『汎用性の高い、バランスの良いレンズ』 ニコン AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR 臥龍さんのレビュー・評価

一眼レフを購入後はずっと１８-７０ｍｍだけで撮影してきたのですが、いろいろ欲が出てきて望遠側に物足りなさを感じてきたのと、動物園などの撮影で檻をボカしたり、遠くの動物を撮影するにあたり、７０ｍｍではきつかったので、このレンズの購入に踏み切りました。

【操作性・機能性】
様々な撮影シーンで最も利用する焦点距離の多くをカバーしてくれているので、重宝しています。ぜいたくを言えば１６ｍｍまで欲しい、２００ｍｍまで欲しい、いややっぱり３００ｍｍまで、となるのでしょうが、重量、大きさ、価格、写りなど様々なことを総合的に考えると、このくらいのサイズ感がちょうどよいと感じます。

また、最近ＭＦで撮影することも増えてきたので、ＡＦ/ＭＦの切り替えスイッチがレンズ側についていて、手元ですぐに切り替えられるのは細かいことですが意外と便利です。ＶＲもしかり。

【表現力】
良くも悪くも汎用レンズという感じで、全体的に満足できる写りを実現してくれるレンズです。取り立てて欠点といえる欠点はなく、かといって、ここがすごい！という部分もありません。個人的には細部までシャープな映りを期待しているので、その部分では若干物足りなさは感じますが、それはこの手の汎用レンズに求める特性でもないので、普通に許容範囲です。

【携帯性】
けっこう重いです。超望遠レンズに比べれば軽いし、携帯性もいいのですが、汎用レンズとしてあちこち歩き回って撮影するには負担に感じる重さかなと思います。ちょこっと撮影する分には、そう負担にはなりませんが、１日がかりの撮影となると、その負担はボディブローのように効いてきます。最近ニコンが出してるＡＦ−Ｐのレンズが軽いだけに、余計に重さを感じるのかもしれません。まあ、カメラとレンズの見た目のバランス、重量のバランスを考えると、こちらのほうがしっくりはくるのですが。

【総評】
汎用性の高さとバランスの良さ。これに尽きます。レンズとしてなにか突出してここがすごいという部分もなければ、特にここが不満という部分もない。強いて言えば重さくらいでしょうか。様々な撮影シーンに無難に対応できますし、１本持っておいて損はないレンズです。このレンズでなにか不満な部分が出てきたら、単焦点レンズなり、高いけど明るいレンズなり、超望遠レンズなり、マクロレンズなり、魚眼レンズなり、マニアックな領域に手を染めればいいのではないかと思います（笑）