あらすじ&レビュー
内容紹介(「BOOK」データベースより)
南の島で強毒性新型インフルエンザが発生した。感染した商社マン・木田は帰国4日後に死亡。感染症指定病院や保健所は急いでパンデミックに備えるが、瞬く間に野戦病院と化す。R病院副院長・沢田他、医師の間に広がる絶望と疲弊、遂には治療中に息絶える者も。科学的根拠を基にウイルス学の専門家が描いた完全シミュレーション型サイエンスノベル。
これは何のための本か?
H5N1型インフルエンザのパンデミックをドキュメンタリータッチに小説化した作品。
この本を読む理由は何か?
新型コロナのパンデミックを経て、H5N1型インフルエンザの対策予測を見るとどう感じるのかが気になって。
この本が伝える大切なことは何か?
本当の脅威が来た時に、私たちは新型コロナの対策を生かすことができるのか?
あらためて考えさせられました。
総評
10年前に大きく話題になり、今もときどきニュースでは流れてくる「H5N1型インフルエンザ」について。
もしこのパンデミックが発生した際にどのような混乱が起きるのか、どのような対応がなされるのかを描いた一冊です。
読んでいて、「新型コロナウイルスのパンデミックが、新型インフルエンザ対策として検討されていたものを実行した」ということがよくわかりました。
もちろんウイルスの種類は違いますが、感染拡大に伴う社会の動き、医療現場のひっ迫、行政対応など、驚くほど共通していました。
新型コロナウイルスのパンデミックを経験した今だからこそ、この本の描写がよりリアルに感じられます。
ただし、H5N1は新型コロナよりもはるかに致死率が高いのです。
エボラ出血熱と同じような、いわば「劇症型」のウイルスだと思ってもらうと、その恐ろしさが伝わるかもしれません。
「強毒性のウィルスによるパンデミック」は小説の王道テーマなので、新型コロナについては「新型コロナは“小説の世界よりまだマシ”」なはずです。
それでも世界は大混乱。
他にもパンデミックを描いた作品はいくつもありますが、本作は特にリアリティがありました。
今後、本当に強毒性のインフルエンザウイルスが流行する可能性を考えると、「新型コロナのパンデミックが予行演習になった」と未来で言われるのかもしれません。
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