M4/3のマクロはオリンパスの30/3.5、60/2.8を保有しています。90/3.5は発売初日に入手でき、一時間程歩きながら撮影しましたので、ファースト・インプレッションの報告です。誤字を修正しました。
【操作性】
被写体との距離に応じて三段階でフォーカス距離を設定できるスイッチが便利です。Lマウントのパナソニックの望遠マクロは二段階スイッチで使いにくさを感じていました。
フォーカスリングの操作感は、率直に言ってチープでこれまでのProレンズより劣化しています。プラスチッキーでスカスカ、リングをひねると安っぽいこすれ音がします。
【表現力】
近接のみならず遠景もしっかりとした描写と思いました。超近接も驚くべき描写です。テレコンは試していませんが、フルサイズ換算8倍というのは唯一無二ゆえ、新たな表現の可能性を感じます。
【携帯性】
軽いのはいいのですが、描写(レンズ)にコストを寄せた分、質感が大分損なわれています。ここは携帯性と質感のトレードオフなので購入者の主観によります。
【機能性】
描写は遠景・近景・超近接とも十二分です。小雨で試しましたが、防水・防埃は旧オリンパスの安心感があります。
【総評】
機能・描写は全く問題なく、唯一無二の高倍率マクロです。
ただし、Proレンズとしての質感はF1.2三兄弟のころとは雲泥の差で「安っぽい」です。描写には関係ありませんが、率直に言ってプラスチッキーでProレンズ感はありません。パッケージからしてダンボール箱で開封時のワクワク感は絶無です。三脚座が用意されるのかもしれませんが、白っぽいプラスチックのリングが意匠されていますけれど、保護用のビニールカバーかと思い剥がそうとしてしまいました。
質感は主観によるため描写には全く関係ありませんので、ご参考まで。
使いにくい画角は75/1.8と同様ですが、寄れて最大倍率8倍という顕微鏡レベルのハイクオリティの画質は他のフォーマットにはありません。
これまでに存在しない絵を創り出す可能性を秘めたレンズです。