『エイリアン』を観てきました。
『午前十時の映画祭』枠での上映だったのですが、意外に客席が埋まっていたことと、鑑賞料金が1500円になってたことに驚きました。なんとなく千円前後だったような気がしていた。
『エイリアン』自体は何度も見ているものの、考えてみればほぼノートパソコンのモニターでしか観たことがないので、でっかい画面といい音響で観たのは初めてでした。
「美術、ここまで作り込んでたのか」ということに気づく場面が多くて、やっぱりでっかい画面用に撮影したものはでっかい画面で観ないと勿体ないですね。
「……そんなところまで執拗にボコボコさせなくてよくない?」
っていうくらい、とにかくいろんなところにいろんな装飾をしたいんだ!という野心にあふれている一方で、
「なんで宇宙船の中で雨降ってるんだ」とか
「換気できない精密機械の中に住んでて喫煙は一番まずいんじゃないの」
とか、拘るところと勢いで押し切るところのバランスに迷いがなくて面白いですね。
暴れ疲れたエイリアンが疲れて脱出用のシャトルの中でひとりで寝てるところなども、改めてしみじみ可愛い。リプリーに蒸気ぶっかけて起こされてもしばらく、なんとなく寝ぼけていて攻撃してこないあたりは「そうか、まだ子どもなんだな」という発見をしたりしました。すごい眠かったのね。

今回観た最大の発見は、「娘による母殺し」映画だったことでした。あんなにマザーやら家父長的秩序やらの影に隠れたいたリプリーが、最終的にはマザーに向かって、ビッチ呼ばわりした上で爆破する、という目の覚めるような母殺し。
返す返すも、1979年においてこのヒロイン像がいかに新しかったかということを噛み締めたのでありました。

それから毎回ひっかかってしまう「リプリーのパンツがあんまり小さいのでそこにばかり目を奪われているうちに画面の奥でエイリアンが寝てる」という、典型的な手品師手法のシーンですが、今でもひっかかります。
「やっぱ、リプリーすごいかっこしてるな。いや、エイリアンどこだ。いや、しかしリプリーなあ……いや、エイリアン……」
とかこっちがオロオロしてるうちにギャーッてなる。最高のシーンです。
最近見た中でめっちゃ上がった「娘による母殺し」映画は『ロングレッグス』です。変な映画でした。