NIKKOR Z DX 24mm f/1.7 レビュー・評価

マクロ的に寄れる	準広角を活かして、広角表現もできます。	F1.7
f2.8	ボケ味	F8 遠景

【操作性】
操作する所も少ないですが、フォーカスシフトリングも滑らかで特に難点はありません。
【表現力】
この点に関しては、及第点です。
とりわけ悪いわけではないのですが、他のZレンズの画質を期待していると少しがっかりするかもしれません。AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8GなどFマウントの同ランクのレンズとも比較してみても大差なく、むしろFマウントの単焦点の方が良いと思う場面もあります。
解像力だけで言えば、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VRの方が高い印象すらあります。際立った高画質ではないですが、逆光でフレアが出たり、ボケが汚いと言った弱点もなく、最低限の画質を担保しつつ、他の面を含めた総合点で勝負するレンズだと思います。
開放のF1.7ではやや解像が甘めで柔らかい画になるため、F2.2やF2.8程度まで絞って使うのも良いと思います。作例にF1.7とF2.8での比較を挙げておきました。
【携帯性】
これは満点です。
サイズはNIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VRとほぼ同等で、Z50, Zf, Z30などで軽量なボディにベストフィットです。
非常に軽く、薄く、持ち出すのに何の躊躇いも感じないコンパクトなレンズです。
【機能性】
AFは際立って高性能ではないですが、実用上問題ない速度でスムーズに動作します。
【総評】
タイトルと画質に書いた内容がこのレンズを表しています。
画質的には、Zマウントの高画質なレンズ群を期待していると、物足りなさを感じる面があります。
特徴的な味わいがあるレンズではないですが、ただ不十分な訳ではありません。

どちらかというと、最短撮影距離と24mmという準広角な画角と、軽さと明るさのトータルバランスが売りのレンズと思います。
まず最短撮影距離ですが、非常に短く0.18mと近寄れます。
24mm、換算36mmの画角も狭過ぎず広過ぎずでちょうど良いです。
屋内で人や食べ物を撮ったりする時に、一歩引く事なく、主題を分かりやすく撮るのに適した画角です。
昔は換算50mmぐらいが一般的でしたが、換算36mmぐらいの方が、このレンズのターゲットであるキットレンズからステップアップするエントリーユーザーにも使いやすいと思いますし、個人的にも好きな画角です。広角ではボケも小さくなりがちですが、最短撮影距離を活かして、被写体に寄りながら、背景との距離をうまく調整すれば、様々な表現ができるレンズです。

あとは軽さですね。もう少し大きくして画質に拘って欲しかった気もしますが、高画質はまた別のレンズに任せて、このレンズは明るく軽さを重視したのかなと思います。
これはある意味正解で、高画質なレンズが欲しい場合は、他のフルサイズ用のSラインレンズなどを使えばいいと思います。

他に比較対象になりそうなレンズとしては以下でしょうか？

1. NIKKOR Z 26mm f/2.8
2. NIKKOR Z 28mm f/2.8
3. NIKKOR Z 40mm f/2 (SE)

上記はいずれもフルサイズレンズで、兼用できるメリットがあります。
いずれも小型軽量な中で、DX専用の本レンズを選ぶメリットを比較しながら挙げると以下です。

1. NIKKOR Z 26mm f/2.8　　⇒価格が7万程度高い。
2. NIKKOR Z 28mm f/2.8　　⇒開放F値が暗い。画角がやや狭い。
3. NIKKOR Z 40mm f/2 (SE)　⇒画角が狭い

価格が気にならず、画角や明るさが希望と合致する場合は本レンズではなく上記を選ぶのも良いと思います。
私はそこまで気にしていませんが、マウント部がプラスチックもこのレンズの注意点です。
ただ私はDXで使いやすい換算36mmの準広角で、F1.7と明るく軽い本レンズが純正で4万程度で手に入るのはメリットだと思います。価格も安いかと言われれば、やや微妙になラインではありますが、決して割高ではなく、キットレンズからのステップアップとして最適なレンズではないかと思います。
NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VRと本レンズのセットだと、コンデジ感覚で持ち出せるので、気軽に撮影機会を増やしてくれる本レンズはお勧めできると思います。

NIKKOR Z DX唯一の単焦点レンズです。
FX換算約35mm、開放F値が1.7と明るいレンズです。

Z8に付けてスナップ撮影してみました。
重めのカメラですが、当レンズが軽量コンパクトなので軽快にスナップ撮影が出来ます。

利点は開放1.7と言う明るさと軽量コンパクトさでしょうか。
AFの速度も特段遅いとは感じませんでした。

開放ではやや甘さを感じますが、少し絞ればキリッとした感じになります。

Zfc等のDX機やZ8等の高画素機で使いたいレンズです。

専用フードを付けるとちょっと長めに感じるが・・・	歪曲は全く気になりません	ヒメツルソバを最短撮影距離付近で
気軽にシャッター	大口径だから、手振れ補正なしでも	お散歩機材です

このレンズと同程度の使い方になるだろう単焦点レンズ達↓
https://kakaku.com/prdcompare/prdcompare.aspx?pd_cmpkey=K0001538940_K0001543091_K0001420090_K0001420094_K0001514530&pd_ctg=1050

上の中では、気軽なお散歩機材として、このレンズがベストチョイスですね。
広角系のレンズなのに、最短撮影距離が短く、最大撮影倍率が高いところが良いと思います。
プラマウント採用でとても軽いのですが、専用フードを付けると幾分長くなってしまって、携帯性と言う意味では今一つの感じです。
純正レンズですから最適なレンズ補正がされ、気になる歪みや周辺減光などもありません。
大口径なので、手振れ補正機能が無くてもシャッター速度でまかなえます。
逆光でも、フレアーが出にくく、気軽に・気楽にシャッターが押せますよ。
しかも、値段が安いのですから、お勧めです。

Z DX 24mm F2.0 至近距離	Lumix 20mm F1.7 同	Z DX 24mm F2.0 近距離
Lumix 20mm F1.7 同

Z DX 初めての単焦点レンズ。画角も価格も近いマイクロフォーサーズのLumix g 20mm F1.7 II と比較してみました。（実勢価格 3万円以下）

【外観・操作性など】
安価な単焦点レンズということで、例によってプラマウントです。鏡筒も当然プラですが、特段安っぽくもなく普通。ピントリングの操作性も良好です。
AFはスムーズ。この点は全群繰り出しのLumix 20mmより明らかに優れています。

【解像度】
基本的には、絞り開放付近では少々緩く、絞るにつれて改善するタイプです。遠景では絞り開放では周辺が緩く、きっちりした解像度を出すにはF4.0以上に絞りたい感じ。
同条件でLumix 20mmはF2.0から良好、F2.8でZ DX 24mmのF4.0以上の解像度が出ています。
近距離ではもっと差が付き、特に至近距離（撮影距離50cm以下）では、F1.7は中央も大分緩く、最低でもF2.0に絞りたい感じです。
同条件でLumix 20mmはF1.7から良好でした。
総じて、絞り開放付近では明らかに、F4.0以上でも若干、Lumix g 20mmの方が解像度は高いです。

【ボケ味】
ボケ味は良くもなく悪くもなく普通、Lumix 20mmと似ています。小さなボケの輪郭が少々強い感じで、小ボケが煩くなる可能性があります。軸上色収差も残っていて、後ボケに緑・シアンの縁取りが出る場合があります。
玉ボケ（中心部）はF2.0まではほぼ円形ですが、F2.8から角が出てしまいます。円形絞りとは呼べないようです。

【使い勝手】
Z50などのAPS-Cボディには手ブレ補正が無く、このレンズにも無いので、暗所での撮影は苦手です。また、現行ボディはシャッタースピードが最高1/4000sec（電子も同じ）なので、晴れの屋外でF2.0を使うのは少々厳しく、NDフィルターが欲しくなります。手ブレ補正があれば、NDフィルター付けっぱなしが可能ですが、それも出来ないので、使い勝手は悪いです。

【総論】
Nikkor Zの安価な単焦点レンズは、28mm F2.8、40mm F2.0（いずれもフルサイズ用）に続き3本目ですが、他の2本よりは性能は良好とは言え、褒められるようなものではありません。Z DX 18-140mmなどのズームレンズの出来が非常にいいので、手ブレ補正無しの単焦点で36000円であれば、もう少しキッチリした性能を期待したいところです。

※サンプルは、Z DX 24mmがF2.0、Lumix g 20mmをF1.7開放で近距離を撮影したもの。この条件の実写では、至近距離の解像度が少し違う以外は、かなり描写は似ていました。約15年前の設計の、より価格の安いレンズに対してアドバンテージが無いというのは、少々残念です。

Nikon Zfc NIKKOR Z DX24mmf/1.7 f10 30sec ISO200

【操作性】まぁ、普通ですね。
【表現力】開放では期待していたほどの切れ味は感じませんが、ボケも自然で悪く無いと思います。作例のように絞り込むと点光源の光芒が綺麗に表現され、満足の出来る描写です。
【携帯性】
程よい大きさで、コンパクトでちょうど良いです。
【機能性】
VRが付いていると良いですね。
【総評】
コストパフォーマンスの良いレンズです。もともと単焦点35mm相当のレンズが欲しかったこともあり、私のZfcにはほぼこのレンズがつきっぱなしになりました。ただ付属のレンズフードのカタチが好みではありません、私にとっては非常にカッコ悪い印象です。そのほかは不満はありません。

小さい、明るい、それほど高くない・・・

で、フルサイズなカメラでも使ってみたのですが、けっこう使えます？

Z6に可変NDフィルター付けて、開放でムービーなんか撮ると、あんまり切れ込まずに、ふわっとした良い感じに撮れるのは気のせいなのでしょうか？

まっとうなフルサイズ対応の 24mm F1.7 なんてレンズ　でっかいし、高いし、使いたくもないけど、これだったら、お気軽に使えます（笑）

Ｚfcにて使用
【操作性】
特に問題なし。
【表現力】
まずまず。
【携帯性】
良好
【機能性】
このフードが好みが割れそう。私は気になりません。
【総評】
ＤＸ用の明るい単焦点という事で購入してみました。
ＤＸ用ならＶＲ付けて欲しいですね。

まあ、まずまず使い易いレンズです。パンケーキと迷いましたが、28mmを持っているのでこちらにしましたが、正直なところ既に28mmを所有しているならば、わざわざ購入することもないかと感じました。

主にZ30での利用を考えての購入検討で焦点距離の近いZ26ｍｍf2.8とZ28ｍｍｆ2.8とも迷いました。

Z26ｍｍは最薄・最軽量、Z28ｍｍはキャッシュバックもあり比較対象の中で最安で購入でき両方ともＦＸフォーマット機でも本来の焦点距離で使える点に魅力を感じました。

ただどのレンズも手ブレ補正機構が付かず、現状ＤＸフォーマット機での使用では手ブレ補正が効かないため一番明るい当レンズを選択しました。

Z30との組合せは軽量で、日常的に持ち出すことが苦になりません。また飲食店でのテーブルフォトの撮影においては、50mmのレンズでは席に座ったままでは結構のけぞることも多かったですが当レンズの換算36mmは使いやすいです。

Z30の良き相棒になりそー。
軽いし、写りも良いです。
お値段以上ですね。
Z30でファーストショット

【操作性】

フォーカス/コントロール リングのシンプルなデザインです。
リングは適度な抵抗感で滑らかに回転します。この価格帯としては良好な操作性と感じました。
フォーカス操作時はピント全域のストロークが90度ほどで、速度変化による移動量の増減はありません（目立たない？）。

NIKKORでは珍しいリニアレスポンスなフォーカスリングですが、微調整にはストロークが短いと感じました。

【表現力】

●解像性能
中央はF1.7からF11まで一貫したパフォーマンスを発揮します。コントラストは開放付近で若干低いものの、1段ほど絞ると改善。

周辺部や隅はF1.7周辺でややソフトですが、F2.8-F4まで絞ると改善します。フレーム全体の均質性を重視するなF5.6-F8がおススメです。

●ボケ
この価格帯の準広角レンズとしては綺麗に見えますが、ボケが小さい場合に周辺部が荒れやすいです。少し気になる場合はF2-2.5くらいまで絞ると安定します。

玉ボケは表面が滑らかですが、アウトラインが少し強調される場合があります。

●歪曲収差
補正をオフにすると少し目に付く糸巻き型です。補正オンで解消。

●色収差
軸上・倍率ともによく抑えられています。

●像面湾曲
少なくとも接写時に少し目立ちます。

●コマ収差
完璧な補正状態ではなく、隅でいくらか発生しています。許容範囲内。

●逆光
今後のテストでチェック予定です。

●光条
先細りしませんが、F11でシャープになります。

【携帯性】
APS-C用の24mm F1.7としては全長が短く携帯性良好。
大口径Zマウントのため直径は大きいですが、取り回しの良いレンズです。

【機能性】

●AF
ステッピングモーター駆動で静か・高速なAF。

フォーカスブリージングが抑えてあると公式にありましたが、そこそこ目立ちます。
特に画角変化の影響が大きい接写時にフレーム隅へピントを合わせる際の再現性が低下。AF-Cも不安定になります。

●防塵防滴
マウント部はゴム製のシーリングではありませんが、カメラ側のマウントを覆うように装着できるので水滴や塵の混入は抑えられていると思います。過信は禁物。

●手振れ補正
非搭載のためボディ側に依存します。現在、DX機で手振れ補正を利用することは出来ません。

【総評】

いくつか気になる点もありますが、小型軽量で手ごろな価格の広角レンズとしてはバランスの良い準広角レンズです。光学性能・AF性能・耐候性・ビルドクオリティ、全てが丁度いい具合に収まっています。

光学性能の癖も制御しやすく、慣れてしまえば自然とF値の調整で好みの結果が得られるようになるはず。将来的に高解像センサーを搭載したモデルが登場するとF1.7が少し緩いと感じるかもしれません。

個人的にはDX機で家族写真や動画撮影に使いたいのですが、コンパクトなDX機にはボディ内手ぶれ補正や快適なAFを実現しているEXPEED 7搭載モデルがありません。今後の新機種に期待したいところ。

ブログにてレビューを連載しています。https://www.flickr.com/photos/145268771@N04/albums/72177720309274563

Flickrにてオリジナルデータを公開しています。
https://asobinet.com/tag/nikkor-z-dx-24mm-f-1-7-review/