半年使ってみての再レビューです。
まずフリーズについてですが、他社の新製品に比べて頻繁に起こります。
参考までに、フリーズ回数ですが
α7? 0回/16万回シャッター
Z8 0回/9万回シャッター
☆R6 mark? 4回/3万回シャッター
少し古い機種ですと、
α7? 6回/13万回シャッター
α7? 2回/18万回シャッター
*バッテリーを抜かないと改善しないフリーズ回数
*極端な環境(寒冷/高温)を除く
*メモリーカードは最速
*連写ではなく常に単写
このように、他社の10年前の機種と肩を並べる動作不安定感があります。
ファッション撮影がメインのため1分ほど待ってもらいすぐに撮り直しすることができますが、決定的瞬間を繰り返せない報道・スポーツなどのフォトグラファーには向いていないと思います。
次にストロボコマンダー装着時の表示シミュレーションですが(添付写真はZ8の該当機能)、Sony・Nikonはコマンダーを付けると自動で露出シミュレーションがオンになるのですが、CANON機はその設定がありません。
環境光とストロボ光の設定をプリセットすることで回避できますが、いずれにしても不便であることに変わりはないです。
RAW現像のしやすさ(特にトーンカーブへの反応)は随一です。
環境光でホワイトバランスをオートにした場合はマゼンタ・レッドが強すぎる場合がありますが、許容範囲です。
以下前回レビューです
SONY α7?、Nikon Z8をメインで使用していました。
人物と洋服の撮影が主で、
SONYは操作性・AFが素晴らしく、細かい点ですが無線でテザー撮影をする際に2MのJPEGを転送できたり、ゆとりのあるカスタムボタン仕様で気に入っています。動画のScineもとても良い色です。
Nikonは堅牢なフィールと絶対に写してくれるという安心感を気に入っており、出てくる画も力強いものがあります。
しかし、この2社の製品のRAW現像(LRc)する際、スキントーンの出方とトーンカーブの調整に時間をかけなければなりませんでした。細かく追い込めば理想に近いグレーディングにできるのですが、異なるシチュエーションでのカット数が多い場合など、どのカメラプロファイルを適用してもシーン毎にグレーディングをするのは骨が折れます。
色味の塩梅は好みによるところが大きいと思いますが、今回R6 Mark2(レンズはRF24-105 L)を数回使い、メジャーな雑誌や広告のフォトグラファーがCANON機を好んで使用しているのに納得がいきました。
とても素直で透明感のあるスキントーンを煩雑なグレーディング無しで手に入れることができます。
自分のライティングを組めない場合も上手いバランスで良い色味の落としどころを見つけてくれます。
今までの作業時間は何だったのかと思うほどです。
人物以外は撮らないため、他のトラッキング性能はわかりませんが、人物を撮っているうえで(動く被写体も含め)AFで気になることはありません。
カメラアクセスポイントの無線転送も電源を落とさない限りiPadとつながり続けてくれます。
他社ボディからの乗り換えでCANON機特有だと感じたのは、
・カードスロット部分を開けると操作が効かない点
・トラッキングの癖がある(AI フォーカスにすると他社ボディと似た挙動にできる)
・ジョグダイヤルが親指の届きにくい場所にある(R3はちょうどよい場所にある)
・縦横判定の反映先を選べる
・ストロボコマンダーを付けても自動で表示Simulationが変わってくれない。(SとN社は自動で切り替えてくれる機能があります)
上記の点は慣れが必要でした。
とにかく人物を撮るうえで(特に女性を撮るうえで)当機を使うデメリットはありません。
たまに耳にするフリーズ現象は今のところありません。
R8はジョグダイヤルが付いていない時点で自分の使い方では選択肢に入りませんでした。
レンズの選択肢の少なさの話はよく挙がりますが、正直だいたいのフォトグラファーが24ー70と70ー200、24-105で十分かと思います。他マウントでサードパーティの面白そうな焦点距離のズームレンズなどは手に入れても銭失いで結局純正の王道レンズが欲しくなって終わりです(SIGMAのARTは別ですが)。
4軸ティルトとファインダーの性能が良い後続機・または上位機がCANONから出た場合、他のマウントから完全に乗り換えようと思っています。
おすすめです。
【デザイン】
質感はチープです
【画質】
高画素沼にはまっていなければ満足できます
【操作性】
慣れれば不便はありません
【バッテリー】
普通です。電源をつけっぱなしでテザーする場合、2時間半で一本なくなりますので予備入れて三本あれば安心です。電源をこまめに管理して、テザーなどもしない場合一本で一日持ちそうです
【携帯性】
ちょうどよいです
【ホールド感】
どうしてもボディのテクスチャが好きになれません
【総評】
人肌と色の再現性を重視する方には本当におすすめです