『教皇選挙』を観ましたよ。すんごいびっくりしました。
神経症ぽいくらいきれいな画面の中で上品ぶったおじさんたちが淡々と進める政治劇。だと思ってたんで、その静かなトーンのままで最後にぜんぶひっくり返ったのは本当に驚きました。近年観た映画の中で一番驚いたような気もする。
観始めてしばらく、自分がどういうジャンルの作品を観てるのかがつかめなくて、これは未来永劫カメラを入れることがかなわないであろうコンクラーベを奇跡の再現度で観せてくれるドキュメンタリー風のフィクションなのか?と思っていました。
進むにつれて「あ、これもしかして『薔薇の名前』的なミステリー」かも?」っとなり、なんだなんだこの話はどこへ向かうんだ、と見守っていたら唐突になんか爆発して「うわああっ!」ってなりましてね。
ジェームズ・ワンが『アクアマン』を撮ったときに、ちょっと話が長くなると「皆様そろそろ退屈でしょうから」っていう感じでとりあえず何か画面の端っこで爆発させてくれていたおもてなしを思い起こしましたが、場違い度においてはコンクラーベの爆発は海底王国以上の効果。
至上命題が「厳か」だから厳かにしておかなきゃいけないけど、急になんか爆発してもほこりまみれのまま厳かなフリをし続ける集団って、これはなかなかユーモラスな人達だぞ、と思ってたら、そこからバタバタバタっと物事が動いて思ってもないところに着地。
映画でこういう驚かされ方がまだあるのね、という発見にずいぶん愉快な思いをして帰って来ました。いやあ、楽しかったなあ。
