【デザイン】
デザイン単体で見ればなかなか悪くないのですが、プラスチッキーなのは間違いありません。ダイヤルはアルミとのことですが非常に薄いため操作感は正直安っぽいと感じます。
またボタンやダイヤル全般で操作する際多少のたわみが感じられ、剛性という点でも不安を覚えました。
【画質】
良くも悪くも他機種と変わらないいつもの画質です。プロファイルコントロールは面白い機能で、代わり映えしないOMのJPEGからは脱却できるかと... (ただそろそろPEN以外の上位機種に標準搭載しても良いようにも思えます。)
【操作性】
この点が最も問題なポイントです。カスタマイズ可能なボタンの少なさ、カスタマイズできる機能の少なさ、ISOAutoの低速限界、AFポイントスモール、レリーズ優先、ピクチャースタイルやドライブ表示のカスタマイズなど既存ユーザーが何気なく使っている多くの便利な設定機能が深刻なレベルで失われており、E-M10,E-PLシリーズユーザー以外のオリンパスユーザーにとっては相当にストレスの溜まる操作性になっています。
また、歴代オリンパス(OM)機で最も多くの作画機能を有しているにもかかわらずARTブラケットが非搭載という理解に苦しむ裁量によって「いろいろ使ってみて好みの設定を探す」ことも不可能になっています。(PEN-Fはプロファイルコントロールを含めARTブラケットに対応していました。)
正直この点はいろいろと試したい初心者にとってもかなり扱いづらいところではないでしょうか?
ファームウェアなりで改善してほしいところですが、恐らくこのクラスに機能追加のファームウェアは行われないのが通例となっているため望み薄と思われます。
【バッテリー】
USB充電に対応していますがtype-Bかつ給電非対応。バッテリーそのものもさして容量はないので1日使うのであれば予備バッテリーは必須かと。
【携帯性】
異次元の軽量具合で正直モックと言われれば信じてしまうと思います。キットレンズと合わせても大きめのスマホより軽く感じてしまうほど... この点においては現行のミラーレスで最上級ではないでしょうか。
【機能性】
異常な軽量さにもかかわらずきっちり十分な性能の手振れ補正を搭載しています。(常用の画角で1,2秒なら十分止まります)
プロファイルコントロールは非常に面白いシステムですが、ファインダーレスであるため野外での操作にかなり難を感じました。
【液晶】
OM-1を除いたいつものオリンパスと同様の液晶です。ファインダーレスを踏まえると、もっと明るく高精細にしてほしかったところ... ただし他社を含め現行機では数少なくなった純粋なチルト機なのでその点は特徴といえるかもしれません。(素早くウエストレベルでの撮影が可能で、その点は非常に面白い撮影体験でした。)
【ホールド感】
このコンパクトさを踏まえると非常に優れていると感じます、E-M5IIIもそうでしたが、オリンパスのコンパクト機の何とも言えない持ちやすさは他社から一歩抜きんでているのではないでしょうか。
ただ、プラスチック特有の熱がこもった感覚があり、真夏は持っていて熱く感じることもしばしば...
【総評】
操作性の点で述べた通り、上位機種のサブ機として使うにはファインダーレス云々以前に設定面でかなり致命的... コンパクトなサブ機を検討しているのであれば素直にM5シリーズを選ぶべきです。(あるいは中古で+5万足らずでPEN-Fが購入可能、こちらは設定機能は多少古いものの十分実用レベルです。)
また、コンパクトプラスチック筐体の弊害として安っぽさ以外にも放熱の観点で真夏の使用には不安が残りました。
総じて、明らかに初めてカメラを持つ人向けの機種であり、プロファイルコントロールコントロールにつられて既存ユーザーが手を出すような機種ではありません。(大人しく中古のPEN-Fを購入しましょう。)
それでも手を出すとすれば操作性より軽量さを圧倒的に重視できる方かと...
一方でエントリー機としては、ARTブラケットの存在を知らなければ特に不満もなく、ダイヤル2つで十分な性能の手振れ補正、多様な作画機能を享受できるのではないでしょうか?
始めてカメラを購入する方にとっては軽量コンパクトで普段使いのバッグにも余裕をもってしまえる面白い選択肢になると思います。