スピードライト 430EX III-RT レビュー・評価

次から次へと、発光間隔が短い撮影（決して連続発光のレベルではない）では、内部温度の上昇で安全センサーが働き、発光できなくなる。何度もシャッターチャンスを逃すことに。また、露出もバラケることが多く、クリップオンメインの仕事では使えない。現在は、多灯（スレーブ）用で使用。

使用して1月ほどです。
600EX?を持っていますが、撮影会で電波制御による多灯撮影しようと思い、ST-E3-RTと一緒に購入しました。

【光量】
十分です。
配光特性の変更もできるので、不足を感じたことはありません。

【携帯性】
スナップではクリップオンで使用することもありますが、持ち歩きに特に負担を感じたことはありません。
撮影会などではライトスタンドに取り付けてしまいます。

【操作性】
このストロボを使用するときはスレーブとしてST-E3-RTで操作するので無評価で。

【機能性】
他のレビューで「電波通信のマスターにはなれない」と書かれていますが、サポートに確認したところ、なれるそうです。が、私は後述の理由によりST-E3-RTを使用しているので実際には試していません。
機能自体はフラッグシップである600EX?とほぼ同じで、「機能が足りないために600EX?を選択せざるを得ない」という状況になることはないでしょう。

問題は複数の方が掛かれているように、連続撮影をしているとすぐに発熱で使用できなくなってしまうこと。
ご家庭や結婚式などでは使用できなくなるようなことはないと思いますが、撮影会などではあっというまに使えなくなりますので、メインストロボとして使用することはできません。
わたしは　基本１灯、ときどき多灯 という状況の2台目以降としてこのストロボを使用してギリギリ持ちこたえていますが、多灯撮影がメインの方には使い物にならないでしょう。
メインには600EX?を使用していますが、ここまで酷くはありません。

キャノンのサポートに問い合わせたところでは、「発光と電波制御の回路は独立しているので、熱により発光できなくなってしまっても電波制御のマスター機能が使えなくなる仕様ではないが、本体が発熱している状態なので、電波制御が完全に動作する保証はできない」とのことでした。
この回答により、このストロボと同時にST-E3-RTを同時購入しました。

【総評】
利用環境で評価が大きく変わる商品です。

光量や機能は十分高性能と言えます。
お子様の成長記録や運動会・結婚式などで使用されるのであれば、多機能・高性能なストロボとして高い評価を付けられます。
一方、撮影会などを楽しむのであれば、連続撮影時にすぐに発熱で使用できなくなってしまう仕様が他の全てを台無しにしてしまって「使えないストロボ」となります。
私は後者ですので、機能性・満足度は星2個とさせていただきます。