以下の内容はhttps://ryoiijima.hatenablog.com/entry/2024/09/24/220111より取得しました。


2泊3日 スマホをおいて「どこかにビューーン!」 (in 秋田)

行き先も自分で決められない、わからないことも調べられない旅

「旅にトラブルはつきもの」という考え方は、スマートフォンが登場してからあまり聞かなくなってきています。あらかじめスマホでレビューを調べてから行けばいいし、道中で何か困ったら、スマホで調べれば解決してしまうからです。

今回は、夏休み期間中、JR東日本が主催する「どこかにビューーン!」の企画を使って、あえてスマホを持っていかないデジタルデトックス旅をテーマに2泊3日の一人旅へ行ってきました。

スマホなしで旅をしようと思ったきっかけは、何度か私生活でデジタルデトックスを試していたのと、テレ東でやっている「水バラ」のバス旅等で、スマホを禁止して地図を見ながら・聞き込みをしながら旅をしているのが大変だけど楽しそうと思ったためです。思い返せばスマホやケータイなしで自力で行動したのは中学の遠足以来となります。

「どこかにビューーン!」とは

「どこかにビューーン!」は、JRE POINTを6000 ポイント使って、ランダムに東日本の新幹線駅に行ける企画。気軽に予約でき、行き先を自分で決められない気ままさに惹かれてこれまでに4回くらい試しました。以前試した記録と、この企画の攻略法は以下にまとめています。

ryoiijima.hatenablog.com

「どこかにビューーン!」では、自分で場所を選ぶことができません。さらにスマホを持っていかないので、困ったことがあっても調べられない状態となります。あえてこれからの旅に制約を設けることで、意図的に「どうにもならなさ・ランダム性」を計画したらどうかを試しました。

今回の行き先

「どこかにビューーン!」では、候補となる駅を4つ確定され、その中からランダムに行き先が選ばれます。

今回は、秋田県大曲駅に当選しました。秋田県は去年リゾートしらかみに乗って主に秋田市付近を巡ったので、今回は田沢湖の温泉をテーマに行ってみることにしました。

行き先決定の案内

デジタルデトックス旅に必要なもの

スマホを持っていかないので、代わりに持っていってメインで使ったものの一覧が以下のとおりです。

スマホ代わりに活躍したもの

  • 時計
  • インスタントカメラ (Kodak)
  • メモ帳 (写真左下)
  • Kindle (写真中下)
  • 手帳 (NOLTY ビジネスベーシックダイアリー)
  • Suica 機能のついたカード ( 「どこかにビューーン!」の切符を紐づける必要がある )

Kindle は観光雑誌の閲覧用で、ブラウザ等は機能が制限されていてネットが使えないもの(Wi-Fi接続のみ)を持っていきました。カメラはデジカメとかでもいいかなと思いましたが、あえてフィルムカメラを使って現像までしてみたいと思い、インスタントカメラを購入しました。

でかける直前に気づいてヒヤッとしたのは、切符の座席番号もあらかじめメールで見て控えていかなければ当日確認ができなくなってしまうということです。メモ帳に照会用の予約番号を含め、座席番号や時間をメモしました。

また、万が一電話等で連絡を取らなければ行けないタイミングができたときのために、ダムフォン(電話やSMS等に機能が制限された携帯電話)を持っていきました。スマホを切ってカバンに入れるというのでもいいかもしれませんが、あるという安心感もない状態で旅してみたいと思ったので自宅においてきました。

Punkt MP02 (ダムフォンの一種)

デジタルデトックス旅 (初級編?)

デジタルデトックス旅の初級編として、今回はホテルは決定した駅の最寄りに取り、電車やバスでの移動は極力少なくなるようにしました。また、行動範囲もそこまで広げず、秋田の「乳頭温泉郷」へ行くことだけをメインにして、休むための旅・スマホから距離を置くための旅としました。

これくらいでデジタルデトックス旅の初級編となるのかもしれませんが、もっとレベルを落とすなら、日帰り旅にするとか、近場のカフェにスマホを置いていってみるとかでもいいのかもしれません。私はすでに私生活で似たようなことは試していたし、家にスマホをよく忘れてくるので、日帰りの意図しないデトックスお出かけはしています。今回はもう少し冒険しようと思い、2泊3日で行ってくることにしました。

大まかに立てていた計画

ホテルはあらかじめ大曲駅の最寄りにあるところを取ってから行き、以下のように計画をしました。

1日目

  • 13:00頃: 東京駅到着、秋田駅の地図を買う
  • 15:20 こまち乗車
  • 18:32 大曲駅到着

2日目

3日目

  • 10:00 チェックアウト後に散歩
  • 12:46 大曲→東京

かなり簡潔な計画・旅で、これくらいならスマホなしでも余裕、と思っていましたが、それなりにわからないことや困ったことはありました。

実際の様子

1日目

東京駅で地図を買おうと思って早めに到着していたものの、八重洲ブックセンターが閉店していたことを忘れており、代わりの本屋を探すのに右往左往しました。結局インフォメーションセンターの人に聞いて、丸善へ。

本屋にもあまり地図自体がおいておらず、観光案内所にある地図でいいや!と思い買わずに新幹線に乗車。

新幹線に乗車している時間のうち2/3 くらいは寝てしまったので、あまり退屈もしませんでした。

当日お好み焼きを作って食べる店に行きましたが、スマホのノリでお好み焼きの撮影に3枚も消費してしまいました。

軽いノリで撮ってしまったお好み焼きの写真 暗いとよく撮れないので、やめておけばよかった

2日目

大曲→田沢湖への鈍行列車が午前最後の出発が7:02だったので、急いでホテルの無料朝食を食べて、電車に飛び乗る。Suicaが使えなかったので、現金で切符を買うことに。

乳頭温泉郷へのバス停がわからないので駅員さんに確認し、バスに飛び乗ります。

温泉郷について、1, 2番目に行こうと思っていた温泉がどちらも休館日でした。バスを1番目のところで降りてしまっていたので、他の温泉まで歩きました。他の温泉まで行くのに山道で30分くらい歩く必要があり、意図せずハイキングをすることになってしまいました。Google mapで調べていたら気づけたかもしれませんが、こういう意図せず発生するハイキングも楽しくていいと思います。道順も工事の警備員に聞きながら進みました。

休館であることを知らずに訪れた日帰り温泉 (宿泊も可)

ハイキングの道中で日が差してきて、写真を取りたいと思ってポケットを触って無意識にスマホを探していました。そういえばなかったんだ、という行動を2,3 回はしたような気がします。

最初についた温泉で、周回バスのチケットを買ったので、最初に到着した温泉からは基本バスで移動。当然ながらバスの時刻表はもらい、手帳に挟んで都度確認しました。このタイミングで、帰りのバスの時刻表は配っていなかったので、バス停で候補となる時間を2、3つくらいメモしておきます。

時刻表 (左)と周回バスのチケット (右)

最後の温泉の日帰り客用営業が終了してから、駅へのバスまで40分近く待つため、少し散歩しました。このような待ち時間にスマホを持っていたら見てしまうだろうと思いますが、持っていないのでだいぶ時間を持て余しました。こういうただ単にぼーっとするだけの時間も大事なのかもしれないと思いました。

天然水でラムネが冷やされているのを漫画以外で初めて見た

風情のある黒湯温泉の景色

乳頭温泉郷でいちばん有名な鶴の湯。フィルム写真で現像したのもあり本当に秘境のようである

バスから撮った田沢湖の写真

フラッシュ機能のついたインスタントカメラだったが、フラッシュ機能を忘れて真っ暗になってしまった。雰囲気もよく、料理も美味しかった北野水産。

3日目

地元の本屋に寄り、野鳥に関する本を買って、近くのカフェで読みました。小さい本屋でしたが、地元の人から愛されている本屋という感じで、本もよく厳選されているという印象を受けました。カフェもおしゃれで、もともと観光雑誌にも載っていないようなところだったので、行ってみてよかったです。

新幹線が車両故障の影響で遅れ、1時間遅れで東京に到着。スマホ持ってたら絶対にこの遅れた時間で見てただろうなと思うので、持っていかなくて良かったです。その間に本を読みました。最近アイディアに関する本を色々と見ているので、アイディアに関する本を読んでいました。

帰宅時のDigital Wellbeing アプリの表示

スマホを電源を入れておいてきたので、アラームがかけっぱなしとなっており、時計が10分間カウントされてしまっています。旅の前の使用時間は約2-3時間くらいで、そのうち1-2時間くらいはLINE電話で実際は画面を見ていないので、実質もともとの利用時間は1日に1時間くらいでした。それでもだいぶ利用時間は減ったという実感があります。

Digital Wellbeing の表示. スマホの電源を切ってから行けばよかった

デジタルデトックス旅で得た気づき

  • 2日目辺りで、わからないことがあれば聞けばいいし、そんなになくても苦労しないなぁと思うようになりました。むしろ、調べるより知ってる人に聞いたほうが早いなと感じることが多かったです。ただ、ダムフォンにカメラと地図機能がついているといいなと思いました。地図がないことで困ることは結構多いし、カメラも撮るのにだいぶ慎重になります (枚数は全部で27枚に制限されています) 。

  • ただ、地図がないからこれだけ多くのコミュニケーションが生じたのかもしれないし、カメラが無いから、撮る必要のないものは自分の目でちゃんとみて記憶に残すという形で観光地を歩けたという可能性もあるので、そういう意味では、やってみてよかったと思います。スマホの通知を気にせずに、「つながらない権利」を行使して旅行した気分でした。写真についても、ほとんどの観光地はポストカードとか他の人が撮った写真があるし、どうせとっても後で見返さないんだよなという良い諦めをしながら観光できたと思います。

  • また、道中年配の方からたくさん声をかけられました。インスタントカメラを持っているのも珍しいし、そもそも若者があまりいないような場所だったので、珍しかったのかもしれないです。1日に合計で20人くらいと話したと思います。

  • バスに載っている年配の方は、スマホを持っていてもいじって下を向いている人は一人もいなかったです。携帯電話に高性能なカメラとLINEが追加された程度にしか思っていないので、暇つぶしにスマホを見るという概念がそもそもないのかもしれないと思いました。

  • フィルムカメラの現像を自分で頼みに行くのは初めてで、謎のワクワク感がありました(中学の頃などは学校の先生がやってくれていた記憶がある)。最近は、現像したものを印刷するのではなく、スマホ転送というオプションがあり、フィルムカメラに興味を持った若い人に人気だそうです。このブログに貼り付けた写真も現像後スマホ転送を頼んでいます。インスタントカメラの値段はだいぶ値上げしていて現在で1つ2700円程度、現像とスマホ転送で1700円程度かかることに注意が必要です。さらに印刷するともう800円くらいかかります。

  • スマホと一定期間距離をおいてみて、スマホで検索していたことって案外どうでもいいことが多かったように思います。仕事に関わる大事なことはだいたい会社のPCで調べているし、スマホは割とどうでも良くて、気になったことをその都度調べるのに使っていたのだなという気づきがありました。

これから価値が出そうなデジタルデトックス旅のサービスについて

このような旅をやるなかで、このようなデジタルデトックス旅をサポートするサービスに価値が出そうな気がします。ダムフォンも現行のものは3-5万円と高いものが多いし、レンタルして旅行の期間中は貸し出す、旅行に必要な地図とかはあらかじめ手配してくれるとか、困ったら電話すれば代わりに調べてくれる みたいな体制のデジタルデトックス旅サービスがあると、これから需要がありそうに思いました。

ツアーとしてデジタルデトックス旅を設計して、ツアーガイドがスマホを回収するという形にすると、家においてきてしまったことによる取り返しがつかない感は防ぎつつ、気軽にデジタルデトックスができると思います。そういう斬新な企画をする旅行会社が増えてくるといいなと思いました。

おわりに: これからスマホとどう向き合うか

「どこかにビューーン!」はデジタルデトックス旅と相性が良く、スマホとの向き合い方を考えるきっかけとなりました。デジタルデトックス旅を終えて、完全に元通りに戻してしまうのももったいないと思っているので、なるべくスマホを使わずに過ごす時間をもう少し継続しようと思っています。

スマホ利用のルールとしては、以下をメインに使うように設定しました。

  • マップ
  • Keep メモ
  • カメラ 
  • アラーム
  • SMART USEN
  • LINE
  • (店員さんにQRコード読み取り等を求められたときや提示を求められたときのみ)ブラウザ利用

旅行から帰ったらダムフォンはやめようかと思っていましたが、引き続き使い続けてみることにしました。スマホSIMカードを入れていないので、検索をすぐにできる環境からは距離をおいた状態を保つことにしました(Google アプリとChrome は1日の使用時間を10分に制限)。

教育の観点から、子どもといっしょにやるのもいいかもしれないし、学校の遠足でもあえて地図を渡してスマホを回収して旅をやってもらうというのもいいと思います(今の学校はどうやって遠足や修学旅行をしている?)。将来自分に子どもがいたら、子どもの前ではスマホをいじらないようにしたいなと思ったし、これからも、身近にいる人の前でもできるだけスマホを見ない生活を送りたいという気持ちが強くなりました。

ここまで読んでくださりありがとうございました。みなさんももし興味があれば、あえて自分に制約を課す旅をやってみてください。

秋田のお店等でもらったチケットの記録を手帳に貼った。このご時世、アナログデータのほうが希少性が高いかもしれない。




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