ズームと組んでさらにひかる、高画質の小型軽量標準ツァイス
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1.開放でも破綻しない描写・中景。(f1.8) |
2.開放付近でも破綻しない描写・遠景。(f2) |
3.ボケは悪くないが前ボケがやや硬いかも。(f1.8) |
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4.絞るのは被写界深度コントロールのためだけでOK。(f11) |
5.切取りスナップにも良いです。(f11) |
6.もちろん、街角スナップにも。(f11) |
【操作性】
鏡筒前側にある幅広のフォーカスリングは金属ローレット
仕上げで指掛かりも良いです。AF時もフォーカスリングは
動きません。フォーカスリングの向きは、ソニーαA・旧
ミノルタレンズと同じ方向です。
(ほぼAFのみの使用ですが・・(^_^;))。
AF/MF切替はボディ背面右肩のC2ボタンで押し+十字キー
で選びます。MF時は中央が自動で拡大されて正確なピント
合わせができます。
金属/プラスチックのハイブリッド製の花形フードには
ロックはありませんが、クリック感と共に固定されます。
もちろん逆付け収納できます。
一部ケンコーフィルターでフードがつかないとのレビュー
もありますがケンコーPRO1D(W)は問題ありませんでした。
その他の可動部やスイッチ類はありません。
【表現力】
・開放f1.8では四隅に軽度の周辺光量低下がありますが、
わずか1/3段絞ったf2で改善します(周辺光量補正
オートの設定です)。
・開放f1.8からコントラストも良好でごく四隅は拡大で
わずかな甘さがありますが解像しています。f2.8では
コントラストもさらに向上し四隅の甘さもなくなります。
F4以降、画質向上のための絞り込みは必要なさそうです。
本レンズを使うとFE24-70f4 ZAと同じく歪曲収差補正は
グレーアウトして選べません。スルー画像でも歪曲収差
認めらません。ただ、RAWでも歪曲は小さいようですので、
FE24-70f4 ZAの強制歪曲収差補正オートとは少々事情が
異なるかもしれません。
逆光はゴーストやフレアも出にくい印象です。点光源は
非球面採用のレンズによくある玉ねぎボケがでることが
あるようですが、通常撮影のボケはさほど気になりません。
全体として開放から使える大変高画質なレンズです。
一段も絞れば描写はほぼ完成します。(写真1〜6)。
(作例は1200万画素機のα7SのJpeg撮って出しです。
周辺光量低下補正と倍率色収差補正オート、ピクチャー
スタイルは【風景】です。)
【携帯性】
最大径x長さ:64.4x70.5mm 重量:281g とフルサイズ対応
で今時性能の標準レンズとして比較的軽量コンパクトです。
FE 50mm F1.8は最大径x長さ:68.6x59.5mm 重量:186g、
FE 50mm F1.4 Zは最大径x長さ:83.5x108mm 重量:778g
シグマ50mm F1.4 DG HSM(ソニーE版)は最大径x長さ:
85.4x125.9mm 重量:910gです。
FE 50mm F1.4 ZAは使ったことがあり、性能は良いのですが、
大きさと重量は当方の快適な持ち歩き重量を超えています。
これはシグマ50mm f1.4 DG HSMにも当てはまりますが・・。
FE 50mm F1.8は小型軽量で、本来こちらでもよいのですが、
AFの遅さが・・。モーターなどで差をつけないで頂きたか
ったところです。
本レンズはα7S(446g)と合わせると、NP-FW50(42g)
込みでも計769gと軽量のフルサイズセットにできます。
【機能性】
最短撮影距離は0.5m(最大撮影倍率0.14倍)とフィルム
時代の標準レンズ基準でもやや長めです(0.45mだった)。
(焦点距離もすこし長いのもあって、最大撮影倍率は無印
50mm f1.8 と変わりませんが。)
FE 50mm F1.8は最短撮影距離0.45m(同0.14倍)
FE 50mm F1.4 Zは最短撮影距離0.45m(同0.15倍)、
シグマ50mm F1.4 DG HSM(ソニーE版)は最短撮影距離
0.4m(同0.18倍)になります。
AFは静かで速く、スッ、スッと決まります。
円形絞りが採用されています。
レンズ内手ブレ補正機能はありません。
防塵・防滴に配慮した設計で安心感があります。
【総評】
フィルター径も49ミリと、フィルム時代を思わせる小型
の標準レンズです(ちょっと鏡筒は長めですが)。
ツァイスブランドに恥じないかなりの高画質レンズです。
最短撮影距離が少しだけ長めという以外、弱点らしい
弱点がありません。
スナップに、ポートレートに、子供撮りに。重量級揃いの
αEレンズにあって小粒でもピリリとくる55mm標準レンズ。
取り回しがよく、とにかく軽快さ&高画質が嬉しいです。
決めの1本!などと考えると堅苦しくなりますが、16−35mm、
24−70mm、24−105mmなどの比較的軽量なf4ズームあたり
と合わせると、お互いをカバーしつつ楽しく撮影できます。
満足度は5点です(*^-^*)。