『携行性を極めた究極の旅ズーム』 パナソニック LUMIX G VARIO 14-140mm/F3.5-5.6 ASPH./POWER O.I.S. H-FS14140-KA [ブラック] とびしゃこさんのレビュー・評価

１．真っすぐな道が気持ちいい（14mm, f10）	２．黒牛さんもこちらをちらり（55mm, f7.1）	３．なかなかの写り具合です。機械小屋（26mm, f8）
４．たたずむ三毛猫（140mm, f5.6）	５．遠景だけどちゃんと解像してます。サギ（140mm, f7.1）	６．ラインライトが美しい。夕日の頃（140mm, f9）

【操作性】
GX8Hのレンズキットでついてきた高倍率ズームレンズです。

先端側にフォーカスリング手前にズームリングの定番配置です。
ほぼＡＦ使用のためフォーカスリングはほとんど触りません。
ズーミングも軽い力で動きます。鏡筒は自重で伸びたりはしま
せん（2年ちょっと使用中）。

着脱式の花形フードは逆付けでコンパクトに収納できます。
ロック機構などはありませんが、ずれたりしません。

鏡筒左手側に手ブレ補正オンオフスイッチがあります。

【表現力】
全域で実用十分な写りをします。このサイズの高倍率ズーム
なので、若干の周辺光量落ちはあります。もちろん日中で絞
れば問題有りません。背景ボケはシーンによってざわつく
ことがあります。

同じ高倍率ズームのオリ12−100mmF4 （最大径x長さ：
77.5x116.5mm 重量：561g）のような全域でビシッと描写
する感じではありませんが、実用上特に問題有りません。

やはり140?（フルサイズ換算280?）まであると目に入る
ものをいろいろ拾ってくるのに便利です。

（作例はすべてLumixG8で、jpeg撮って出しです。）

【携帯性】
本ズームレンズは最大径x長さ：67x75mm 重量：265gです。
先代パナ14−140F4−5.8（最大径x長さ：70x84mm 重量：
460g）と比較して、驚くべきダイエットがなされています。
フィルター径も先代62mmから58mmと小さくなっています。

抜群の携行性の良さに気負いもなく、特に過剰な描写の
期待もなく、しかし持ち出して撮ってみるとちゃんと写って
いる、というありそうでない高倍率ズームです。

【機能性】
同じ焦点域の先代からするとF値がF4−5.8からF3.5−5.6
と明るく、最短撮影距離も先代の全域0.5mから、広角側で
0.3m（〜標準以降は0.5m）に短縮され、手ブレ補正がPower
OISに進化し（Dual IS2対応）AFも240fps対応で速い、と
二代目ではほとんど反則！ともいえる進化を遂げています。

手ブレ補正も単体で3−3.5段程度でしょうか。望遠側でも
よく効きます。Dual IS（あるいはDual IS II）付のパナ製
ボディであればもはやなんの問題もありません。

オリE-M1mkIIでの使用時は、ボディ内手ブレ補正が強力な
ため、近接撮影（マクロ域）でのシフトブレ補正を期待して
メニューのレンズの手ブレ補正優先はoffにしています。

14−140mm（フルサイズ換算28−280mm）の高倍率ズームが
ここまで軽量コンパクトであることが“抜群の携行性”という
レンズの機能を与えています。その場にないレンズでは写真
は撮れません。

旅ズームとしては、簡易防滴機能がないのだけが惜しいです。

【総評】
ズーム域、抜群の携行性と使い勝手、十分な描写でAFも速く、
旅行用ズームとしておすすめです。

動き回る子供や、ちょっとしたスポーツ、運動会での子供の
アップから引きの全体像までも余裕でこなすわけですから恐
れ入ります。荷物の多いお子さん連れ、お散歩にもおすすめ
です。

旅先では、バックアップも兼ねて防塵防滴のパナ12−35mm
f2.8（305ｇ）あたりとの軽量ペアにすると、荷物にならず、
お互いの欠点をカバーしつつ、ほぼ何でも撮れてしまいます。

ザ・マイクロフォーサーズ！といえる、実用性十分の
高倍率ズームです。採点は5点！