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オーディオ原理主義の方々によると、バナナプラグは接点が増える分だけ音質的に不利になるらしい。江川三郎先生は、「スピーカーターミナルは万力で締め上げるのが良い」とおっしゃっていた。

2000年代初頭のAV時代。AVアンプは多機能になりリアパネルは端子が「びっちり」という状態になった。中でも映像端子がコンポーネント端子のころ、アナログR,G,Bの3本のケーブルが必要でそれも入力、出力それぞれに必要で場所を食っていた。しばらくして使い勝手が悪かったからか、コンポーネント端子は3本を1本に束ねたD端子(Dといってもアナログである。名前の由来は端子の形状)となり、その後、デジタルで保護技術も完備したHDMI(音声データも送れる)へと進化した。
スピーカー端子も5.1chや7.1ch(またはそれ以上)搭載されており面積に著しい制限があった。いきおい端子間の間隔は狭くなり、とりわけ、ねじ込みが必要なはずのスピーカー端子間の空間が取れなくなった。
間隔が1㎝程度しかなくなるとノブの上側にテーパーがついていても回せるものではなくなってくる。ましてや締め上げるなど至難の業である。ここで登場するのがバナナプラグである。ターミナルに差し込むだけで接続完了である。

現在、メルカリなどで大量に出回っているのがNakamichiのマークが入ったバナナプラグである。(構造、材質が同じでブランド名のプリントだけ違うものも出まわっているので、元はどこかのOEMだと思われる)接続部分の形状の形状違いでバリエーションがあるが基本は同じ。(8本=4セットで900円程度と安価である)
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今回、最も接触面積が大きくなる(音質的に有利)と言われている「円筒波形型スリット式」のバナナプラグを使ってみた。
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その他バリエーション(最も一般的なバネ式とピン式)

実際、聴いてみて違いがわかるかと言えばわからない。(駄耳なもので、気のせい程度の違いも判らなかった)好みで使って構わないのではないだろうか。ましてや直線(じかせん)との差なんてわかるわけもない。それよりもスピーカーケーブルによる違いが驚くほどあった。
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太目のケーブルを無理やり使用する。固定用のネジが完全に締めきれず銀色のカバーが入らないことも…
今回、太目スピーカーケーブルの代表としてモニターPCのCobraを使ってみたのだが、あきらかに低域が減衰し、中高域、とくに高域の量感が増した。(以前のケーブルはモンスターケーブルのXP)
Cobraは極細OFC銀コート線なので、銀線(線材が銀)と同じような傾向が出たのかもしれない。
それにしても、驚くほど低域の量感が減ったのはどういうことなのだろうか。これがこのスピーカーに実力なのだろうか?ここまで変わるならスピーカーケーブルでのチューニングは十分可能だと思った。


購入編

このスピーカー、ハードオフで見つけ興味を持ったが、結局ハードオフでは買わなかった。

購入したのはメルカリでだった。(7500円)送料込み
大きくて重いスピーカーのようなものをネットの個人売買で購入することに抵抗があったが、実店舗より5000円以上安いとなれば考慮せざるをえない。配送もやや不安であったが購入してみた。

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実際「ペラペラな段ボールにプチプチで包装」だったが問題なく届いた。
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スカスカで緩衝材は新聞紙
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中身は特に問題なかった。

音出し編

ウーハーユニットが小口径だが位相反転式(バスレフ)の効果で低音域も深く沈みこむ感じである。
特に直近で使っていたCX-M33との比較では分厚い音になった感じである。

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上がCX-M33、ウーハーの口径は若干大きい

ただ、バスレフっぽい音で、芯のあるの低音とは言えない感じである。
質感、音ともに悪くはないが、特筆するポイントはあまりない。
AVに振っていたこの頃のスピーカーはこんな感じかもしれない。

かつてS-A4 SPT-PMというスピーカーがあった。
PMは“ピュアモルト”の略だというと思いだされる方もおられるだろう。2005年にpioneerが作った小型スピーカーである。
エンクロージャーにサントリーが使用していたウィスキー樽の廃材を使ったスピーカーで、ベースとなったS-A3 Spirit(2000年)とは段違いのバリューを誇っていた。
価格もA3 Spiritが1本あたり13,800円、S-A4 SPT PMは同39,900円さらに翌年出たS-A4SPT-VPは同45,715円と3倍を超える価格となっている。
オリジナルとPM系は同じ径のウーハーを使っており正面から見てサイズ感は全く同じにみえる。しかし、よく見るとウーハーのセンターキャプの色がちがう。
パイオニアの説明でもオリジナルは「ケブラー繊維」、S-A4 SPT PMは「センターキャップも含めてアラミド繊維」と書かれている。ケブラーというのはデュポン社の登録商標で商品名。アラミド繊維の一種である。これでわかることはオリジナルの時代はデュポン社製の素材を使ったウーハーだったが、S-A4 SPT PMの頃は違うということである。(どれほど違うかは不明)
もうひとつの違いはエンクロージャーの大きさ(重さ)で、
S-A4 Spirit:外形寸法 幅154x高さ246x奥行195mm 重量 3.5kg
S-A4 SPT PM:外形寸法 幅154x高さ246x奥行213mm 重量3.7kg
となっている。
それ以外のスペック上の違いはほとんどないのだが、エンクロージャーの材質と重量が寄与したのか音は全然違うと言われている。(3倍の価値はあるというのが世評である)

三代目のS-A4SPT-VPになるとウーハーも変更になり、「振動板にはTADのノウハウを継承したパルプ振動板を採用しています」(PioneerのHP)となった。TADを持ち出してくるあたり値上げのエクスキューズなのかもしれないが、2006年にはアラミド素材ブームは終わっていたのかもしれない。(1990年代のおわりから2000年代の初頭にかけて猫も杓子もアラミド繊維のユニットを使っていた。DENONもそうだった。その走りは1990年代初頭のB&Wだと思う)

最初から盛大に脱線しているが、今回はS-A3 LRの話である。

S-A4 Spiritに連なるAシリーズ(エンクロージャーが天然木っぽい)のスピーカーでAV用途を想定した製品である。

始まりはやっぱりHARDOFF

HARDOFF店頭でS-A4 Spiritを見かけた。ベストセラーモデルなので珍しくはないが、程度の割に11,000円の価格がついていた。
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「ふーん」と思っているとその横にS-A3 LRがおいてあり13,200円の値付けだった。
どちらも小型スピーカーのカテゴリーだが、10㎝ウーハーのS-A4に対して13㎝ウーハーを搭載するS-A3の方がまともに見えた。何より重さが7Kg(1本あたり)近くあり、質感の割に安いと思った。

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横幅が同じで縦に細長い形はやや不格好だが容量を稼ぐためと思えば納得できる。
AV用としてフロント用のS-A5(トールボーイ型で同じユニット=13㎝ケブラーコーン2発)と音を合わせるため同じウーハーを使っている。細長い形は、なんならS-A5を途中でぶった切ったようにも見える。

Pioneer製のスピーカーには悪い印象がない。
以前所有していたバーチカルツインのスピーカーは小口径のウーハー2発でツィーターを挟み込む形で、そこそこの低音と抜群の定位感を持っていた。手放したことを後悔した1台である。
ただその頃(1990年代初頭)と違い2000年前後からほぼすべての製品がMADE IN JAPANではなくなり、以前SC-30Eのところでも書いたがAV対応型スピーカーが主流になるといった時代だった。このS-A3もA5やA4と組んで5スピーカーや7スピーカーとして使用することを想定した設計になっている。(つまりリアスピーカーとしての使用が想定されているのだ)


つづく




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