死を招くファッション 服飾とテクノロジーの危険な関係
華やかな衣服の歴史の裏に隠れてきた、労働や健康被害の問題を掘り下げた一冊です。ファッションというと美しさや流行に目が向きがちですが、本書はその裏側で何が起きていたのかを、淡々と、しかし容赦なく描き出します。
たとえば、服飾の製造や清掃の現場では毒性のある薬品が使われ、作業者の健康が深刻に損なわれていたこと。さらに、燃えやすい素材の服や、構造的に事故に巻き込まれやすい服など、「着るだけで危険と隣り合わせ」の衣服が当たり前に存在していたことにも驚かされます。
特にヨーロッパの階級社会では、労働者の命が軽視されて、人として扱われていなかった
上流階級のぜいたくのために下層の人々が犠牲になっていた現実が浮かび上がります。読んでいて胸が苦しくなる場面も多かったです。
一方でその頃の日本を調べてみたら……
きになって「日本どうよ?」と調べてみたところ。江戸時代の頃などは天然素材で比較的穏やかな着物ばかりだったみたいです。(ストロングな薬品がみつからない)
しかしながら、長時間労働が当たり前という「社畜」的な働き方が根付いていたようです。鎖国下の独自の社会とはいえ、結局は人の負担に支えられていたのだと思うと、今の働き方ともどこか地続きに感じてしまいました。
ということで、かなり読み応えがある良書でした。
当時の貴族が着ていた服の背景に、これほど重ヤバい「人名軽視」の歴史があるとは。ファッション好きな方にも、労働問題や社会史に関心のある方にも、おすすめ。
ドイツ人のすごい働き方 日本の3倍休んで成果は1.5倍の秘密
「たくさん働く」より、「うまく休む」ほうが成果につながるんですかねぇ〜?
長時間労働が当たり前の日本とは対照的に、しっかり休みながら高い成果を出すドイツ式の仕事術を紹介した一冊です。効率化や分業、休暇の取り方など、どれも特別なテクニックではなく、少しの意識改革で取り入れられそうなものばかりでした。
読んでいて印象的だったのは、会社員時代に自分が「これ、やってみたらいいかも」と試して好評だった工夫が、実は本書で紹介されている事例と重なっていたことです。やはり生産性を上げる方法には共通点があるのだと、妙に納得しました。日本の企業でも導入しようと思えばできる内容ですし、多くの人は「今の働き方は非効率だ」と感じていて、改善したい気持ちを持っているのだと思います。ただ、反対する一部の人の声が強くて、変化が進まない場面もあるのがもどかしいところですね。
ドイツでは交代で休みを取り、長期休暇も当たり前。一方日本では、旅行に行くだけで「お金持ちなのかな」と思っちゃう空気があるのも事実です。この差は文化的なものとはいえ、もう少し気軽に休める社会になってほしいと感じました。
また、オフィス環境の整え方も興味深く、観葉植物を置くことで集中力や満足度が上がるという話には思わずうなずきました。私も小さな鉢は置いたことがありますが、次は手入れが簡単で枯れにくい少し大きめの植物に挑戦してみたいです。個人事業でも、まずは働く環境から整えていきたいですね。
無理をするのではなく、気持ちよく働く。そのヒントがたくさん詰まった実践的な一冊でした。