コンパクトな超望遠 手振れ補正も強力 野鳥撮影に最適な一本
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キジ(オス) |
ホオジロ(メス) |
ヒヨドリ |
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アオジ(メス) |
ジョウビタキ(オス) |
カワセミ(オス) |
野鳥撮影にタムロンの18-300mmを使用しトリミングをしてなんとか野鳥撮影にチャレンジしてきましたがどうしても望遠が足りず不満がありました。今回ようやく手に入れたフジの超望遠レンズで野鳥撮影を行いましたのでレビューします。カメラはXT-5(野鳥認識モード使用)を使用しています。
【操作性】インナーズーム仕様なのでズームしても全長が変わりません。アウターズームと異なり鏡胴が伸びないため安定してレンズを保持できます。また構えた見た目も美しいです。
AFについてはスっと合焦がスムーズな時となかなか合わないときがありました。今回撮影して気づいたのは枝が折り重なる向こう側に野鳥がいる場合や林の中で光量の限られた場面ではAFが迷う事もありました。これはレンズだけの問題にはなくカメラ側の問題の可能性もあります。MFについては今回未使用です。
【表現力】さすが35mmフルサイズ換算229-914mmの超望遠レンズ。タムロンの高倍率ズームも悪くはありませんでしたが明らかに画像のコントラスとシャープさがワンランク上です。XT-5の高画素機との相性も抜群。トリミングで大迫力の1枚が簡単に撮れます。また逆光気味で撮影してもフードを付ければフリンジの発生やコントラストの低下を防げます。
【携帯性】このレンズの特筆すべきところは携帯性。望遠側のf値には賛否あるようですがf値を上げればレンズが巨大となるためこのレンズのコンセプトである軽量コンパクトと相反するものになってしまいます。野鳥撮影をしていて気づくのは重要なのは実は撮影よりも探鳥する間の持ち運びやすさにあります。確かにフルサイズ800mm単焦点のどでかいレンズで撮影できるのであればそれが一番ですがあのレンズを長時間持ち運びするのは困難です。探鳥しながら長時間歩きながらレンズを持ち運ぶ事を考えると軽ければ軽いほどありがたいのです。フジの開発陣の選択は正解だったと思います。
【機能性】機能としてはAFの可動域のセレクター(5m〜∞)を今回使用。遠方の被写体が中心の場合はこちらを選択する事でAFの合焦スピードが上がります。フォーカスプリセット機能は未使用。野鳥撮影の場合はあまり使用する場面がないかもしれません。LMに関してはとても静かでスっとAFが合焦します。今回一番驚いたのは手振れ補正機能。公称5段分の手振れ補正なので望遠側900mmでは大体1/30くらいまで手振れ補正が効く計算です。今回600mm使用で最もSSが遅い撮影では1/20でしたがさすがに手振れが発生してしまいました。林の中のような薄暗い環境ではISO値を上げてSSは最低1/60は確保したいところですが被写体ブレを考慮すると1/125ぐらいが下限かなと思います。
ですが35mm換算約900mmの超望遠域で手持ち撮影がバンバンできますので軽快に超望遠撮影が楽しめます。
【総評】総評としてましては買ってよかった大満足の1本となりました。これから本格的にフジで野鳥撮影をしたい方は無理してでも購入すべきレンズかと思います。35mmフルサイズに負けない画質で軽快に超望遠撮影できるのはフジのカメラとこのレンズがベストと感じました。