今日はカツセマサヒコさん著の小説『わたしたちは、海』を読んだ感想を書こうと思います。
この小説ですが、海が近い、同じ街を舞台にしたオムニバス形式の短編集となっています。
といっても、こっちの話のあの登場人物があっちの話のここで出てくる、みたいな感じでゆるく繋がっていました。
短編なのでそれぞれのお話について少し触れただけでのだいぶ語ってしまいそうなので、さらっと流しますが、都会で慌ただしく暮らすことに疲れた主人公が、海辺のアパートに引っ越してきて、近所を散策してたまたま入った喫茶店で12年前に別れた恋人にばったり出会ってしまう話とか、クラスメートの女子たちが、学校からちょっと離れた公園にタイムカプセルを埋めたらしいという話を小耳に挟んだ男の子たちが、そのタイムカプセルを宝探しのように掘り当てに行く話とか、それぞれの仕事に疲れた小学校教諭と保育士の女友達2人が仕事の愚痴を言い合いながらの小旅行の帰りに迷子の男の子に出会う話とか、なんかこう、慌ただしい毎日に疲れて、スローな時間でいられる場所にトリップしたい人に染みる話ばかりが展開されました。
そして、例に漏れず、ぼくにも刺さって刺さって仕方がなく、最近目下マイブーム中の、高速回転する毎日を、意識してゆっくりにしたい、という願望に拍車がかかる、そんなお話でした。