取り敢えず欲しい機能は揃えたバランスの良さ
国内版Galaxy Tabを始めて購入、3か月ほど使用した。
【デザイン・携帯性】
金属ボディに淡いミント色が気に入っている。ただ、重量があり側面は角ばっているので手持ち用途は厳しい。鞄に入れて持ち運びできるサイズで、防塵防水ということもあり外での使用には向いていると思う。
【処理速度】
現在だとローミドルクラスの性能で、競合のXiaomi Pad 6や6Sに比べるとコスト性能比が悪い。特にGPU性能が低く3Dゲームは厳しい。メモリもLPDDR4X/UFS 2.2なのもマイナス。
一方で、ブラウザやマップ、SNS、動画配信等の基本的なアプリを使用する限りでは特に不満はない。動作感だけで言えば855のTab S6と同等以上。
【入力機能】
Sペンが付属されている。遅延は過去のSシリーズよりは改善していると思う。円柱型の一辺が六角鉛筆のように平らで持ちやすい形状だが、ボタンの位置が少し押しにくい。
スマホと同じフリックならまだしも物理キーボード接続時はデフォルトのSamsungキーボードではなくGboardを使ったほうが良い。
【バッテリ】
静止時には30Hzになるためか特に電子書籍を見ているときは減りが緩やか。
ゲームをやらない想定なら1時間に8~9%程度消費している。
充電は25W PPSアダプタで60%が1時間程度かかる。劇的ではないが十分早い。
【画面】
上位版と異なり液晶だが輝度はむしろ勝っている。視野角も問題なし。30Hz~90Hzの可変リフレッシュレートで消費電力を抑えたり残像感を減らせる。
グレア加工で映り込みは結構強いので低反射フィルムを貼っている。
【アプリ】
GalaxyにありがちなSamsungアプリ+Googleアプリという構成。クリスタとGoodNotesの無料お試しがセットで付いている。LumaFusionも特別価格で提供しているがGalaxy Store版なので注意。
【音】
左右ステレオスピーカーで音量はそれなりに出るがクアッドと比べると広がりは悪い。低音が弱い気がする。
【コストパフォーマンス】
定価の68000円だと割高に感じるので、ポイント還元やセールで5万円台を狙ったほうが納得できる。
【総評】
良い点
・ビルトクオリティの高いハード 希少な防塵防水
・分割やマルチウィンドウ、強制横画面起動などタブレット向け機能が豊富なOS
・Sペンや急速充電、可変リフレッシュレートなどタブレットに欲しい要素がとりあえず揃っている
・SDカードスロットやGPS搭載、4世代OSアプデで競合に勝る
微妙な点
・重い
・16:10の画面比率は今後の潮流から外れていくかもしれない
・USB 3.0や上位規格のメモリなどSシリーズから削られている部分が惜しい
・最適化の関係かSuperDisplayがまともに使えない
・Dexの外部出力がワイヤレス含めて不可
・Android Auto非対応
性能を削った分か全体的な完成度は高い。とりあえずGalaxy Tabを使いたいという人は動作感や充電周りを考えてTab S6 LiteやA9+じゃなくてこれを買ったほうが良い。用途が動画視聴等に絞られていて、使い心地に妥協できるなら安い選択肢は他にもあると思う。