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季節の変わり目に猫は

ミズナラの下の秋晴れのベンチに座っていたら、横からさっと風が吹き抜けて膝の上にどんぐりがひとつダイブしてきた。

ミズナラはほとんどの実に虫が卵を生んでいて、暖かいと出てきてしまうので本当は持ち帰らないほうがいいのだけど、わざわざ私の膝をめがけて落ちてきたともなれば無下に扱うこともできない。

「これは猫にみせてやろう」などと、手のひらに握りしめて帰る。それにしてもなんて見事なベレー帽を被っていることだろう。

 

肌寒くなってきたので家中の扉を閉めてまわる時間も増え、最近猫はそれが不満だ。実際どこにいるかはさておき、移動の自由は権利として保証されるべきだと、特に夜中などになると狂ったように主張する。こちらは寝ぼけ眼、細くドアをあけストッパーなど挟んでおいてやることになる。しかし、なんのことはない朝目が覚めるとずっと私の顔の隣でぬくぬくと丸く寝てるんである。

起き抜けに猫の生臭いあくびを浴びながらやたらホカホカに暖まった毛並みを撫でて思う。今日もここで寝ていたの。これならドアは締めて寝ても平気じゃないかな。

一方、人間の方は、毎朝冷たい麦茶を飲んで目覚めていたものが、いつの間にか温めたカフェ・オ・レに変わっている。お彼岸だってねえ。

 

今週のお題「夏の思い出」




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