Red Hatの森若です。
去年の「ChatGPTをRHELの運用に使えるか? いろいろためしてみた。 - 赤帽エンジニアブログ」に引き続き、流行りもので遊んでみたシリーズです。
RHELのドキュメントはたくさんあります。今しらべるとRHEL8で73冊、RHEL9で76冊ありました。
単純なケースではGoogleで site: の指定をして検索するとそれらしい箇所が見つかり、そこから前後を拾い読みすればなんとかなることがよくあります。
httpd ssl certificate site:docs.redhat.com/en/documentation/red_hat_enterprise_linux/9/html/
一方で調査目的によっては複数のドキュメントから関連箇所を少しずつピックアップする必要があります。 具体的にはリリースノートで「RHEL8.x から8.10までのhogehugaについての変更をまとめたい」のような状況です。
このような時に表題のGoogle NotebookLMが役に立ちます。LLMの宿命で完璧ではないとはいえ、いい線までいってくれます。
PDFドキュメントのダウンロード
まずはRed Hat ドキュメントのダウンロードです。残念ながら最近のデザイン変更でPDFのダウンロードは面倒になりました……のでダウンロードするスクリプトを作りました。
製品バージョン毎にある、ドキュメントのインデックスページのURLをオプションで指定するとPDFをダウンロードします。
Google NotebookLM にとりこみ
https://notebooklm.google.com/ を開いて 「新しいノートブック」を作成すると「アップロード元」というダイアログが表示されるのでダウンロードしたドキュメントを登録していきます。
ここではRHEL 8のリリースノート全部と、Consideration of adopting RHEL 8を登録します。NotebookLMは英語の資料を渡しても日本語でやりとりできるので、英語版のリリースノートを登録しました。

アップロード後しばらく待つと登録が完了します。これで準備が終わりです。これだけでいいの凄いですね……。
質問してみる
「ソース毎にまとめて」と言うと、リリースノートの場合バージョン毎にまとめてくれます。不要な内容の指定もできます。
たとえば以下のように聞いてみます「rsyslogの変更についてソース毎にまとめて。RHEL システムロールの情報は除外して。」

前提として抜け漏れ間違いがあるにしても、10秒ほどでそれらしい回答を出してくるのは凄いです。灰色の数字は参考にしたソース箇所へのリンクです。
少なくとも「大量に内容があるので全リリースノートを確認する必要がありそう」「モジュール毎に記述があるから先に調査対象モジュールを整理した方がよさそう」「リベースを何回かしている」のようなことがすぐにわかります。
「systemdのリベースの記述はある?」と聞くと「見つかりませんでした」と回答してきます。無いって言えるの凄いですね。実際にRHEL 8ではsystemdのリベースは行われておらずずっと239なので正解です。ただししばらく遊んでみた印象では「有無の確認」のようなクエリは少し苦手なようです。

「spaxがdeprecatedなソースを列挙」一見それらしい回答をしていますが 8.6〜8.9のリリースノートをみつけている一方で、なぜか8.10リリースノートでの記述は見逃しています。

「rsyslogの設定に影響を与える変更を列挙」"影響を与える" はかなりふんわりとした言葉なので意地悪問題です。「設定を変更する必要が発生するような」くらいの意図で使われることが多いかと思いますが設定項目が増えるようなあらゆる変更を列挙して……いたのですが途中で話が逸れてしまいました。


まとめ
NotebookLM画面下部に「NotebookLM はまだ不正確な回答をすることがあるため、ご自身で事実確認されることをおすすめします。」と書いている通り、事実確認には使えません。
しかし確認以前の「多少はずしてもいいのでなんとなく雰囲気をつかみたい」「だいたいのボリュームを知りたい」のような用途ではかなり活躍してくれそうです。