随分前に本稿でHEARTのアルバムを扱ったことがある。77年のアルバム「Little Queen」のネタでアルバムの内容と(多分)全く関係がない「レコードジャケットのコスプレ」の話を書いたと思う。
その記事でも書いたが自分がリアルタイムで聴いていたのは1985年のセルフタイトルアルバム「Heart」の頃だった。その件のアルバムのLPがHARDOFFの普通の棚(ジャンクではない)で330円の値札が付いていたので買ってみた。

70年代デビューのバンドでヘビメタというよりハードロックという呼び名がふさわしい。アン・ウィルソンのパワフルなボーカルでA面の1曲目からハードだが、このアルバムのクライマックスは次の「What about Love」(A-2)から早くも訪れる…
一旦落ち着いてアルバム全体を眺めてみよう
☆印はシングルカットされた曲。アルバム10曲中5曲がシングルカットされている。
その内4曲がTOP10入りし、「These Dreams」が全米No.1を獲得している。
アメリカのアルバムチャートで1位を獲得(カナダでは3位、英国では19位)
彼らのアルバムで最も成功した作品である。外部のプロデューサーを招いて「売り」にいって見事に売れたアルバムともいえる。
時代はMTV全盛期、ウィルソン姉妹のビジュアルも売り上げに貢献したのだろう、当時、「Never」や「These Dreams」プロモーションビデオは相当流れていた。(レコードジャケットも衣装やヘアスタイルにバブルのにおいがする)

最初の話に戻るが、このアルバムのクライマックスはA-2からA-4までの3曲である。
A-2がミディアムテンポのロックな楽曲、A-3がPOPS寄りのキャッチーな曲で、A-4がロックバンドのスローバラードである。この三曲だけでおなかいっぱいである。
ハードロックバンドにスローバラードの名曲が多いのは周知の事実だが、この「These Dreams」もそれらのレジェンド曲に比肩しうる名曲である。歌い上げるアン姐さんのボーカルが良い。
HEARTは次のアルバムでも全米2位、その次のアルバムも全米3位と好調なセールスを記録するがその後は徐々に低迷していく。典型的な80年代のバンドである。
ただ、2015年にアルバムをリリースしているので解散はしていないよう。アンとナンシーの姉妹仲も(珍しく)悪くないようなので折に触れ活動してくれるのではないかと思っている。
まあ、自分の中では「このアルバム1枚あればいい」かなと思っている。