『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』を観てきました。
最近、家でニュース見てもトランプばかりなのに、映画館に行ってもまだトランプを見るというお祭り騒ぎの日々です。
面白い。と言ったものかどうか、主人公が予想以上に空虚な人なので、掘っても掘っても面白いエピソードがまったく出てこないのではありますが、それでも今や毎日トップニュースの中心人物であることと考え合わせると非常に面白いですね。どうしてそうなった。
印象深かったのは、若い頃は痩せて金髪の美青年だったという自己イメージに執着していて、減量のためにアンフェタミンを常飲したり、頭皮を切って薄毛を隠す手術をしたり、脂肪吸引したり、なんとかして若い頃の外見にとどまろうとするのだけど、一方で食欲を抑えられなくてベッドでフライドポテトを食べたりしてるところでした。
要は、非常に不安の強い人ということでしょうし、それこそ人として一番面白い側面なのに、弱さを引き受けると一輪車みたいにパタッと止まって倒れてしまうと思って目をそらし続けてしまうところが、切ないというかつまんないというか。

アンフェタミンで勃起不全になったトランプが、妻に「興味が持てなくなった」と言って豊胸手術を受けさせる場面があります。そして胸が大きくなったら今度は「作り物の胸には興奮しない」などと言い出す始末。
「あんたこそ鏡をみなさいよ。腹は出てきてるし毛は薄くなってきてる」ともっともな反論をされて大喧嘩。
妻の人にとっては本当にひどい話だけど、それでもまだ夫婦間の豊胸手術の話だったころはまだしも被害も小規模な話とは言えます。このレベルの「原因」と「結果」と「対処法」のこんがらかった行動を国政規模で取り続けるのだと思うと、この先の四年間は映画よりはるかに長いことですね。
劇中でもわりと早めから「金がなくなったら大統領選にでもでるか」「政府専用機でフェラチオしたい」などと言っておりましたが、さて大統領にはなったので、フェラチオの方は実行したんですかね。世の中って物騒ですね。

このトランプ芝居をみるだけでも大変に面白いです。時流を見るにつけても、今年のアカデミー賞の主演男優はこの人じゃないかしら。