M.ZUIKO DIGITAL 1.4x Teleconverter MC-14 レビュー・評価

エゾビタキ	アトリ	タゲリ

野鳥撮影用としてOM-1に300mm F4とこのテレコンをほぼ付けっぱなしにして使っているが、2つの意味でこのテレコンは必須アイテムと言えるだろう。

まず第1の意味は、300ｍｍレンズにこのテレコンを装着したときの焦点距離が、野鳥撮影には「ちょうどいい」場合が多いと言うことだ。（言い換えると、300mm単体では野鳥撮影には焦点距離が足りないシーンが圧倒的に多く、このテレコン装着したため引き寄せ過ぎになるというシーンは稀にしかない。）

つまり300mmにこのテレコンを装着したときの焦点距離は、野鳥撮影では非常に汎用性が高いということだ。

第2の意味は、このテレコンを装着しても解像感はほとんど損なわれず絞り開放でも十分シャープな写真が撮れ、なおかつ定評ある300mm F4のシンクロ手ブレ補正効果は、このテレコンを装着しても存分に発揮されるということだ。（作例参照。1枚目、2枚目は絞り開放で一脚使用、３枚目は開放から一段絞ったf8で、車の中から窓枠でレンズを支えての手持ち撮影。いずれもRAW撮影したものを無調整・ノートリミングでjpg現像）

2倍テレコンのMC-20も持っているが、このテレコンに比べMC-20は使いこなしが難しく、撮影条件が少し厳しくなると、ブレによって撮影成功率が低くなる。　その点、このテレコンはあまり条件を選ばずイージーに使える。

よって野鳥撮影で300mm F4を使うなら、このテレコンは必須アイテムと言えよう。

ただし注意すべき点が一つだけある。

このテレコンのマウントを固定するビスが緩んできた経験がある。
そうなるとマウントにガタが出るのでわかるのだが、気づかず使い続けるとボティからレンズごと脱落する事故につながりかねない。
もしマウントにガタが出たら、すぐにビスを締め直さなければ危ないので、そのためのマイクロドライバーを撮影時は常に持ち歩いている。　（「作りの良さ」を低評価としたのはこのため。）

300mmF4.0と並べてコンパクトさをアピール

■前置き
300mm F4.0で利用するために購入しました。
40-150mm F2.8も所有していますが、基本的にMC-14を組み合わせる場面はありません。
軽量・コンパクトであるため、付属ポーチに入れてカメラバッグに常備しています。

■満足している点
・軽量＆コンパクトで、邪魔になる事は少ない
・1.4倍の画角（35mm判換算840mm）が得られる。被写体が拡大されるため、AFで捕まえやすくなる場面あり。
・割としっかりした作りで、装着感や耐久性で不安に思うことは無い

■不満な点（仕方ない点）
・一段暗くなる。当たり前ですが…
・テレコンなしと比べれば画質の差（解像感やキレ）は感じる。コレもまぁ当たり前でしょうか…

■総評
テレコン利用有無は撮影シーンに応じて使い分ければ良いので、300mm F4.0所有者はひとまず購入しておくのが良いと思います。
雑感ですが、画質にだけ着目すれば、テレコンなしでトリミングした方が若干良いかも。