前回のネタに引き続き中華イヤホンのお話である。
よく考えたら日本市場は、ほぼほぼ無線イヤホンが制覇している感もあり、有線のイヤホンを凄いスパンで出してくる中華勢にかなうわけが無い。と思ったりする。
完全無線イヤホンの利便性は高いがこの大きさにドライバ、アンプ、BTユニット、バッテリーを入れて設計しなければならない。形や稼働時間を考えると、音質は二の次になるような気もするがどうだろうか?
国内ではあまり意味のない記事になっているかもと思いつつ、最近買った1DDイヤホンを聴き比べてみよう。
エントリーは次の5機種である。CCA CRA+、TRN MT1・MT3、KZ Dfi・ZVX発売時期は2021年から2023年である。価格は1000円から3000円の間(実際の購入価格は800円から2000円程度)である。
参考までに国内メーカーのfainal E-3000(1DD)を同時に聴いている。
fainal E-3000は同社のEシリーズで、下から三番目の機種。実売価格4000円程度である。細い本体に6.8㎜のダイナミックドライバを1基搭載している。E-3000はリケーブル不可(上位機種は可能)、元々のケーブルは細く頼りない感じである。


耳穴への固定はイヤチップのみで行うタイプで人によっては不安を感じるかもしれない。(棒が突き出ているように見える)
音はプレーンで良音、ボーカルがきれいに聞き取れる。低音をやや無理して出している感があるが、過剰ではない。一言でいうと「悪くない」だ。この機種を基準に中華1DDイヤホンを聴いていく。
それぞれ特徴があるが総合得点はMT3を除けば「悪くない」のfainal E-3000を超えている。
まずはTRN勢
MT3に関しては下位モデルのMT1をも下回る成績で「なぜ?」という感じであるが、性能と金額は比例しないということははっきりしているので驚くにはあたらない。ただマグネシウム合金を使った本体の質感は断トツ高かったのでそちらにお金が回っていると考えれば納得できるかもしれない。MT3はやや遠くで鳴っている感のある癖のある鳴り方だった。
MT1は安っぽいが汎用性が高い名機。前回の考察で1DD化の流れを作ったと書いたが、やはりかなりよい音である。中高音域の充実が聞きやすさを増している。この機種が1500円程度で買えるというのはすごいこと。(Aliなら1000円以下で買える?)発売から数年経ちMT1 Pro を経てMT1 MAXが現行モデルとなる。この機種はデップスイッチで音質の調整が可能になる。

MT1無印でも良い感じだったが、この機種以降発売された中華イヤホン1DDはこの機種を超えていく…
CCAのCRA+が高得点。特に高音域のキラキラした感じは他の機種を圧倒した。ただ現在においてはプラスチック製の本体はやや見劣りする。金ピカの意匠もやや下品か?ただ音はかなり良い感じであった。さすがCCAという感じである。

KZの二機種 DFiとZVXはともに2023年発売のモデル、機種の位置づけというかグレードもどっちがどうかわからない。価格差もほとんどない。KZはたまにこのような製品づくりをするのだが意味はわからない。(企画チームが複数あって、同時に開発しているのかもしれない)


2023年のKZはいわゆる「ドンシャリ」一辺倒から脱して「一般的によい音」のイヤホンに転換していた時期であった。特に低価格の1DDにそういう傾向があったように思う。
この2機種は音の面では全く問題が無い、むしろ良音の機種に仕上がっている。しかも両機種ともオールメタルボディでU2000とは思えない質感を持っている。KZの底力はこういったところに現れるのかもしれない。どちらを買うかはデザインで決めてよいと思う。


最初に書いた通り30点は「悪くない」点数である。どれでもそれなりの性能を持っているし、価格を考えれば失敗はしない。ただ、それぞれ個性があるので、本当の好みの一台に出会うためには情報収集も必要になる。(それも沼にハマる楽しみといえる)
※おまけで1DD以外のモデルの点数も掲載した。
今回紹介した1DDより少々前の機種でほんの少し価格が高い多ドラモデルである。点数がやや高いが僅差である。低価格1DDの性能アップはすごいと思う。
NRAは当時のベストセラーモデル。スキャンダルのせいで現在は作られなくなった1DD+1ESTモデルである。ESTの音が出ていようがいまいが、なかなかによい音だったと今回実感した。



