子ども撮影の最適解
撮影対象は子供(2~12歳)で、プライベート以外にも仕事で子供の写真を撮り顧客に渡すこともあるので下手なりに撮影枚数は多いです。記録目的のような写真なので、画質云々よりタイミングよく良い表情が撮れる機能性・後処理の手間を省ける JPEG画質を重視しています。
子供同伴だと特に屋外でレンズ交換の時間が取れないことが多く便利ズームの出番が多いので、所有したことのある他のカメラ+便利ズームを交えての評価です。
カメラ&レンズ組み合わせ
EM1 Mark? & ED12-100 F4
EOS RP & RF24-240mm F4-6.3
Z6? & Z24-200mm f4-6.3
画質
条件や評価基準によって前後することもありますが、おおよそ以下の順番になります。結局価格の順番になって面白くないですが。
Z6?>EM1 Mark?>EOS RP
EM1+12-100 F4との組み合わせでは日中の光量が十分ある状況では、Z6?と解像度において遜色ない画が撮れます。ただ日陰・室内等で条件が悪くなると フルサイズと比べてノイズが気になってきます。またボケ量などはセンサーサイズなりです。
ただ強力な手振れ補正や連写性能等、運動中やアウトドアでの子供のシャッターチャンスに強いのは本カメラです。画質云々よりどのような状況でも写真が撮れていることが一番大事なので。
ただ、特に室内で肌の色が浅黒くなりやすく見栄えが悪いので、その点はJPEG撮って出しで使いやすい他カメラが優れています。RAWと比べJPEG画質が劣るように感じるので、時間が許すなら RAW現像がお勧めです。
AF性能/連写性能: EM1 Mark?=Z6?>>EOS RP
被写体が動き回る子供の場合、EOS RPの AF・連射性能ではしっかり撮れる打率がかなり低く、比較的容易と思われる幼児のかけっこの正面からの撮影でも歩留まりは2割以下(あくまで感覚です)。その点本機だと 5~6割は期待でき、連写速度が速いので使える枚数は何倍にもなります。Z6?のトラッキング性能は EM1より若干上に感じますが、動き物撮影に必須のブラックアウトフリーの高速連続撮影(拡張)が14枚/秒固定なのが使いにくく、EM1の連写速度の柔軟なカスタマイズ性はとても便利です。例えば運動会等では 10枚/秒、公園遊びでは 5枚/秒など無駄打ちを避けたうえで状況に応じて十分な枚数を確保できるのは助かります。
ただ問題もあり、特に顔認識をしているにも関わらず他のところにAF枠が跳ぶのはイライラします。顔認識は使わず、被写体をAF枠に合わせる方法が一番信頼できます。
機能性
マクロ・深度合成・ハイレゾ・防滴防塵など撮影の幅を広げてくれる機能満載です。
EVF・モニター
共に価格相応に感じますが、EVFは Z6?比では明らかに見劣りします(サイズ&価格差を考えると当たり前ですが)。モニターは日中の使用を考えるともう少し輝度が欲しかったところです。
操作性
カスタマイズ性など自分には十分な性能。また各ダイヤル等デザイン性はともかく、サイズや操作感等とてもよく吟味されていると感じます。ただせっかくのマルチセレクター(とても重宝しています)の位置が低すぎで、片手保持での低位置での使用では指がつりそうです。常に指を置いて随時AF位置を調整しているので、使用頻度の低い FNレバー/AEL/AFLボタンと位置を入れ替えてもらったほうがありがたいです。
デザイン・質感
機能・操作性に関係のない凹凸が多く煩雑に感じ、個人的にはもう少しスムーズなデザインが好みです。またホコリがたまりやすく掃除が面倒です。
マグネシウム合金製の機体は剛性感があり、現在の価格に対して満足度が高いです。この点はあまり価格の変わらない EOS RPと大きな差がつく部分で、上位の R6と比べても上質に感じます。
バッテリー
自分の用途では、予備一個で十分です。
携帯性
子ども達が嫌がるのでいかにもなカメラバッグではなく、大き目のウエストバッグでカメラを(隠して)携帯しています(登山中も動きの邪魔にならず便利)。本機 & 40-150 F2.8 Pro & MC-20 の組み合わせでも携帯できるのはありがたいです。
フルサイズ EOS RP + RF24-240 と 本機 + 12-100 F4 Proと比較した場合、サイズ/重量的に大した差はありません。ただ、打率を考慮すると本機の優位は揺らぎません。
ホールド感】
40-150 F2.8 Pro + MC-20装着時でも十分なホールド性があります。
総評
子ども撮影が主な自分にとって、カメラ選択の際に以下の点が重要になります。
サイズ(ウエストバッグで携帯可能)
AF性能(子ども撮影に十分な程度)
連写性能( ~10枚/秒程度で十分)
望遠レンズ&テレコンのバリエーション(運動会では換算600?は必要)
もともと RFレンズを所有しているので、EOS R6も検討しましたが、サイズ(と価格の割に安っぽい質感)・連写速度のカスタマイズ性(電子シャッター時は 20枚/秒に固定)・高価/大柄(安価なレンズは非防塵防滴)に偏った RFレンズ等に満足できませんでした。
高価で大きなシステムには敵わないかもしれませんが、それも持ち出して撮影してこそ意味があります。気軽に持ち出しやすいサイズ/価格/レンズのバリエーションで子ども撮影に十分な機能性を有している本機は、子ども撮影にこだわりたい特にアウトドア好きの方にお勧めです。
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