2025/11/15更新: 150時間ほど鳴らし込みをしたら、バランスが大きく改善されたためレビューを更新して星3から星5に更新しています。
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上流環境は主にGustard R26 + Hifiman Preludeなどで聴いてます。ただ普段使いやよりカジュアルに聴きたい場合はFiiO K17を単体で使ってます。
同社のR70xaのを所有しており、本体が軽量かつ中低域にやや厚みがあるニュートラルな音であるおかげで音楽、動画、ゲームなどの様々な用途で違和感なく楽しむことができています。R70xaと同じ7x系統、同じ方が設計に関わっているとのことで、同系統の流れを汲んだ超ハイエンドの進化系を期待して発売日に購入して使用しています。
【フィット感】
ハイエンドヘッドホンとしては極めて軽量ですが、頭の大きめの人には装着感にやや難があります。
側圧はやや強めであり、頭や耳のフィットに関してはヘッドバンド部分やイヤーパッドの形状的にかなりシビアでしっかりと装着位置を調整する必要があります。このため軽量ではあるものの、ハイエンドヘッドホンらしい気難しい装着感です。
R70xaはアバウトに装着してもフィット感や音も含めて安定しやすく、耳を完全に包み込むようなイヤーパッドではないためあまり暑さとかも感じないため非常に快適です。それに比べるとADX7000はかなり扱いづらいです。
はっきりいってADX7000よりずっと重いHifimanやMoondropのヘッドホン方が装着感は良いです。
あとケーブルを触れた時のノイズなどがかなり目立つため、あまり気軽に頭や体を動かすことができません。これも全体的な装着感の体験を悪化させてますん。
【音質】
まずヘッドホンの音質面での基本性能ですがこれは極めて高いです。いわゆる50万円以上するようなヘッドホンでしか体験できない音の実在感・凄みみたいなものを感じます。
ただ鳴らし込みを10-20時間くらいした時点では、中低域がかなり盛られ、高域に所々不自然なピークのようなものが見受けられ非常にバランスの悪い音でした。ジャンルや用途によっては低音過多、中域が引っ込んで籠もる、高域は所々刺さる箇所がある、という感じで非常に扱いづらいものでした。凄みを感じる時と落胆を感じる時の落差が激しく、処分する方向で考えてました。
しかしそこからほぼ聴かずにHifiman Preludeの上に置いてあるヘッドホンスタンドに設置して温まるような状態で150時間くらい鳴らし込みを続けたところ、音のバランスが何故か劇的に改善しました。
R70xaほどニュートラルな音ではありませんが、ハイエンドヘッドホンとして見ればウォーム寄りのニュートラルと言って差支えがないバランスの良さです。低域は沈み込む芯のあるしっかりとした鳴り方で中低域もしっかりと厚みがありますが、中域に干渉して籠もりがちになることはありません。ボーカルなどの中域の弱点なども感じられず、楽器のリアルさを演出する高域は健在でありながら以前感じていた所々の高域ピークによる刺さりも大幅に改善しました。
最初の印象としては音質や音の凄みみたいなものはあるもののバランスが悪く万能機としては厳しいという印象ですが、150時間のエージングを行った現在はややウォーム寄りの厚みのある万能機としても素晴らしいヘッドホンと評価できます。
【総評】
最初のレビューの評価は完全に訂正します。
個人的にとにかくエージングの前と後で大きく評価が変わるヘッドホンです。
これまでもエージング後に音が良くなる・より好きになることはありましたが、第一印象がネガティブなものだったところからポジティブなものに変わるのは初めてです。
エージング後は間違いなく超ハイエンドヘッドホンの中でも基本性能が高く、音のバランスも万能機と言える素晴らしいものです。Focal Utopia SGやHifiman Susvaraとかで感じることができる音質、音の凄み、実在感的なものなどを体感できます。それでいてFocal Utopia SGほどウォームすぎたり反響が仰々しくないですし、Hifiman Susvaraほど無機質っぽい音でもありません。
超ハイエンドヘッドホンである以上はR70xaと同じようなニュートラルな音になることはありませんが、R70xaに超ハイエンドヘッドホンの音の凄みや実在感とかの要素や味付けを取り入れつつ、バランス自体は大きく損なわれないような調整しているようにも感じます。これまでこれだけ高い次元の調整を実現できたヘッドホンはほとんどないのではないでしょうか。
ヘッドホンやケーブルのエージングなのか、たまにしか聴かなくても脳内エージングなのかはよく分かりませんが、第一印象が悪かった人は少なくとも100-200時間くらいは鳴らし込みしながら定期的に確認することをおすすめします。