『最新機種のEVFには見劣りしますが今でも十分実用的です。』 SONY FDA-EV1S npgt0206さんのレビュー・評価

10年前に発売されたNEX-5Tをそのデザインとコンパクトさに惹かれて今更ながらに手に入れたので、EVFで撮影するために中古品を購入しました。
このEVF自体は既にあまり中古市場に出回っておらず、意外に価格はさほど安くなってもいませんでした。

EVFとしてのスペックは0.5型の236万ドット有機ELパネルで倍率=0.71倍（35mm版換算）と、現在の上級機種ののEVFに比べるとかなり見劣りしますが、それでもこの10年以上前に発売されたEVFが最新機種のEOS R8やR7、α6700あたりと依然として同等スペックであることに少し驚かされます。
つまり、当時としてはかなり先進的なスペックだったのでしょう。

実際に使用してみても、残像感や表示の遅延は感じられず、ライカTL2で使っていたビゾフレックスよりも見やすいと感じます。（ビゾフレックスはかなり残像感がありました）

ただし、以前所有していたα6300のEVFと比べるとスペック上は同等なのに、画像の精細感や明るさは6300のEVFの方がかなり良かったです。やはり同じようなスペックであっても、実際の見え方はかなり改良されているようです。

このEV1Sではピントが合った部分にモアレのようなものが出ることが多いです。（ピーキング表示や拡大表示しなくてもそのモアレのようなものでピントが合っていることが分かるという、デメリットが逆にメリットになると言う面もありますが・・・）
またEVFを覗いた時に後方から光が差し込むと、画面内に紫色の映り込みようなものが出たりもします。

とはいえ、換算倍率が0.71倍あれば大きさ的には今でも十分実用的だと思いますし、最新機種と比べて精細感は見劣りするもののこれ単独で見ている限りはあまり気にならず、NEX-5Tで使える唯一のEVFとして今となってはかなり貴重だと思います。