『新時代の50mmF1.8』 ニコン NIKKOR Z 50mm f/1.8 S らまにさんのレビュー・評価

立体感が美しいです。開放での撮影。	開放から使えるのは大きなアドバンテージだと思います。	星空撮影での作例。
口径食はそこそこ見られます。		開放での撮影が楽しくなるレンズです。

2023/11/07 画像に誤りがあったので差し替えました。

【操作性】
特に操作する項目もないので問題ありません。
ちなみにAF/MFの切り替えスイッチは使ったことはありません。

【表現力】
F1.8クラスとしては最高クラスなのではないでしょうか。おそらく並のF1.4クラスの50mm単焦点よりも優れている部分が多いと思います。
まず何よりも嬉しいところは、開放が常用できる点です。このレンズで撮影した写真は9割以上がF1.8開放での撮影です。（作例もすべて開放です）というのも、絞り込んで変わるのは露出、被写界深度、周辺減光程度です。画質に関しては開放から4500万画素クラスでも十分以上に解像しています。露出に関してはシャッタースピードでもISO感度でも調節できますし、周辺減光に関しては残っていた方が好きなので、開放上等という感じですね。
総じて、撮っていて楽しいレンズという印象です。

【携帯性】
Z6/Z7のキットレンズであるZ 24-70mm F/4Sの沈胴状態とほぼ同等のサイズです。
ただしフィルター径が62mmで、フードもそこまで大きくないので24-70mmF4よりは使いやすいかなと思います。

【機能性】
AFはそれなりかなと思います。ただしボディの影響もあると思いますが、AF-Cでの使用時に被写体を追い続けていると一瞬迷うタイミングがあります。これはミラーレス一眼の宿命でしょうか。

【総評】
これまでの50mm F1.8は撒き餌レンズと言われるなど、安価でそれなりの画質を提供する単焦点の入口となる立ち位置でした。
ですがこのレンズは同スペックでありながら、F1.4クラスのレンズを凌駕するほどの画質のレンズになっています。

撒き餌レンズの50mmF1.8がおよそ2万円で買えることを考えるとこの価格は高すぎるかと思いますが、いざ使ってみるとこのクオリティのレンズがこの価格で買えるのかと、むしろ安いかなと思うようになりました。Zマウントの50mmレンズで上位機種には50mm F1.2Sもありますが、あちらはおよそ1kgですがこちらは常用できるレベルの重さで、単純に上位下位という形ではなく場合によって使い分けるというほうがいいかと思います。
単焦点デビューにもオススメですし、もちろん抑えの一本として持っておくのもいいと思います。万人におすすめしたいレンズという印象を受けました。