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読みながら書き続ける『百年の孤独』~文庫じゃない方

百年の孤独』は今年ようやく文庫化されて話題になったが、長い間単行本でしか手にはいらず、わりと高額だったために「持ってるなら貸してほしいな」という雰囲気になりやすい本ナンバーワンだった。

うちの『百年の孤独』も結構ボロボロ

私としてもできれば人に貸して「どどどどどどうだった?それであなたはチョコレートで空中浮遊可能だと思う?」くらいのことが言いあえたら楽しいだろうな、とは思うのだ。

 

しかしまあ、あまりにも登場人物の名前が全部同じであることに業を煮やしてさんざん名前を書き込んだり、ツッコミを入れたり、メモを取りながら読み進んだ結果、もはや読み物として人に貸せる状態ではなくなってしまっている。

「ごめん、これ、たぶんもう私しか読めない」と示すために人に見せてもいいが、改めてじっくりみると我ながらだいぶ気持ちが悪い。

 

もともと紙の本は書き込み前提で所有するタイプではあるのだけど、その中でも『百年の孤独』の書き込みの量はかなり過剰な方だ。老眼が進んだらたぶん自分でも読めないのでもう一冊買わなきゃならなくなるんじゃないかと、恐れてもいる。

 

最初のうちは、「作者だって誰が誰だかわからなくなることは承知で書いてるんだから、読む方だってぼんやり読めばいいんだよ」という程度のノリで読んでいたものが、読むうちにやや区別がついてくると、やっぱり個性がわかった方がはるかに楽しい。

「これはあの時のあの子であれの息子か」「うわっ、グレたねぇ」とか、少しずつ解きほぐしていくうちに、心のマコンドは秩序を持っていったが、物体としての書籍は混乱の極みに到達してしまった。しかし正直、これほど楽しい読書体験というのもそうそうないのだ。

 

紙の本といえば、収納場所の問題と、価格の問題を考えて「ほぼ文庫一択でしょ」と長年思っていたものが「たっぷり書き込みできることを考えれば、あえて単行本に行くのもかなりあり」と考えを改めるきっかけになったのも『百年の孤独』あったればこそ。

この師走に来てついにネットフリックスのドラマ化まで始まってしまったので、私の紙の中のマコンドはまたさらに書き込みが増えつつ、成長と拡大と混乱を増している。『百年の孤独』読書にとっては、とっても良い年だったと思う。

 


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文庫版が出たのは2024年の本当に素晴らしい事件だったとは思うけど、じっくり読みたくなりそうな人には、あえて単行本買うことも熱く勧めていきたい。

文頭の人物相関図とか、文庫のサイズだとたぶん迷子になると思うので。

 

とはいえ、安く手に入るようになるのはありがたいことです。デザインも格好いいのでちょっと欲しい。

 

 

今週のお題「読んでよかった・書いてよかった2024」




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