
「純水で洗車をすると車がきれいになる」洗車関連の情報を調べていると「純水」という言葉をちらほら見かけるので、今回は洗車と純水の関係について書かせていただきます。
簡単に「純水」の説明をさせていただくと、水道水には一般的にミネラルと言われる様々な物質が溶け込んでいます。例えばカルシウムやマグネシウム、カリウム、シリカなどが溶け込んでいます。
洗車をする際、この水道水に溶け込んでいる物質(ミネラル)は、乾くと固形化するケースがあります。「純水」はこれらミネラルと言われている物質を取り除いた水のことですね。
要するに何も不純物が溶け込んでいない水のことを「純水」というわけです。
では、この「純水」を使って洗車すると車はきれいになるのでしょうか。

15年間の勤務経験を活かし、ろ過や水処理について情報を発信中。
現在はフリーで工場のろ過・水処理コンサルタントとして活動。
一男一女の父。46歳。
純水には2種類ある
洗車に使用される純水は、造水方法によって2種類あります。
- 逆浸透膜(RO膜)
- イオン交換
逆浸透膜は、有機物無機物に関係なく水道水中の不純物を取り除きます。一方、イオン交換はイオン化されている物質(無機物)のみ除去できるため、雑菌などの有機物は除去できません。
どちらの水が洗車に向いているのかと言えば「どちらでも良い」という感じですね。洗車に使用する分にはどちらでも良いです。
(例えば半導体部品など精密部品の洗浄の場合は、使い分けが必要ですが・・)
吹き上げをしないなら純水の意味はあるが・・・
純水の効果は、吹き上げせずにそのまま車を乾かした時です。水道水の場合は不純物が含まれるため、吹き上げせずに乾燥させると水シミのようなものが残ります。(物質としてはカルシウムやシリカ)
でも純水であれば、洗車後の吹き上げをしなくても、水シミのようなものは残りません。ただ、洗車ショップの場合、純水だからと言って吹き上げしないということはないですよね。
吹き上げをしてしまえば、水道水でも純水でも同じですから、純水で洗車をする意味ってあまりないですね。
純水と水道水を分かりやすく表にまとめるとこんな感じですね。
| 項目 | 純水 | 水道水 |
|---|---|---|
| 定義 | 不純物をほとんど含まない水 | 家庭や施設に供給される飲用水 |
| 主な用途 | 医療、製薬、実験、工業用 | 飲料、料理、風呂、洗濯など |
| 含まれる成分 | ほぼH2Oのみ | ミネラル、塩素、微量の不純物 |
| 処理方法 | 逆浸透膜(RO)、イオン交換など | 沈殿、ろ過、塩素消毒など |
| 電気伝導率 | 非常に低い(ほぼゼロ) | 一定値(不純物により変動) |
| 安全性 | 極めて安全だが飲用には不向き | 飲用基準に適合し、安全 |
| 味 | 無味(味を感じにくい) | 地域によって異なるが若干の味あり |
| 保存性 | 保存中に雑菌が繁殖しやすい | 塩素により一定期間は保存可能 |
純水は色々な物質を溶かす性質がある
純水の特性として、色々な物質(無機物)を溶け込まそうとする作用があります。水道水は色々な物質(ミネラル)が溶け込んでいて、それ以上、何かを溶かす作用はありませんが、純水は物質が何も溶け込んでいないので、極端な話、鉄も溶かして取り込んでしまいます。
「水が鉄を溶かす」ってイメージが湧かないかもしれませんが、鉄の配管に純水を流していると鉄の配管に穴が空くことは、よくあることです。ですから工場などで純水を使用する場合は、樹脂製の配管(塩ビ)を使用します。
洗車の場合、ずっと純水を流し続けるわけではないので、車の部品が溶けてしまうことはありませんが、純水はそういった特性があります。
洗車は水道水で十分
上記で書かせていただいた通り、純水で洗車をするメリットは個人的にはないと考えています。どちらかと言えば、洗車ショップの売り文句に使われているようなイメージで、仮に純水洗車ということで、価格が上がっているなら純水洗車を選ぶメリットがありませんね。
「純水で洗車をするからキレイ」というわけではないですから、洗車ショップの売り文句につられないようお気をつけください。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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