旅行の機会にレンタルしたのでレビューしよう。
Canon EOS Kissシリーズの2020年のモデルである。
【デザイン】
色は黒を選択。
Canonらしい王道のデザイン。
評価は「5」とした。
【画質】
文句なしである。
解像感、色の再現性、ボケ味等、写真としての表現力は十分で、筆者としては大満足である。
評価は「5」とした。
【操作性】
伝統のカメラの操作性をしっかり引き継いでいて完成度が高い。
機能の数がありすぎるくらいなので、操作画面はかなりのページ数になっているが、すべてを知らなくても撮影ができるので安心して良い。筆者もオートの機能で十分満足している。
評価は「4」とした。
【バッテリー】
旅行先でフル充電したバッテリーで1日300枚ほど撮影できた。
静止画メインの筆者の使い方ではもっと枚数撮れてほしいと感じる。動画を撮るには全く足りないのでその用途には複数の予備バッテリーの携帯は必須だろう。
また、本機のUSBポートはマイクロUSBで、パソコンやプリンタとの接続の用途で用意されている。
本機は今となってはやや古い設計であり、本体充電や動画撮影時のUSBによる電源供給には対応していない。最新機種ではあたりまえになりつつ機能だが、注意が必要である。
評価は「4」とした。
【携帯性】
付属レンズ、バッテリー、ショルダーストラップ、レンズキャップ、メモリカード、バッテリー充電器を含めて実測で622gである。充電器を除けば542gである。
充電器がかさばるので、今となっては本体充電ができる機種をお薦めしたい感じだ。
評価は「4」とした。
【機能性】
レンズは交換式でCanon EF-Mマウントである。
付属のレンズは15mm-45mmとやや広角よりの使いやすいもので、ズームの倍率はそこそこながら、旅行やスナップ写真の向いている。もちろん、ズームを重視するなら追加でレンズを購入しても良いだろう。
ただ、残念ながらCanon EF-Mマウントは生産が終了しているという情報があり、注意が必要だ。
AFの出来はなかなか良い。すいすい撮影でき、ピントが合わせやすい印象を持った。
本機はビューファインダーを搭載している。この価格帯でファインダーが付いているのは大変評価できる。
太陽光の直下では液晶画面は見えにくくなるが、このファインダーのおかげで快適に撮影ができる。筆者のような老眼ではピントが合っているかを液晶では判別しにくいのだが、ファインダーならしっかり判別できる。
今回はスマホ(Android)との連携機能も試した。
BluetoothとWi-Fiを組み合わせた通信機能で、接続のしやすさと通信速度の確保を両立しているのが特徴だ。撮影した写真はCamera Connectというアプリを使い、スマホの大きめの画面で表示して確認でき、一覧表示も便利である。
また、ライブビューも試したが、スマホの画面をファインダー代わりにでき、これもとても良い。三脚にカメラを固定しておき、スマホを操作してシャッターが切れる。
機能はとても良いのだが、レンズのマウントの件があるので、評価は「4」とした。
【液晶】
104万ドット、3インチ液晶はバリアングル式で、水平方向に開閉したり、垂直方向に回転したりできる。おかげで撮影時の自由度が高くなり、大変便利である。画面をボディー側に折りたたむと携帯時の画面保護になるのも良い。
画面はタッチパネルになっていて便利である。もちろん、色、解像度ともに良好である。
評価は「4」とした。
【ホールド感】
ホールド感は悪くないが少し小さめかもしれない。だからといって特に不具合なない。むしろ小さめの手の女性にも薦められそうな感じである。
評価は「4」とした。
【総評】
今回、旅行の日程に合わせ本機をレンタルしてみて短い期間だったが良さをとても感じたカメラだった。
一眼カメラ入門者向けということだが、さすがCanonである。完成度がとても高いと感じる。
ただ、残念なのは本体充電ができず、少し設計が古くなってきたのを否めないことと、そしてレンズのマウント方式が今後製造されない方式になってしまったと思われることである。
そのため、新規に購入するにはこの後のモデル、たとえば EOS R10やEOS R50をお薦めしたい。これらの機種も同様にレンタルし、レビュー済みである。
総合的に考えて評価は「4」とした。