以下の内容はhttps://retroaudio.blog.jp/archives/2024-11.htmlより取得しました。


中華イヤホン沼にハマって久しいが、また買ってしまった。
名機の誉れ高いKZのZS10 ProX(2022)だ。
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その昔、中華イヤホンの“雄”といえばKZだった。
そのKZ、2020年のZSN ProXとZST Xという2大1DD+1BAモデルのダブルリリースを頂点に地位が低下していく。(他のメーカーが躍進した)
BAの代わりにESTを使ったモデルで往時の勢いを取り戻すかと思われたが、“ESTの音がほとんど出ていない問題”が暴露され再び失速する。2022年頃の話だ。
同族ブランドCCA NRAのクラウドファンディング専売問題(2021末)も日本でのKZ離れに拍車をかけた←悪いのはクラファンのプラットホームを利用して暴利を貪って売り逃げしたクラファン母体だが、それを許し日本での自由な販売を完全に(Amazonはもちろん、アリエクでも日本向けの販売のみ)ストップしたKZ側への不信感は根強いものがあった。
その2022年にリリースされたのが今回買ったZS10 ProXだった。混迷を極める中、かつての人気機種ZSシリーズのブラッシュアップ版で凌ごうとした、という説がある。
確かに2022年当時で1DD+4BA(両耳で10ドライバ)モデルというのは中途半端な感じがしたものである。多ドラは既に16ドライバ(片耳8=1DD+7BA)に到達ZAX(2020)し、評価も定まっていたからである。
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KZ ZS10ProX誕生まで
ZSシリーズは2016年のZS1(2DD)に始まる、KZの歴史ある由緒正しきシリーズである。2016年中にZS2(2DD)ZS3(1DD)をリリース。(つまり同じ年に3機種。このころはこんな感じだった)
2017年には2DD+2BAというマルチドライバに進化したZS5、ZS6がリリースされた。
2018年にはZS10がリリースされ1DD+4BAの形が出来上がり、売れ筋の1DD+1BA(U3000)モデルより少し高い価格帯のモデルとして定着した。
2019年にはZS10 Proがリリースされた。そして同年ZSX(1DD+5BA)がリリースされ本格的にミドルハイを担うモデルが登場した。ZSXの正統進化版ZAX(2020・1DD+7BA)ZAS(2021)がリリースされるに至り、ZS10シリーズのリリースは無くなった、と思っていた…

2022年突然の復活
ZAS(1DD+7BA)の後継機が出ないまま、過去のブランドが復活した形だ。(ZASの後継ZARは2023年のリリース)
19年のZS10 Pro以来、3年ぶりの復活であった。
本来ならZS10ProXはZS10Proの正統進化版となるはずであった。だが、そうはならなかった。
KZの特徴は「下品」とも言われるほどのドンシャリである。中音域のボーカルが埋もれるほど低音域と高音域をブーストしたド派手な音作りのメーカーであった。2020年に発売したZSTxやZSN ProXあたりまでその傾向が強かった。
しかし、ZSN10ProXでは前作と同じ1DD+4BAとはいえドライバが変更になり音の傾向も大きく変わった。相変わらず低音域の量は多いが、強さは控えめになり高域も量より質で(弱ドンシャリといわれている)高精細感が高まった。派手といえば派手だがうるさくない高域になった。
2021年以降、他メーカーの勃興により音のニーズが多様化し、普通に良音なイヤホンが市場に出回り、KZの販売にも影響を与え始める。そんな中でZS10ProXは発売された。1DD+4BAの使い慣れた構成で新しく音を追い込んで作られた感じがする。ドンシャリ感は薄まり、精細感が高まり、十分に良音といえるイヤホンに進化した。(名機といわれる所以である)

その後
KZの名付けルール(無印→Pro→ProX→Pro2)からすると、「Pro2がリリース?」があるかもと、おもっていたら、2024年にZS10Pro2が登場した。
現在のトレンドである音質調整用のDIPスイッチ付きモデルが選べるようになった。調整すると極端な結果になるようだが、効果が感じられないより“まし”だろう。(調整できる)聴いてはいないがProXの傾向とも違う音質のようだ。(「新しいほど良い」といった正常進化をしないのがKZだ=同一シリーズでもモデル毎に性格が異なる)
同時に5BA+1DD(最近はこう表記するようになった)のZS12ProXがリリース。絶えて無くなっていた1DD+5BA(ZSX)の系譜が復活した。よくみればZSXもZS○の系譜ではないか。なぜその時にZS12にしなかったのだろう?
今回の名づけがProXだったのでZSXはZ12Proが本当の名前だったのかも知れない。ZSXの直接の後継機種が発売されていないので今後はZS12系として続いていくのかもしれない(名付けルール的にはZS12Pro2が次機種)
ZSシリーズとしてはZS6以来のフルメタルボディ。DIPスイッチ付きモデルも選べる。
同時期に発売されたZS10Pro2と同傾向の音作りのようだ。

ZS10Pro2が発売された後もZS10ProXの評価が下がらないのはちょっとうれしい。
自分の中の評価ではZAX(1DD+7BA)=PR2(平面ドライバ)>ZS10ProXだが…

SONY STARBOXとは?

日本のSONY独自のベスト盤ブランドで、自社レーベルのアーティストを広く扱っている。
元々は1988年のCBS SONY20周年限定企画だったが、その後、ブランド化され、シリーズ化した。1989年にはⅡが、1993年にⅢが発売された。元々洋楽のブランドだったが後に日本人アーティストのシリーズとその派生シリーズExtra、2003年にはオールディーズアーティストのシリーズが発売された。

その始まり

前述のようにCBSソニー設立20周年特別企画だった。本国のコロムビアからも特別な配慮があったようだ。1988年8月26日 次の6アーティストで発売された。(特別な呼称がないので本稿では「オリジナル」とする)
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・ビリー・ジョエル
・ボズ・スキャッグス
・シカゴ
・ジャーニー
・TOTO
・アース・ウインド&ファイアー

18曲~20曲入 2,500円(当時CDの価格は3,000円~3,200円、消費税はまだ無かった)通常のプラケースのCD(1枚)に48頁の冊子がついてそれらを収める薄いプラのBOX仕様(背に板あり)の箱に入っている特別仕様。

メガヒットをもつビッグネームばかりだが、当時、それぞれどのような状況であったか書いておこう。

・ビリー・ジョエル 
「ザ・ブリッジ」(1986)の後の「ストーム・フロント」(1989)を制作中。相変わらずヒットメーカーであった。
・ボズ・スキャッグス 
アルバム「アザー・ロード」(1988)をリリース、6月から7月にかけて来日公演を行った。
・シカゴ 
シカゴは1982年、コロンビアを離れ、ワーナーに移籍している。よって80年代の大ヒットアルバム「シカゴ16」(1982)以降の曲は収録されていない。当時その路線でヒット曲を連発していたので、それ目当てで買った人はがっかりしただろう。それでも収録曲があるのは、70年代のキャリアの賜物。
1988年当時「シカゴ19」(ワーナー)をリリース。「シカゴ16」からデビッド・フォスタープロデュースのAOR路線を続けていたが、バンドメンバーの不満から本作が最後となる。(迷走のはじまり)
・ジャーニー 
「エスケイプ」(1981)「フロンティアーズ」(1983)の大ヒットでアメリカトップクラスのバンドとなった。つづく『Raised On Radio〜時を駆けて』(1986)もヒットしたが、その後スティーブ・ペリーの脱退などで、しばらくの間レコードリリースが途絶える。(復活は1996年)
・TOTO
『TOTO IV ~聖なる剣』(1982)は楽曲のクオリティ、アートワーク等全てにおいて、80年代を代表するアルバムとなったが、その後、メンバーチェンジやらなんやらで、やや低迷。この年『ザ・セブンス・ワン〜第7の剣〜』(1988)をリリース。復調の兆しを見せるも、1992年のジェフ・ポーカロの急死で事実上の終わりを迎えた。現在も活動しているが往時の輝きはない。
・アース・ウインド&ファイアー(EW&F)
フロントマンのモーリス・ホワイトは唯一のソロアルバムを発表(1985)。スマッシュヒットとなるが、アース・ウインド&ファイアーの方は音楽性の変化やメンバーの脱退等で低迷期に入りつつあった。

よく見ればこの時点(1988)で現役バリバリなのはビリー・ジョエルとボズ・スキャッグスと強いてあげればTOTOくらいか?シカゴは第二期黄金期に入っていたが、コロンビア(SONY)ではなかった。ジャーニーはスティーブ・ペリーが脱退し事実上の活動停止状態。アースも80年代後半は低迷していた。TOTOも順調にアルバムリリースしていたが往時の勢いはなかった。まあ、ベスト盤なので過去の大ヒット曲があれば問題は無い。ビッグネームであることが重要だったのだ。

STARBOXは好評でCDの普及にも一役買ったといわれている。(CDとLPの出荷数が逆転したのもこの頃)

STARBOX Ⅱ
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翌1989年にはCBSソニーの営業主導で(○○周年とは関係なく)STARBOXⅡの企画が持ち上がった。コロンビアの許諾を得て、「オリジナル」以外のアーティストをリリース。シリーズ化した。
ただし、初回限定盤として通常のカタログに載らなかったため、資料がなく全容がイマイチわからない。Wikipediaにも作品リストがあるが、パッと見「抜け」があり完全なものではない。

「オリジナル」との違い
・Ⅱの方が、デザインが洗練されている。

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「オリジナル」は時間がなく相当にバタバタで制作されたようで、アートワークも今一つという感じであった。Ⅱの方はベースフォーマットをしっかり作り、アーティスト事に文字色や写真が変わるといったデザインだった。(アイテム数が増えたためそうせざるを得なかったのかも知れない)
・CDケースと冊子をまとめる為のプラケースはスリーブ状になり(「オリジナル」は奥側の背の部分は閉じられてBOX状だった)やや簡易になった。(コストダウン?)
・89年4月に消費税3%が導入されたため税込、税別表記が併記されている。よく見ると、なぜだか価格が安くなっている。「オリジナル」2,500円。Ⅱは2,348円(3%税込・端数がつく)

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・冊子以外にカレンダーが付属していた。


STARBOX Ⅲ
さらに混迷を深め、もはやどういう事情かわからないが、Ⅲが発売された。

・多頁の冊子は付属するが、これまでのようにケースの外側にプラケース(もしくはスリーブ)を付けて付属する形ではなく、ケースのライナー部分を大型化して多頁の冊子が入る仕組みとなった。結果、少々厚めのプラケースにすべて収まっている形になった。包装は大幅に簡易化した。

・「オリジナル」とⅡではプラケースの背部分にカラーのシールが貼られていたが、Ⅲではなくなった。
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・価格は税込み2,500円(この頃は税込み表示が普通になった?)


「オリジナル」は6アイテムだったがⅡ以降に関しては前述のように正確な数がわからない。ⅡとⅢについてはデザインが違うので、その違いで判別するしかない。この後にリストを掲載しているが画像検索で表示したもので判別している。(現物を見かけることは稀である)
Ⅲや2003では「オリジナル」やⅡのアーティストの再発が含まれるのでややこしい。しかも再発といっても同じ内容ではないもの※もあるようでアイテム数が確定できない。

※確実に内容が異なるのはバングルスである。バングルスⅡは17曲入り、発売時点でアルバム3枚しかリリースしておらず、その3枚からまんべんなく採られている。93年のⅢでは映画の主題歌だった「冬の散歩道」とリミックスされた2曲が追加され、全18曲となった。(曲の入れ替わりあり)

STARBOXリスト(暫定版)

1 STAR BOX / アース・ウィンド・アンド・ファイアー
1 STAR BOX / シカゴ
1 STAR BOX / ジャーニー
1 STAR BOX / TOTO
1 STAR BOX / ビリー・ジョエル
1 STAR BOX / ボズ・スキャッグス

2 STAR BOX / アンディ・ウィリアムス
2 STAR BOX / ケニー・ロギンス
2 STAR BOX / ジャニス・ジョプリン
2 STAR BOX / トニー・ベネット
2 STAR BOX / ハービー・ハンコック
2 STAR BOX / バングルス
2 STAR BOX / ブラザース・フォア
2 STAR BOX / マイルス・デイヴィス
2 STAR BOX / ローリング・ストーンズ
2 STAR BOX / ロギンス&メッシーナ
2 STAR BOX / サンタナ
2 STAR BOX / ワム!
2 STAR BOX / ボブ・ジェームス
2 STAR BOX / ウィリー・ネルソン

3 STAR BOX / アイズレー・ブラザーズ
3 STAR BOX / サイモン&ガーファンクル
3 STAR BOX / ジェフ・ベック
3 STAR BOX / チープ・トリック
3 STAR BOX / フーターズ
3 STAR BOX / ウェザー・リポート
3 STAR BOX / マンハッタンズ
3 STAR BOX / ジェイムス・テイラー
3 STAR BOX / ダン・フォーゲルバーグ
3 STAR BOX / カンサス
3 STAR BOX / ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック
3 STAR BOX / ハリー・コニック・ジュニア
3 STAR BOX / REOスピードワゴン
3 STAR BOX / デイヴ・メイソン
3 STAR BOX / バングルス(再)
3 STAR BOX / アース・ウィンド・アンド・ファイアー(再)
3 STAR BOX / デッド・オア・アライブ
3 STAR BOX / ボズ・スキャッグス(再)
3 STAR BOX / スリー・ディグリーズ
3 STAR BOX / スライ&ザ・ファミリー・ストーン

2003 STAR BOX / ウィリー・ネルソン(再)
2003 STAR BOX / カラベリ・グランド・オーケストラ
2003 STAR BOX / トリオ・ロス・パンチョス
2003 STAR BOX / ドリス・デイ
2003 STAR BOX / パーシー・フェイス
2003 STAR BOX / パティ・ペイジ
2003 STAR BOX / ミッチ・ミラー
2003 STAR BOX / レイ・コニフ
2003 STAR BOX / ボビー・ヴィントン
2003 STAR BOX / ジョー・スタッフォード
2003 STAR BOX / アンディ・ウィリアムス(再)




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