大ボケでだけでなく、小ボケも楽しい大口径標準レンズ
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わりとよく写る |
遠景もピシッと写る |
ボケはなめらか |
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近接時でもピント面の前後も落ち着いた描写 |
雰囲気(空気感?)出しやすい。ボケもなだらか |
雨の日も防塵防滴レンズは安心。 |
【操作性】
特に難しいところはありません。オリンパスレンズ独特のフォーカスリングの前後移動によるAF/MF切り替えです。12-100レンズでも掻きましたが、レンズをMFに切り替えると(ルミックスボディでは)ボディ背面レバーによるAF/MFの切り替え位置にかかわらずMFになり、逆にレンズのフォーカスリングを手前に引かなくても、ボディ側をMFにすれば、そのまま(撮影距離はレンズ鏡筒には表れないまま)リングを回してMFができます。MFの使用感はよい。
フードの固定は12-100f4のフードと同じで、片側に押し込むスイッチがあり、回して外します。12-40mm f2.8についていたような大きいものではなく、どこかに当たって、あるいは装着しようとおもって不意に外れることもなくなり、よくなりました。レンズのFnボタンは当方はいまのところ使っていません。
【表現力】
大口径レンズというと、明るさに主眼を置き過ぎて、取れる画像の、なんというかバランスみたいまものが破たんしているものも多くあるように見受けられ、味わいなどといわれますが、本レンズはそういう方向ではないようです。
被写体を比較的近距離に置いた時のボケは、この画角でマイクロフォーサーズらしからぬ大きく美しいものです。子度を自宅などでポートレート風にとるには、当方には一番撮りやすい画角です。(ノクチクロン42.5mmももよいですが、近寄ってきたときに使いにくいことがしばしばあります。25mmだと撮影者(当方)足で遊んでいるうちにパチリ、などの撮り方もできます。色乗りはパナライカに比べてあっさり目の色調に感じることが多いです。
上記大ボケもいいですが、当方がとくに気に入っているのは、このレンズのピント面から前後からの柔らかいボケ具合です。前後どちらかのボケがいいレンズはたくさんありますが、どちらも柔らかいコボケのある大口径標準レンズってあまりないような気がします。近接時の画質もよくセットで持ち歩いているパナ12mm F1.4(フィルター径が62mmと同じ、サイズ感も似ていて、当方は撮影途中にレンズ交換もやりたい派!なので共用しやすい)よりもよいと感じます。
ところで、一時評判になった当レンズのレモンボケですが、 25mm (フルサイズ50mm)相当の画角でf1.2ですから、当然出ると思います。ノクチクロンも開放f1.2ではかなり目立ちますし、一部で最高のポートレートレンズのようにもいわれているソニーのフルサイズ、FE85mm f1.4GMですら、f2でもまだ周辺ではレモンボケでした(借りて使っただけです。ただ、ピント面のシャープさとボケが素晴らしい、美しい描写のレンズでした)。同じソニーの(大変鏡筒の大きな)FE50mm f1.4ZAもイルミネーションを撮ったら開放ではぐるぐる渦巻き状態でした。F1.7でもまだ残っていました。レンズ径、鏡筒の大きさとの兼ね合いかと思いますが、当方には本レンズくらいがM4/3標準レンズとして、持ち歩きの限界に近いです。
【携帯性】
フードが大きいため、撮影状態(フード順付け状態)では、コンパクトなバッグではかさばります。オリンパスCBG-9(EP-5の時に出た茶色のスリング式革製カメラバッグ、好きで使ってます)にパナ12mm, オリ25 f1.2, G8でギリギリです。スナップにはこのバッグがお気に入りなのですが・・。
【機能性】
最短も短く、25mm f1.8と異なりフォーカスクラッチもあるため、使いやすいです。付属の丸フードの長さはとにかく遮光っていう感じでもなさそうな長さですが、当方の使用には十分です(これ以上大きくなると収納が・・。)。絞りf1.2でちょろちょろ動きまわる子供を取れるようになるとは、明るさとDFD(あるいは像面位相差)テクノロジー含むコントラストAFの時代になってきたと感じます。
防塵防滴レンズで、同様のパナ12mm, ルミックスG8と一緒に雨降りでも気にせず持ち出してます。
【総評】
大きさ(正確にはレンズ全長)にはやや不満もありますが、写りは気に入っています。大口径標準レンズってこんなだろうな、と頭の中で思っていた性能が備わったレンズに感じています。実際には最短撮影距離やボケやシャープさ、遠景描写など、どこかで妥協することが多い気がしますが、このレンズは(大きいことを除けば)、お気に入りです。
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