もう一つの軸がある。
初午は「もともと田の神の暦日」だった可能性。
初午は、もともと田 の神をまつる日だったところへ、農神としての稲荷信仰が結びついたものであろう、という趣旨です(文化庁 公開PDF「もくじ No.113」)。
なるほど、です。
これは「鎮座日が初午だったから初午を祝う」だけでなく、そもそも初午という日が農耕の節目として強く、そこへ農神的な稲荷が“結びつきやすかった”という説明になっています。
つまり初午は、そもそも農耕の暦としても強かった、そこへ稲荷信仰が乗ったという解釈ですね。
その上で「伏見稲荷の鎮座日=初午」という由緒が、象徴として決定的に効いた。
この二つが重なって「稲荷=初午」が全国に定着した。
ここから稲荷神としての荼枳尼天の話です。
稲荷は「稲」の神さまです。
稲は米。
米は……シャリと呼ばれる通り、宝珠の象徴となります。
だからご利益としては『増益(ぞうやく)』ですね。
ここからは、過去の記事でも何度か書いた内容ですが重要な話なので繰り返します。
まず、荼枳尼天像をしっかり思い出してください。
荼枳尼天は、宝珠、三鈷剣を持ちます。
宝珠(益)だけを見ると、人は簡単に我利我利亡者になります。
その願いが強いほど、視野が狭くなる。
だから剣が控えている。
文殊菩薩を本地に持つ荼枳尼天が持つ剣は、煩悩を断つ智慧の象徴です。
宝珠で益をいただくなら、剣で煩悩を断つ。
この二つがセットだから、願いが“通りやすい形”に整っていくということ。
私はそう感じています。
だから皆様も、荼枳尼天の祈願をするとき、「益をください」だけでは終わらせないようにしてください。
益を与える側には智慧がある。
ということは、受け取る側にも智慧が要るということ。
その智慧がないと、益は毒に変わる。
ここを押さえた上で、荼枳尼天の宝珠と三鈷剣、そして文殊の本地まで意識できると、祈願が“我利我利亡者”になりにくい。
私はそう思っています。
以上、午年を機会に、初午から稲荷(荼枳尼天)をもう一段深く理解するための備忘録でした。

祈願のお申込みについて
本院で承っている祈願につきまして、以下解説ページから。
当院のご本尊である准胝仏母さまの祈願です。滅罪、延命、求子に強いご尊格です。
荼枳尼天とはお稲荷さまの仏教でも呼び名です。
商売繁盛、学業増進、立身出世など増益につよいご神さまです
病気平癒、健康維持にとてもよく効く祈祷で、お加持をした「お札」を毎日枕の下に入れてその札に「悪いもの」を吸い取ってもらうように機能させます。人によっては患部に当てるよう袋を作ってお守りのようにしている方もいます。不動明王による祈祷を行いますが、当院では延命に強い准胝仏母の力もお借りして祈祷致します。
文殊菩薩祈願
「三人寄らば文殊の知恵」というように智慧を象徴する尊格です。学業増進祈祷、無明を断ち切る祈祷などでお力をいただけます。受験用のお守りもお出ししています。
光明真言にによる供養(光明供)にて、ご先祖供養を致します。光明真言には強い滅罪の功徳がございます。祈願を叶えるには先祖供養がしっかりできているのが大前提です。
(「どんな衆生でも救う」という使命を持って誕生した慈悲深い菩薩さまです。皆様の願いを菩薩さまにお伝えするお手伝いをします)
年始(旧正月)に「星祭」を行い、祈祷札をお出ししておりますが、随時「星祈祷」をお受けしています。
※不動尊華水供を修法致します。
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