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ビートルズ関連の資料というのは膨大な量が残っている。当事者の証言やレコーディング記録といった信憑性の高いものだ。レコードデビュー前の記録も丹念に掘り起こされ、ほとんどのことがわかっている。中期以降は録音されたテープはアウトテイクも含めてほとんど残されており、リリースされた楽曲がどのように編集されたか(ex.テイク5とテイク7の冒頭部分を切り貼りした…等々)克明に研究されている。(だから「アンソロジー」のような企画ができた)

一方のビーチボーイズに関してはデビュー後すぐにブレークして、のちに残る曲を大量にリリース(この楽曲たちの影響は計り知れない)、流行歌手のようになった。その後もグループとして存在し続けたが初期のサーフィン&ホットロッドのイメージを払拭できず、ブライアンの離脱もあって過去の栄光で食っているバンドみたいな印象があった。(いや、あくまで自分のイメージです。ファンの皆様すみません)そのため資料が少ない。(本当か?)


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今回「ペットサウンズ」のバージョンを探索するにあたり参考にさせてもらっているのは「CD化以降のペットサウンズ」http://agttbb.web.fc2.com/petsounds.html

というページである。(ありがとうございます)

 

「ペットサウンズ」は元来モノラルミックス盤しか作られておらず(ブライアンの右耳の聴力悪化のせいだといわれている)、ステレオ盤は疑似ステレオ(デュオフォニック)だった。1996年にブライアン監修のもとリアルステレオミックスが作成され(97年リリース)、現在リリースされているのはその流れのステレオ盤である。(メインはあくまでモノラル盤)

前回書いた通りその後2001年、2012年とリマスターされているが、自分が買ったこのBOX版「ペットサウンズ」はどれにあたるのだろうか。

1.ステレオの97年版とステレオ2001年版の違い

Wouldn't It Be Niceの中間部分のボーカルをブライアンからマイク・ラヴに戻した改訂

ステレオ2001年版とステレオ2012年版の違い

2.「You Still Believe In Me」のブライアンのリード・ボーカルをシングル・トラックから本来のダブル・トラックに戻した改訂。

 

つまり、「Wouldn't It Be Nice」のボーカルがブライアンかマイク・ラヴかで2001年以降かどうかわかる。「You Still Believe In Me」で2012年版かどうかわかるということだ。

実際に聴いてみた。
1.の改定は間違いなくボーカルが入れ替わってるので間違いない。
2.の方もダブルトラックのような気がする。いや、多分そうだ。

結論としては2012年のリマスター盤で間違いないと思う。

傍証としてBOXセットの他4枚のCDを確認してみたが、すべて2012年リマスターのステレオ盤だと思われる。リアルステレオ盤はこれが初めてというものがほとんど(そもそも単独のステレオ盤はあまりない)で「ペットサウンズ」だけ2001年版というのは考えにくい。
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実際、今回ボックスの他のアルバムも改めて聞き直したら、リアルステレオのクオリティが高いやつでした。ボーカルはほぼ中央に定位するが楽器演奏は左右に分かれ聞きやすい。どれも60年代の古い録音だが2000年代の技術でクリアで聞きやすくなっている。いくらで買ったか覚えていないが(2~3000円程度?)コスパ最強レベルでした。
HDCD問題も2013年にHDCDをリリースしてはいけないということはないので(設備さえあればHDCDは作成できる。今でも…)問題にはならない。

HDCD再生に関してデコーダーを内蔵した機器を手に入れられたかもしれない(歯切れ悪いがそれには事情が…)ので次回ご報告をしたい。(出来たら視聴も…)

長年、ビーチボーイズの「ペットサウンズ」には手を出さないようにしていた。ロック史上に残る名盤だといわれているし、ブライアン・ウィルソンの最高傑作との評価もよく見る。
自分的にはビートルズとの「ラバーソウル」→「ペットサウンズ」→「サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブ・バンド」→幻の「スマイル」と刺激しあい進化していった過程にも興味があった。
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だからこそ聞くときは決定盤で聞きたいと思っていた。単純にモノラル、ステレオのどちらで聞くかも決めかねていた。(本来ならオリジナルアナログできくべきなのだろうが手に入らない。オリジナルに近いのはモノラル盤だと思うのだがリマスターされたステレオ盤が無価値なわけもないだろうということで、決められなかった。有名な曲はもちろん知っていたがアルバムとしてまとめて聞いたことはなかった)

ある時、そのあたりに詳しい知り合いにその悩みを打ち明けたら「どっちでもいいですよ。どうせ100回聞かないとわからないアルバムですから」と言われ、「あ、そうなの」と超コスパのよさそうな米キャピトルの“BeachBoys 5 Classic Albums”というBOXを買った。
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名前の通り5枚のアルバム(1: Little Deuce Coupe 2: Surfin' USA 3: All Summer Long 4: Summer Days (And Summer Nights) 5: Pet Sounds)をセットにしたBOX
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米国盤ならでは、紙ジャケの中にむき出しのCDが入っていてライナーノーツの類は一切ない。紙ジャケはオリジナルのLPを模したものだが、製版、印刷ともにクオリティが低い(米国内で製造?ビートルズのリマスターMONO-BOXの紙ジャケは日本で製造されオリジナルの印刷物からの再版と思しきものだったがクオリティは高かった)CDに問題はないのだが、必要な情報が全くない。前述の通りジャケットはLPのデザインそのままで、このCDがステレオなのかモノラルなのかもわからない。CD盤面にもそういった記述はなかった。(他の引っかかることがあったのだが後述する)

聴けばステレオだとわかるのだが、このアルバムのステレオバージョンも複数存在しており一体どのバージョンなのかがわからない。それを探求するのが本稿のテーマである。

型式や年式がないかとまじまじ見ると2012と2013の文字が…
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2012年はビーチボーイズの全作品のリマスターが行われた年である。(ビートルズは2009年でしたね)このボックスの発売が2013年だとすると順当に考えて2012年のリマスター盤(ステレオ)ということになる。(リマスターはステレオ、モノラル両方で行われたので国内の通常盤を買うとモノラル、ステレオ両方が収録されていた)が、ことはそんなに単純ではない。

ざっとステレオミックスの歴史を振り返ってみる。

1996年最初のステレオミックスが作られ、その後2001年、2012年に改訂作業を行った。間に40周年盤のリリース等があったが基本的にはそのどれかを使用しているということだ。

やはり2012年のリマスターの可能性が高いと思うのだが、先ほどの引っかかった点、それはCD盤面に印刷してあったHDCDのロゴである。これはHDCDだったのだ。

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HDCDに関しては本稿でも数回にわたり取り上げている。その中でほぼ2005年頃には絶滅していたと結論付けていたが、このBOX201311月発売である。2010年代にもHDCDは販売されていたのである。そうなると疑問がある。はたしてこのCD2012年リマスターの商品なのだろうか。年代的には2001年リマスター版の方がしっくりくる。廉価版のボックスセットに古いCDを使う可能性はないだろうか。(これは上の写真が否定しているのだが…)

 

2012年版と2001年版の違いについてネットで調べると・・・

つづく




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