持って嬉しいクラシカルデザイン 気軽に扱える4000万画素
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難しいイルミネーション撮影も余裕でこなします |
35mmF1.4での絞り開放 |
90mmF2で少し絞っての撮影 |
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90mmF2で絞り開放 |
70-300mmズームでの作例 |
18-135mmでのマジックアワー撮影 |
ニコンのD850とオリンパス(OMDS)のOM-1を使い分け、風景を主に撮影しています。ここぞの撮影、星空・暗所等の悪条件下、高精細が求められるシーンではD850、歩行距離の長い撮影、動きもの、超望遠、手持ち撮影が求められるシーンではOM-1という具合に両機を使い分けています。
それぞれ、うまく棲み分けができていたのですが、仕事用にと富士のX-S10を購入したのが今回の購入に直接つながっています。X-S10を使って、皆さんのおっしゃる富士の色味を知りました。また、フィルムシミュレーションが楽しさに拍車をかけました。たまに一緒に撮影する方がX-T4を使っており、その操作性に興味がわき、1台クラシカルな操作性のカメラが欲しくなり、今回の購入に至っています。
総合評価はもちろん5点です。3日間でかなりの枚数を撮影しました。まだ試していないこともたくさんありますが、皆さんの一助になれば幸いと思い、正直かつ早目に、作例を交えてレビューさせていただきます。
【デザイン】
シルバーボディを選択しました。黒のほうが映り込みにくいなどの利点があるのは承知していますが、「所有しているカメラが全部黒なので」という理由で、迷わずシルバーを選択しました。
軍艦部の一等地に配置された3ダイヤルがクラシカルな雰囲気を演出し、所有欲を満たしてくれます。一方で、20万以上するカメラにしては、少々作りがチープな感じがします。実機を触らずに予約しましたが、この点が少し残念だったため、マイナス1点です。
【画質】
高感度はまだそれほど試していませんが、このカメラではISO800くらいまでしか使わないことと思います。4000万画素の高精細な画質については少々オーバースペックですが、安心材料になりますし、トリミング耐性も期待できます。3日間で2000枚程度撮影して、画像を確認しましたが、不満点はありませんから5点です。D850と違い、気軽な4000万画素のメリットは、これからたくさん恩恵にあずかれそうです。
【操作性】
X-S10を2年ほど使用し、メニューについては相応に慣れていますので、まったく問題はありません。説明書は、購入日に夕飯を食べながら軽く目を通した程度ですが、初期設定から撮影使用までほとんどノートラブルでした。
【バッテリー】
他のメーカーに比べ、充電に時間がかかるように思います。しかし、バッテリーの持ちは素晴らしく、6点を差し上げたいくらいです。ミラーレスカメラでこの電池の持ちは驚異的なのではないかと思います。X-S10がみるみるバッテリーを消費するので、心配になり予備バッテリーを2個購入しましたが、予備バッテリーの出番はかなり限られそうです。別途充電器も購入しましたが、2本差して順番に受電できるのは、なかなか便利です。
【携帯性】
X-T4に比べ若干コンパクトになったとのことです。また、軽量化もされたとのこと。メーカーのご努力には敬意を表しますが、個人的に軽さはあまり求めていないのです(コンパクトなのはありがたい)。逆に軽いことが、「デザイン」の項目でも触れた「チープさ」につながってしまう気がするからです。コンパクトなのにずっしりと「詰まってる感」が欲しかったところです。また、端子等のカバーもちょっとパカパカで微妙な感じでした。
【機能性】
手ぶれ補正はよく効きます。手持ち撮影もどんどんできそうです。特に富士のXシリーズは、単焦点レンズが充実していますので、手持ちで自由度高い撮影が期待できそうです。
【液晶】
液晶画面は、バリアングル式でもチルト式でもどちらでも抵抗ない性分です(バリアングルは最初違和感がありましたが、すぐ慣れました)。3軸チルトは初めてですが、確かに光軸とズレがなく、使いやすいと感じました。バリアングルは使わないときに裏返し収納できるので、液晶を保護できるのがメリットなのかなと思います。行きつけのキタムラの店員さんが「メーカーさんが三軸チルトを力説してました」と教えてくれました。ユーザーの声に真摯に耳を傾けてくださる富士フイルムの姿勢に好感です。
【ホールド感】
X-S10に比べ、山の小さなグリップは唯一といっていいほどの不安材料でした。しかし、実際に使ってみると意外なことにホールドで困ることはほとんどありません。私の手が小さいからでしょうか。持って数分で手になじみました。