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週刊FM1981年3号
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先日週刊プレイボーイ(集英社)をコンビニで見かけて手に取ったら、定価が650円になっていて驚いた。(付録があったのかもしれない)自分が読んでいた頃(30年以上前)は200円前後だったような気がしている。週刊少年ジャンプは300円(同150円~180円)。少年マンガのコミックスは572円(同350円)デフレと言われて久しいが物価は確実に上がっていた、というかここ1~2年で、急騰したのかもしれないが…
で、この週刊FMは定価200円である。1981年だから消費税はまだない。週刊のマンガ雑誌より少し高いくらいの価格だったということだ。
週刊という誌名だが正確には隔週刊である。まあ有名なキネマ旬報も長いこと月二回刊行だった。(現在は月刊)ちなみに旬刊とは10日に一度発刊される雑誌(新聞)でキネマ旬報は創刊当初は1日、11日、21日の発行だった。(4ページの新聞スタイルだった)
改めて、みてみると厚みの三分の一がFM放送の番組表で記事部分は思いのほか少ない。特にカラーグラビアページは広告を除けばほんのわずかである。記事のほとんどはLPのレビューFM番組の紹介といった毎回同じフォーマットのページである。

特集記事は日本のフォークデュオということで「ふきのとう」をメインに「SKY」「チャゲ&飛鳥」「とんぼ」を紹介していた。「チャゲ&飛鳥」が90年代に一世を風靡することは知る由もない時代だが、その他のデュオとの落差があまりにも大きいこと、フォークデュオが80年代を持ちこたえられなかったことを如実に表している。(フォークという言い方自体消滅したのかも)

表紙にでかでかと書いてある「ビートルズからジミヘンへ」に関してビートルズの記事があるのだろうと思って探したが無かった。表紙のイラストはピクチャーレコードで、ピクチャーレコードの記事がカラーページで4ページあり、ビートルズとジミヘンのピクチャーレコードが紹介されていただけである。81年の1月といえばその前の月80年12月にジョン・レノンが射殺されている。それ関連の記事かと思ったが全く違っていた。「ビートルズ」と書けば売れるのは今も昔も変わらないのかもしれない。(ビートルズ記事詐欺である)

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山下達郎がグラビアページに登場していた。前年に発売された「ON THE STREET CORNER」※のプロモーションにFM番組に出演した際の記事である。今となってはレアなスナップショットである。
(※ 後にⅠとなるアルバム。Ⅱ、Ⅲと発売されるとは誰も知る由も無かった。CDフォーマットの発売は1982年なので当然LPレコードしかなかった時代である)
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古い雑誌で面白いのは広告である。このTDKのキャンペーンは何ポイント以上集めれば商品と交換できますという、今もあるスタイルである。大きなものは郵送で申し込むが、ところどころ店頭で交換の商品がある。当時、集めてもらったなあ、インデックスカード(20ポイント)そのくらいしか集まらなかった。カセットテープの最大の需要期はCD時代になってからである。当時はFMエアチェックが主要用途だった。
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時期にもよると思うがこの頃の週刊FMは読むところが無さすぎる。FMレコパルやFMfanの方が自分には合っていた。(個人の感想です)

流浪の雑誌「ステレオ時代」は7月に「ステレオ時代neo」として新創刊された。
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事情は本紙に掲載されているが、簡単に言うと通販のみの販売から再び書店での流通にするために新たな発行元が付いた、ということである。通販専売で2号発行されたが(Vol.22とVol.23)相当売れなかったらしい。書店流通がないと難しいということで、三栄という会社に引き受けてもらう形で「新創刊」となった。
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ふたたび書店流通するということは良いことなのだが、懸念もある。(後述する)

これを機会にこれまでを一覧にしてみた。


Vol.21まではネコパブリッシング、Vol.22とVol.23はエン・プランニング、neo は三栄が発行元である。


本誌の内容はこれまでとほとんど変わらない。有益な情報があると感じれば買うことになるだろう。
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懸念材料
ネコパブリッシングから直販に移行した時、広告には、はっきりと「季刊」と書かれていた。事実、Vol.22とVol.23は2022年12月と2023年3月に発行された。その続きであるneo Vol.1も2023年7月発行である。ペースはほぼ守られていた。
しかし、三栄に移ってから先は「不定期刊」となっており、neo Vol.1には次号の予告がなかった。

かつて澤村編集長が言っていた「売れなければ廃刊」という時代に逆もどりした感がある。
少し、心配である。

数回前の記事(オヤイデ電気L/i15 電源コードを買った )に「(紛失した)電源に開眼したMOOK」のことを書いた。気になって調べたら書名がわかり、350円で売っていたので買ってみた。
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この本、奥付を見ると平成17年発行になっている。これは2005年のことである。(記事の記述を見ると実際の執筆は2004年のようだ)
前回の記事「メディアの寿命」は実は今回のネタの壮大なプロローグであった。
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この本が発売された2005年は前回の表での全てのメディアが存在していた2003年から2007年の間に含まれている。すべてのメディアが存在する「メディアリッチ時代」のちょうど真ん中あたりに発行された本だったのだ。
デジタルオーディオが爛熟期を迎え、次世代規格も出そろい、ヴィジュアルでもDolbyDigtalを中心にディスクリート5.1ch再生が普通になった時代。ホームシアターが現実味を帯び一般家庭でもプロジェクター+スクリーン設置ということを考えられた時代であった。(ホームシアターがその後2010年代後半に一気に終息していくのは薄型テレビの大型化が進行したことで、特別なシアタールームがなくても迫力のある映像が(リビングで)楽しめるようになったからだと思う。そのための部屋をしつらえるのはコストもかかるし、利便性も悪かった。)

その豊かな時代に書かれた本書は扱われている内容も、オーディオ寄りでもヴィジュアル寄りでもなく両方にまんべんなく目配りをしている。
その中心となる機器は「ユニバーサルプレーヤー」でBDを除くすべてデジタルの12㎝メディアが再生可能だった。(過去形はおかしいか)
ヴィジュアル系では5.1chのスピーカー配置から、モニターの種類、設置方法など幅広いネタを扱っていた。
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オーディオ系でも、スピーカーの音の鳴る仕組みから、具体的なマルチアンプ接続の方法、効能などが書かれていて有益だった。

そんな中でも電源について1章割いて詳述している。

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電気のやってくる仕組みから、同じコンセントでも品質が高い場所低い場所。どこにどんな順序で機器を繋ぐべきかなど、(正しいかどうか、聴いて違いが分かるかどうかは置いておいて)詳細に記述している。そのようなことは考えたことも無かったので目から鱗だった。

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現在では電源品質が音に影響するということは常識として語られるようになったが、当時そんなことを言っている人は少数派だったのではないだろうか。(憶測ですが)
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良いお店との出会いや付き合い方みたいな項目もありなかなかに「ウルトラ」な本だった。

「ステレオ時代」Vol.22が発売された。
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予想通り書店での発売がなくなり、一部特約店とネット販売のみになった。
ただ変わったのはそれだけとも言える。
体裁や中身はこれまでと全く変わらない。
価格もVol.21と全く変わらず税込み1,650円である。(送料込み価格=良心的)

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今号の特集はYAMAHAのスピーカーNS-10M(通称テンモニ)のはずである。表紙にデカデカと書いてある。が、編集後記にも書かれているが事情があってテンモニの記事内容がやや乏しい。当初の構想通りならもう少し読めるものになったであろう。それは今後に期待というところだろう。
目次を見たら特集は「マクセル」のほうだった。
ボリューム的にもこちらは特集と呼ぶのにふさわしい。

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1987年2月のYAMAHA新製品情報 NS-10M PROがリリースされ同時に横型のNS-10M STUDIOが発売された

ステレオ時代フェーズ2はこうして始まった。
拍子抜けするほどこれまで通りである。
書店で中身を見てから買うことができなくなったが、むしろ安定的にリリースされるようである。
自分もこれまで通り内容次第で買うことにしよう。

2022年3月発売のVol.20で予兆はあった。
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ネコ・パブリッシングがCCCの子会社カルチュア・エンタテインメントに買収されたのは2021年2月のこと。(もともと2012年にCCC傘下には入っていた)
1年経って方針がはっきりしたのか、返品を前提に雑誌を作らない=「発行部数を減らす」ことを予告していた。(確かに今回のVol.21(2022年8月発行)は近所の書店では見かけなかった)
通常パラパラめくって、買うかどうか決めているので(内容次第で買わないことも多かった)実際の雑誌を見ないと買えない。Amazonでは買えないのだ。今回、県内唯一の紀伊國屋書店で平積みになっていたので、パラ見して購入した。
読んでいて衝撃の内容を見つけるのだが、それは後に譲ろう。
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今回のメイン特集はサンスイであった。サンスイがいかに自滅していったかが端的にまとめてあったが、そんな中でもごくわずかな技術者によって歴史に残る名機が作られ続けていたことを知った。(Zonotoneの前園さんもその一人らしい)

サンスイについてはサンスイ製品を専門に扱うメンテナンスショップがあったり、いまだに人気が高いが、最後期のプロダクトでも30年近く経とうとしている。そのままの形で実用に供するのは困難になりつつある。それは中古オーディオ全般に言えることだ。

いわゆるオーディオ御三家サン(Sansui)・トリ(TRIO)・パイ(Pionner)のすべてが当時の形では存続していない。放漫経営の末、労使の対立で自滅したサンスイ。お家騒動で分裂、創業者の春日兄弟がTRIOを辞めケンテック ケンソニック(のちのアキュフェーズ)を創立。TRIOはブランド名だったKENWOODに社名変更したのちJVC(ビクター)と合併JVC-KENWOODとして存続している。パイオニアはこの三社の中では桁違いに大きく、2000年代には100万円を超えるプラズマディスプレイKUROなどを作っていたが、時流は低価格の液晶に移っていき、結局このディスプレイ部門が足かせとなり、事業がままならなくなった。オーディオ部分はONKYOの子会社となったが、そのONKYO自体がほぼ消滅した。
ONKYOの消滅で日本のコンシューマーオーディオメーカーがほぼ壊滅した。(SONYやYAMAHAは残っているが、もはやオーディオメーカーとは呼べないだろう)明らかに時代が変化し、オーディオの形も変わったのだといえる。

その時代にそのような機器を使い、そのような音を聴いてきた、自分のような古い人間は80年代、90年代の機器を使い続けているが、これをノスタルジーとは呼びたくない。実際よい音だから選んでいるのだと言いたい。経時変化でその当時の音ではないかもしれないがよい音を出している。(そうでなければ使わない)

そんな人たち向けの雑誌が「ステレオ時代」だったのに…

Vol.21に澤村信編集長がネコ・パブリッシングを退社したことが書かれていた。通常の雑誌なら、編集長が変わり存続するものだろう。しかし、この雑誌はほとんど澤村さん(と牧野さん)の個人雑誌であった。毎号、「売れなければこれで終わり」という気概で発行されていた雑誌である。澤村さんが去ればネコ・パブリッシングから発行されることはないであろう。
(その証拠に澤村さん個人が別の形でも存続させると宣言している)

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ただ、普通に書店に並ぶ形にはならないような予感がしている。自分のような定期購読しない人間にも情報が届く形にしてほしいと願うのは、わがままでしょうか?




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