今度のR?は本当に良くなった
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ISO12800 |
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ISO5000 |
手持ち8分の1秒 |
手持ち5分の1秒 |
【画質】
改良はあるものの同じ6100万画素センサーなので、R?とR?に著しい解像度の差は感じられません。そもそもR?自体が超高解像度ですから、これは当たり前ですね。高感度性能はISO12800でも鑑賞に堪える画質です。
【手振れ補正】
今までのソニーはカタログスペック上は5段以上の手振れ補正を宣伝していましたが、実際の効果は第3世代までは0(望遠レンズ)から1(広角レンズ)段程度、第4世代機でも1から2段程度の効果しかありませんでした。しかしR?では5分の1秒とかが躊躇なく普通に使えるようになりました。8段分の補正能力については非常に疑問でせいぜい5段分程度だと思いますが、高感度性能が良いので必要に応じて適時ISOを上げていけば、夜景を手持ちで気軽に撮れるようになりました。
【EVF】
ソニーはEVFのチューニングが下手なようで、300万ドットクラスが他社の200万ドット並み、500万ドットクラスが他社300万ドット並みといった感じでしたが、今回900万ドットクラスになってようやく他社に見劣りしないEVFを手に入れました。眼鏡をかけていてもファインダー全体を見渡せるように、ファインダー倍率を縮小できるのも便利です。
【液晶モニター】
縦位置でも横位置でも使えるチルトバリアングルは便利です。ただし横位置でチルトモニターとして引き出すときに気を遣わないと壊れそうな感じで、物理的強度はチルト機構のみの機種に軍配が上がります。
【操作性・レスポンス】
R?では撮影後の画像をオートレビューにしておくと、いったんEVFに色の薄い画像が出て一呼吸ぐらい固まった後、ようやくポストビューが再生されました。6100万画素のデータ処理に画像プロセッサーが追い付いていなかったのですが、R?では撮影後のオートレビューでEVFが固まることはなくなりました。R?に慣れていた感覚からするとスムーズになり過ぎて、撮影直後のEVFで自分が見ているのがポストビューなのかリアルビューなのか分からないぐらいです。またR?ではダイヤルで設定変更してもすぐに反応しないためダイヤルを多く回し過ぎてしまうことがありましたが、R?ではダイレクトに反応するようになりました。今まで露出補正にしか使えなかった右側の後ダイヤルに任意の機能を割り当てられるようになったのも便利です。露出補正の反応レスポンスの遅れは明るいシーンでは気が付きませんが、輝度差の大きい夜景撮影をすると、まだ半テンポぐらい遅れているのが分かります。
【カスタマイズ性】
ボタン、ダイヤル、マイメニューのいずれにもほとんどの機能を柔軟に割り当てることができます。録画ボタンもカスタマイズできるようになったのはR?からの改善点です。
【バッテリー】
R?と比べると体感では1.5倍〜2倍ぐらい消耗が激しくなりました。モニターで各種設定をいじっているとみるみるうちにバッテリー残量が減っていきます。またレンズ側に手振れ補正機構が付いているレンズをマウントしていると、従来機よりもさらに消耗が激しいようです。R?、R?では1日中がっちりとる場合、フル充電のバッテリー2個あれば充分でしたが、R?ではバッテリー4個ないと安心できません。幸いスリープ状態からでも一瞬で立ち上がるようになったので、「モニター自動OFF10秒」「パワーセーブ開始時間1分」にセットすることでバッテリーの消耗を抑えるようにしています。このセッティングによって体感で2倍近いバッテリーの消耗を1.5倍前後に抑えることができると思います。
【総評】
高画素機で一番問題になるのはピンずれと手ブレで、今までのソニーは特に手ブレ補正が当てにならず、Rシリーズの高画質を生かし切れていませんでした。依然としてカタログスペックとの乖離はあるものの、今回手ブレ補正が5段分ぐらいの効果は期待できるようになり、持ち前の高感度性能と合わせてようやく日中から夜間まで満遍なくその高画質の本領を発揮できるようになりました。今までのα7シリーズはこの手ブレ補正の弱点を理解して補える技量のある人でないと、誰にでもお勧めできるとは言えなかったのですが、このR?になってようやく誰にでもお勧めできる本当の超高性能機となりました。
- レベル
- アマチュア
- 主な被写体
- 風景
- 室内
- その他