『残念ポイント多数。工事不要で小型の食洗機』 シロカ SS-M151 鈴木啓一さんのレビュー・評価

		給水口

これまで使ってきた食洗機が壊れたようで、エラーが出て使えなくなった。キッチンの設置面積の関係で大きなモデルが選べないので、選択肢がとても限られる中、これを購入した。

【デザイン】
外観デザインは悪くない。前面のドア部分から洗っている食器をのぞき見ることができる点は良いと思う。

ただし、細かい部分のデザインは使っていくうちにどんどん評価が下がっていく。各評価項目の記述とダブるのでここでは省略する。

評価は「４」とした。

【経済性】
良いとも悪いともいえない。収納力の問題で１回で済まず、２回になると水の量など経済的でない。

評価は「４」とした。

【洗浄力】
まあまあである。

評価は「４」とした。

【収納力】
カゴのデザインが、我が家の食器サイズとは合わず、毎回とても苦労して詰め込んでいる。

薄い皿を多用する家庭には合うかもしれないが、我が家のような、ご飯茶碗やお椀、ボウル系、コップ類を多く使うスタイルでは効率よくカゴに食器を配置できない。

このため、これまで使っていたサンコーの食洗機「ラクア」では１日１〜２回の運転だったが、本機では１日２〜３回と、運転回数が増えてしまった。

箸やスプーンを入れるカゴも小さくて、窮屈すぎる。

菜箸など、長いものを入れる場所が全くない。

我が家２人家族１日分の食器に対して、収納力は足りないという評価である。

評価は「２」とした。

【使いやすさ】
給水口から水を入れる際に水があふれやすくて、周囲をたびたび洪水にしてしまう。本機を使いこなすために一番苦戦しているポイントである。

実は「ラクア」も吸水口の形状が悪く、水を注ぐと外にこぼれやすいし、注ぎにくく、大変苦戦してきた。

ただ、あるとき思いついて、漏斗のように広い開口部から水を給水口に注ぎ込めるようなものを探したところ、ネットショップでゾウの形をしたサラダの水切りを目的にした製品がみつかり、これを使ったところかなりこぼすことが減って快適になったのだった。

今回もその「ゾウ」を使ってみたのだが、本機にはもうひとつ残念なことがあり、水があふれやすい問題を解決するには至っていない。

というのも、本機の内部構造の関係か、水を入れてからセンサが応答し、満水を通知するまでにかなりのタイムラグがあるのだ。たぶん内部で水が回るのに時間がかかっているのだろう。そのため、結局ワンテンポ遅れて水があふれ出し、周りを洪水にしてしまうのだ。

使いにくいというのはこういうものをいうのだろう。

念のため純正オプションの「給水トレイ SS-M200-KT」を購入し使ってみたが、ちょうど「ゾウ」の代わりになるだけで、水があふれ出てしまう対策にはならなかった。「タイムラグ」問題があるためだろう。しかも縁の高さが低く、「ゾウ」よりも使いにくい。

まあ、サンコーと違い、こういうオプションを用意しているところは評価できるが、レベルの低い闘いである。こんなものは最初から本体に同梱するか、本来は本体構造をなんとかして、解決すべきものである。

現状の対策としては、「ゾウ」を引き続き使い続け、入れる水の量を「３杯」と固定し、満水のアラーム音を聞く前に給水を一旦停止することである。アラームが鳴らなかったことを確認してから、少しずつ水を追加するようにしている。それでもときどきミスをして「洪水」になる。そもそもこんな工夫を強いる製品は最低のUXだと思う。

ほかにも、前面のドアが重くて開きにくいとか、ドアを閉じるときにドアの上にたまった水がドアの隙間から床にこぼれ落ちるとか、乾燥が不十分で、食器の上に水がたまっていることがよくあるとか、たくさんの使いにくい点、設計配慮の行き届いていない点がいくつもある。

評価は「１」とした。

【静音性】
食洗機では標準的かと思うようなレベルである。

評価は「４」とした。

【サイズ】
筆者宅のキッチンは狭いので、前述のラクアや、本機のサイズの製品しか設置できない。
その意味ではサイズの小ささは大変ありがたい。

評価は「５」とした。

【総評】
筆者宅の狭いキッチンに置ける貴重なモデルのひとつである。

ラクアが壊れてしまったので、同じ機種を選ぶのには躊躇してしまい、本機を選んだが、かなり後悔している。使いにくさは上記の通り。

正直言って、おすすめできる機種ではないと思う。

サンコーのラクアも必ずしも使いやすい機種ではなかったが、まだましだったなあと思う。

評価は「２」とした。