フジノンレンズ XF35mmF1.4 R レビュー・評価

ウェブデザイナー兼ライターで生計を立てている。主に観光地・宿泊施設・飲食店のPR用サイトを低額で作成している。
プロカメラマンに撮影を外注すると予算の大半を使ってしまうことが多く、撮影を自分で行うケースが増えてきた。

富士フイルムの標準レンズ（フルサイズ換算50mm）は2本ある。
XF35mmF2 R WR
XF35mmF1.4 R

描写力は後者が良い。開放で柔らかく、絞れば解像度がグッと上がる。ボケが美しい。
寄れるのも後者だ。スペック上はわずかな差だが、撮れる写真は意外と大きな差になる。
重さは両方とも許容範囲だが前者の方が軽い。
防塵防滴は前者だけだ。
後者はオートフォーカスが遅いしうるさい。

同じ画角だが性質が大きく違う。出張で荷物を減らしたいときには、どちらか悩むが、天気が悪いと前者一択となる。

他社の場合、防塵防滴で明るくフォーカスが早く、ボケが美しいレンズがある。一本で済むのは大きい。例えば、、、
Planar T* FE 50mm F1.4 ZA
M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO
である。

どんなに描写が良くても、雨天で使いづらければ持って行かれない。
無音で撮れるミラーレスを選んだのにオートフォーカスでうるさいと、結局はマニュアルフォーカスを使わざるを得ない。
なんと、もったいないのだろう？

ちなみに換算35mmでも85mmでも、同じ問題を抱えている。ボケが美しいと防塵防滴じゃない。
天気が良い時だけ撮れれば良いアマチュアの方、天気が良くなるまで待てる本格的なプロの方は悩まないんだろうが。
私にような、シングルヒットやデッドボールでも良いので10打数10出塁を求められる職業カメラマンには富士フイルムのレンズラインナップは厳しいものがある。

フォーカスングユニットを小さくしてオートフォーカスを高速化すると、描写が犠牲になるような設計しかできないのかもしれない。
オートフォーカスが遅いと、動きのあるものが難しい。これも悩みの要因のひとつ。

オリンパスは、換算35mm、50mm、90mmに美しいボケ、速いオートフォーカス、防塵防滴のレンズを揃えてきた。
ソニーも、35mm、50mm、85mmにボケ、オートフォーカス、防塵防滴を兼ね揃えたレンズを出している。ちょっと高くて重いが。

なんとか防塵防滴でボケの美しさで他社に匹敵するレンズを出してもらえないだろうか？
というか、各画角のフラッグシップを決めてほしい。