以下の内容はhttps://retroaudio.blog.jp/archives/2022-04.htmlより取得しました。


クロム(クロームとも)テープとハイポジション(TypeⅡ)というのは厳密には違うらしい。

ブリリアントシリーズKRとAVILYN 磁性体のSA
当初(1970年代初頭)、クロムテープと呼ばれる二酸化クロム(CrO2)を磁性体に使用した製品が登場した。(TDKでいえばKRがそれにあたる)古いカセットデッキににはCrO2やFeCr(フェリクロム=TypeⅢ)といったモードの表記のものがある。
数年後に、二酸化クロムを使用せず、クロムテープの特性に近い磁性体が開発された。
TDKでは酸化鉄にコバルトを吸着させたAVILYN(アビリン)という磁性体を開発し、SAで採用された。それ以降二酸化クロムを使用したテープは作られていない。(二酸化クロムの毒性問題や摩擦によるヘッドの摩耗、開発メーカーであるデュポン社の特許回避などのため)

そもそも、クロムテープはノーマルテープと何が違うのか。
・中高域の特性に優れ、ノイズが少ない。
・バイアスを深めに設定する必要がある。(専用モードで使用する)
・保磁力が高い(ノーマルとの比較、メタルテープの比ではない)
・MOL特性が狭めのため歪みがでやすい。(録音レベルを上げにくい。そのかわりノイズがもともと少ない)
・価格が高い。(ハイグレードノーマルとは差がない。低価格ハイポジ(SF、SRなど)とは逆転していたかも)

1975年のSA(AVILYN採用)はクロムテープの特性を保持しながらそれ以上の中低域性能を持ち、ハイポジションテープの嚆矢となった。他社も追随し、純然たるクロムテープは作られなくなった。

謎のグレードHX
1983年はカセット業界のエポックの年だ。MaxellがベストセラーとなるUDⅡを発売した年だからだ。この低価格で高性能なハイポジテープの出現はカセットテープの使い方を根本から変えていく。他社はその動きに追随していくことになるのだが、TDKが低価格ハイポジを出せたのは1985年になってからである。(次項参照)それまでUDⅡは市場を席巻し続ける。
TDKが1983年に出した(ハイポジ)モデルはHXだった。1代限りで終わった謎モデルで、使ったことはない。噂ではSA-Xを超える高級モデルだったそうだが定かではない。UDⅡと同じ年というのが不運だったのかもしれない。

青い悪魔=SF
ネットで青い悪魔と恐れられる存在がSF(1985)である。
マクセルUDを分化してノーマルのUDⅠ(1983)とハイポジのUDⅡ(1984)をリリース。中でも低価格高性能なUDⅡはバカ売れした。当時シェアトップのTDKは看過できなかったのだろう。SAの下のグレードのハイポジSFを発売した。SAと差をつける必要があったからかどうかわからないが、性能が低すぎて「青い悪魔」と呼ばれていた。(初代SFは他にはないスカイブルーのインデックスカードとブルーのカセットハーフを採用していた)
SFはH窓を採用した2代目の後、SRと名前を変えた。

AD TypeⅡの登場とハイポジの終焉
SRは上位モデルのSR-Xリリースなどバリエーションを増やしたが、1994年、その座をAD Type2に明け渡した。超優良ブランドADの名を借りて…ということなのかわからないが、10年前にMaxellがUDで行った事を再現しただけのように見える。(ADの分化)専用ブランドの消滅はハイポジの終焉を暗示していた。(TDKハイポジの代表モデルSAはその最終型10代目を1994年に発売した)

CD~(ホニャララ)の時代
カセットテープの用途はFMラジオのエアチェックから、LPレコードのダビング、そしてCDのダビングへと変わっていった。CDはカーオーディオでもCDウォークマンでも聴くことができ(この辺りはレコードと違う)カセットを介さなくても持ち出しできるようになった。
が、相変わらずカセットにダビングして聞いていた。その大きな要因はCDの価格の高さとレンタルCDの普及だったろう。定価の10分の1程度のコストで借りられ複製を作ることができた。(アナログコピーで音質劣化は避けられないが)
この時代、CDの録音に特化したCD~という名の商品が頻発した。(SONYのCDix(1988)、Maxcell CD‘s、CD capsule等々)

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1993年モデル 40,46,50,54,60,64,70,74,80,90,120のバリエーション
TDKでいえばCDingシリーズである。ポジションによりⅠからⅣ(Ⅲはない)まであった。特徴は時間を細かく設定したことである。CDingⅡがハイポジである。
CDing初代(1990)のラインナップは50,54,60,64,70,74の6種類。(すべて両面の録音時間さすがにCD時代に46分はないのですね)LPだと、どうしたって半分くらいでひっくり返すので、A面B面均等な感じになるが、CDには裏面というものは無いので良きところでテープをひっくり返す必要がある。総演奏時間が60分だとしても60分テープに入るとは限らないのだ。そのために細かく64分や70分テープが必要になってくる。

ちなみに2002年のCDing(最終型)では10分から150分までの12種に増えていた。他のグレード(AE以外すべて)が終売になり、これしかなくなったからだと思われる。
時間のバリエーションは
10、46,50,54,60,64,70,74,80,90,120,150
「もう、CD関係ないじゃん」という感じである。

ステレオ時代特別編集の「カセットテープコンプリートブック」は1993年までしか詳細な新商品の記載が無いのだが、今回理由がわかった。(TDKの場合だが)1995年以降製造が海外にシフトして、純粋な国産品とは言えなくなってしまう。
それでも95年当時は国内で製造したテープをタイで組み立てるという形だったが、CDingの最終型(2002)はテープも韓国産となった。(この頃は他の磁気メディアもイメーションだったか?)

最初に買ったカセットテープはTDKのD★C60だった。70年代後半のことだった。
インデックスを兼ねるパッケージ(台紙)が赤とオレンジのストライプのそれは地方でも普通に手に入るテープだったと思う。
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D初代のパッケージ(図版はステレオ時代Vol.20から)
片面30分、両面で60分。(時間のバリエーションもそんなになかったはずである)プラスチックのケースはインデックス側が透明、本体側が黒色だった。(中身は見えなかった)黒色のプラ部分は当初、模様のない、やや光沢があるプラスチックだったが、後にブロック状の筋が入り艶消し様になった。(強度アップのため?)

DとCの間の★
DとCの間の★(D★C60)には当初から違和感があったが、早晩、普通のハイフォンになった。(D-C60)その後なぜだかハイフォンとCが無くなった。(D60 1981)

当時、LN(ローノイズ)グレードのDの上に音楽用LH(ローノイズ・ハイアウトプット)グレードとしてのSDがあり、こちらはDとCとの間の星印が二つ(上下に)ある。さらに上の磁性体にマグネタイトを使用したスーパーLHグレードのEDには星印が三つあった。ブリリアントグレードと言っていたKR(クロムテープ)では☆(中抜きの星印)になっている。星の形、数でグレードを表現しようとしていたのがわかる。

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(同上)
ただ、この時代音楽用と言ってもさほど普及していなかったと思われる。SDやEDの実物を見たことが無いからだ。(年齢のせい?)音楽用として爆発的に普及したのがAD以降だと思われる。

1977年AD登場。(自分12歳)
SDはSuper Dynamicの略(DはDynamic)だったがADはAcoustic Dynamicの略だった。リニアフェリックス磁性体を採用し高音域の再生に特徴があった。より広域の再生ができ音楽用として優れていた。そしてその割にDとの価格差が少なかった。
ステレオ時代の記事によるとオープンリールテープ用に開発されたADSDの磁性体は高域が出すぎで採用されず、コンパクトカセットサイズにカットしたら良い感じになった。らしい。(追記:これはSDの話でした)
また、略称(AD)が先に決まっていて後付けでフルスペル(Acoustic Dynamic)をこじつけた。らしい。
普通の録音用途(ラジオのエアチェックなど)ではD、レコードのダビングにはADをといった風に使い分けできるようになった。次第にAD以上のテープを常用していくことになる。
よく使っていたのは品番のハイフォンとCが無くなりAD46とかAD60とかの表示になった第三世代(1981)あたりか。
この後、第五世代(1986)で窓が大きくなりテープ全体が見える形になる。(マクセルに追随?)第七世代以降、窓がカセットの幅いっぱいだが上下は2㎝程度しかない形に落ち着いた。

ノーマルのエキストラグレード
同じノーマルテープでもさらに上のエキストラグレードED(1973)はOD(1979)さらにはAR(1984)に進化し最高位グレードのAR-X(1985)まで進化した。
TDKの特徴としてグレードごとのカセットハーフのデザインに差が無く(メタルテープのMA-Rは別格)、品名も近いので高級感が今一つということがあげられる。(この点Maxellは上手。UDとXLシリーズは明らかなグレード差を感じる)ただ、テープの違いは明確で聞けばグレードの違いを感じられる。(真面目なメーカーのイメージである)

ノーマルグレードの種類が最も多かったのはDがDSを経てAEになった1986年(~90年AR-X廃止まで)。
AE>AD>AD-X>AR>AR-X ノーマルテープに5品種、存在していた。
今は昔である。

以前の記事で『詳註版シャーロック・ホームズ全集』(全10巻+別巻1ちくま文庫)が絶版で手に入れにくいという内容を取り上げた。程度の良いものはなかなかの価格だと…
裏技として取り上げたのはそのオリジナル版である『東京図書版シャーロック・ホームズ全集』の方が安価で買える可能性があるという内容だった。
実際に買ってみたので内容の違い(又は同一性)について取り上げてみたい。


以前も書いたがこのベアリング=グールド版は彼の独自研究に基づき事件の発生順に並んでいる。他の全集は一般に出版(または発表)順にまとめられているのでこの全集とは並び順が異なる。

一般的な区切りは出版の順で以下の通り。(カッコ内は出版年、そのあとは代表作)
(1887)1. (長編)緋色の研究            
(1890)2. (長編)四つの署名            
(1892)3.シャーロック・ホームズの冒険   まだらの紐 
(1894)4.シャーロック・ホームズの回想(思い出)最後の事件

(1902)5. (長編)バスカヴィル家の犬    
(1905)  6.シャーロック・ホームズの帰還 (復活)  踊る人形
(1915) 7. (長編)恐怖の谷               
(1917) 8.シャーロック・ホームズ最後の挨拶 最後の挨拶
(1927)  9.シャーロック・ホームズの事件簿  ソアブリッジ

コナン・ドイルは『回想』(1894)の最後に「最後の事件」を書き。シャーロック・ホームズを亡き者とした。終わったつもりだったのである。
ただ、世間はそれを許さず8年後に「最後の事件」より前の事件『バスカヴィル家の犬』を執筆することとなった。
さらにその後、シャーロック・ホームズは実は死んでいなかった(4年にわたり失踪していた)ことにしてシリーズを復活させることとなった。それが『帰還』以降の作品である。基本的に「最後の事件」並びに復活した「空き家の怪事件」以降の時代の事件を扱っている。(長編の『恐怖の谷』と「第二のしみ」「瀕死の探偵」「ウィステリア荘」の三短編のみが例外である)

今回購入した東京図書版はメルカリにて6冊セット1,620円という価格だった。
4巻 緋色の研究
5巻 ボヘミアの醜聞
6巻 赤毛組合
7巻 恐怖の谷(上)
12巻 ボール箱事件
13巻 最後の事件

1冊あたり270円という価格である。ちくま文庫版の2巻「緋色の研究」を持っているので東京図書版の4巻と被ることになった。(同一内容なので比較がしやすい)

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判形だがA5判サイズのようだ。勝手にB5判くらいだと想像していたので、意外と小さかった。それでも版面(はんづら)が大きい分本文の書体は若干大きく、図番も大きく扱われている。文庫サイズはやや窮屈だと思う。
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東京図書版
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ちくま文庫版
上の二つの図版は同一の内容だが、翻訳文には微妙な違いがある。(見にくいが)
テリアに牛乳をなめさせたのち、「絶命してしまった」(東京図書)「絶命した」(ちくま文庫)といったように訳文の細かい手直しはおこなわれているようだ。

ちくま文庫版は東京図書版2.1冊分を1冊(21冊÷10冊)としていて、さらに版面が少ないのでページ数が多くなる。(厚くなる)

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東京図書版は連続して読むことを想定し、長編を途中で切ることも厭わない。『恐怖の谷』が7巻、8巻の2冊にわたって収録されている。7巻の前半に2編、8巻の後半に2編短編が収録されているので、順番を気にしなければスッキリ長編だけで1冊にできたであろう。しかし、掲載順はこの全集のキモなので、このような体裁になった。(正しいと思うが読者の利便性は…)…

と、つらつら書いていたのは2022年の3月上旬のこと。


その後(3月下旬)ヤフオクで、20巻(2巻から21巻まで。なぜか第1巻が無い状態)で出品されているのを発見。送料別で2,500円(開始価格で落札)結局送料が1,327円掛かり、購入価格3,827円となった。(1冊あたり192円)図書館の除籍本で扉に蔵書印並びに図書館名の印が小口に押されている。(関東の某私立大学付属高校の印。こんなにハッキリわかってよいのか?)少なくともリセールバリューはないなあ。承知で買ったのだが、状態は3月上旬の物よりは大分悪い。ただ、書き込みやヤブレは無いようで読む分には問題が無い。(タバコ臭もない=当たり前か)

前述の6巻分が丸かぶりなのと、すでにちくま文庫版を所有している1巻「グロリアスコット号」、2巻「緋色の研究」、5巻「バスカヴィルの犬」と被っているので、純然たる未所有分は下記10巻分となる。
8巻「恐怖の谷 下」
11巻「ボスコム谷の謎」
14巻「空き家の冒険」
15巻「ブルースパディントンの設計図」
16巻「サセックスの吸血鬼」
17巻「踊る人形」
18巻「ゾア橋事件」
19巻「赤い輪」
20巻「マザリンの宝石」
21巻「最後の挨拶」

何はともあれ、これでベアリング=グールドの全集はすべて揃ったことになる。14巻以降が「最後の事件」で失踪していたホームズが「帰還」した後の話になるのでそれ以降がきれいにそろったことになる。

長編なら1篇(例外は『恐怖の谷』)短編は3~5篇で1冊にまとめられている。正典と言われているのは長短篇合わせて60篇なので20巻以下で収まりそうなものだが、実際には21巻になっている。これはベアリング=グールドの解説が含まれているからである。(また、21巻は「最後の挨拶」のみで残りの紙面は資料編=原著の書名や出典の記載に費やされている)
全体の構成をみると、長短編一つ一つを章のように扱っている。解説もそれぞれタイトルをつけて章のように扱っていて、通し番号が振られているので全体が一つの物語のようである。(元々の原著は上下2巻本)
この章立ては実に79ある。(正典60を含む)


解説は1巻「序曲」、2巻「最初の事件」(ちくま文庫版では第1巻「グロリアスコット号」)に集中している。1~12までがそこに含まれる。13~19までの解説は適宜、正典の間に挟まれる形になる。
例えば有名な「まだらの紐」の後に「インドでもっとも危険な毒蛇」(18章)という章が置いてある。(ネタばれしていますが…このトリックはあまりに有名だから、まあ、いいか)この章では蛇には聴覚が無いということが語られている。「まだらの紐」の重要なトリックなのだがコナン・ドイルはこの事実をしらなかったらしい。インドの蛇使いは笛を使って蛇を躍らせる(ように見える)が、蛇にはそもそも聴覚がない。笛ではなくカゴに振動を加えることで蛇を意のままに動かすのだそうだ。(為になったねぇ~)

ホームズの空白時代(死んだふりして失踪していた4年間の“大空白時代”ではなく、その他の活動が見られなかった期間の事)のことを書いた「それに君は日付のことばかり言ってるが、それが最大の謎だね」(16章)や独自の三回結婚説について書いた「ところでワトソン君、女性は君の専門領域だ」(22章)。ワトソンの負傷の矛盾(「緋色の研究」でインドの戦争で肩を撃たれたと書かれていたのに、いつのころからか足が悪いことになっていた。BBC版のドラマ「シャーロック」でもワトソンは杖を使っている=ただこれは精神的な疾患と説明されている)を書いた「きみの手が古傷の方にそっと延びて行った」(34章)。等読み物としても面白い。というかコナン・ドイル、矛盾が多すぎるぞっ!。

全集として本編を読むことももちろんだが、独立した物語としてだけではなく連続したホームズ(ならびにワトソン)の人生の物語として読むことができる。本編を読んだことがある人ほど楽しめる造りになっている。絶版なのが本当に惜しい本である。

原著の出版が1960年代、東京図書による翻訳が80年代、ちくま文庫版が90年代ということで時々で参照書物の改訂がなされている。(東京図書版の21巻、ちくま文庫版の別巻11巻)ちくま文庫版からでも20年以上経過している。本文はともかく、参考書や新たに出てきた資料のアップデートを切に希望する。(手間暇が相当かかり、たいして儲からないとは思うが…)

TRIOのレコードプレーヤーKP-880Dを使って久しいが、この機種にはKP-880DⅡという後継機が存在する。
このKP-880DⅡは実はKP-880Dと全く同じものだった。
ではなぜ型式名を変える必要があったのか?
あったのです、とても大きな理由が…

とても大きな理由とは…

ブランドの変更である。

TRIOのブランドが社名も含めてKENWOODに完全移行するのは1986年である。
KENWOODブランドは1960年代から使用されていたが、基本的に輸出向け製品に使用されていた。1981年から国内製品でも使われるようになり(高級オーディオのLシリーズは1979年からKENWOODブランド)商品ごとに徐々に移行していく。
単品コンポのレコードプレーヤーの移行期が1984年だったということだ。1980年代の前半(CDの登場期)まで毎年モデルチェンジをしていたが、この後1985年のKP-1100、1986年のKP-990を最後にレコードプレーヤーの開発は終了する。(その後発売された、KP-9010とKP-5010はそれぞれKP-1100とKP990のリネームモデル、1988年のKP-07はマイクロ精機製である)

※TRIOの名づけルール
型式最後のDはDL(ダイナミックセンターロック)モーター搭載モデル。最初に搭載されたKP-800(1982)はまだそのルールが無く無印。またすべてがDLモーターとなった1985年以降のモデルは“D”の表記が省かれた。(KP-07を除く。この機種は前述の通りマイクロ精機のOEM)

※KENWOODの三つの技術
①DLモーター
ヘリングボーンと呼ばれる特殊なオイルスリットをスピンドル外径面に切り,スピンドルの回転によりオイルが循環しスピンドル全体を超高圧薄膜でカバーしてスラスト受け部と剛体化するというもので,流体の圧力を利用した強力な力でスピンドルを回転軸上に固定するというもの(受け売り)

②DSトーンアーム
DSとはダイナミックスタビリティーの略で1ナイフ2ピポットという少々特殊な方法でアームを支えている。ナイフエッジといえばSMEの高級トーンアームを思い出すのだがそれとはやり方が異なる。
高剛性を目指したもので特にストレートアームのKP-880Dにおいては全く静寂の中から音が出てくるという体験ができる。
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③ユニファイド・ダイキャストフレーム
KP-1100に採用されたフレーム構造。駆動部、トーンアーム部、トランス以外の回路部のすべてを高剛性なダイキャストフレームに直接マウントしてある。すべては高剛性のための仕組みである。
ほとんどすべてがフレームに接続されているので外側のシャーシ(木製部分)をはずしてスケルトン運用している猛者も多数現れた。(このフレームはKP-990にも採用されているが材質が異なるようだ)
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オーディオ懐古録さんのHPを撮影した画像

KP-880D(KP-880Ⅱ)は①、②。KP-990は①と③が採用されている。この三つの仕組みをすべて採用しているのはKP-1100(KP-9010)のみである。現在でも人気があるのはうなずける。

実用モデルとしては最高のモデルなのではないだろうか。(個人の感想です)
ただ、すでに30年物なので実際買うかどうかは検討を要する。「ステレオ時代」のせい?で価格が上がり50,000円以下ではなかなか買えなくなった。(自分が物色していた頃は3万円台で買えていたような気がする)

ウォークマンの電池と言えば、ガム電池と呼ばれる平たい専用電池(充電式)であった。時代を感じるNi-CD(ニッケル-カドミウム電池)式であった。
時代が下り、専用電池は手に入らなくなった。そうなると俄然、価値が高まるのが電池ケース(電池ボックスというのが正しいらしい)である。単三型の乾電池で使用できるようにする仕組みである。元々はガム電池と併用して使用時間を長くすることを目的としており、通常の使用では使われなかったものである。(携帯用としては重くなるし、そもそも不格好)

当時のウォークマンには充電器(ガム電池用)と電池ボックス、ACアダプターはセットになっており、新品で購入すれば1台に1個の電池ボックスは持っていたはずである。が、今ジャンク品として出回っている、ほとんどのカセットウォークマンは不稼働か動作未確認品で、本体だけか、せいぜいリモコン付きのものしかない。電池ボックスが付属していることはほとんどない。だから動作確認できない。(ハードオフあたりだと買取時に90年代、下手したら80年代のこの手の商品は古すぎて動作確認自体行わないかもしれない。 買取価格は10円とか50円とかそんな感じ)
ただし、完動品で付属品が揃っていれば(ヤフオクに出すべきだが)買取価格は跳ね上がるであろう。レコード同様カセットテープ界隈にも復活の兆しがある。

自分も動作確認が取れていないウォークマンやPanasonicのポータブルカセットプレーヤーを複数台持っているが、いずれも電池問題で動作確認さえ取れていない状況である。
今回、電池ボックス単独でジャンク品小物のカゴに入っていたので購入してみた。

外観上、メーカー名も何も記載がなく、SONY用かPanasonic用か、はたまたAIWA用、TOSHIBA用か判別できなかった。「SONY用じゃなければPanasonic用でしょ」くらいの気持ちで購入した。(330円)
IMG20220402163811 (2)

実際、現物には一切の表示が無く(内側にも)型式もメーカー名もわからなかった。
(これは多分SONY用。ネットの画像を見る限りPanasonic用はかなり大きくブランド名が刻まれている。また接続端子は二つあるが電池ケースの端に二つ揃っているようなレイアウトである。間隔が開いている今回のものはPanasonic用ではない)

とにかく、これでジャンク品(SONY WM-FX2)の動作確認が取れるぞと思いながら接続しようとしたが…できなかった。
微妙に接点の位置が違っていた。

IMG20220402163923 (2)
FX2の方がやや間隔が狭く(微妙だが)固定穴からの位置もそれぞれ異なっていた。
同じメーカーなら共通だろうと思っていたが、前述のように個別の付属品である。その本体で使えるようになっていれば文句はないはずである。多分、オプションの設定も無かったのだろう、電池ボックスを単独で購入することはできなかったはずである。(本体に型式表示が無いのはそのため?)
「怪」でも何でもないのである。(タイトルに偽りありでした。すみません)

結果:本体も電池ボックスも動作確認はできなかった。

自分が新品で購入したウォークマンはWM-EX60で1991年頃のこと(確か千日前のプランタンなんばで購入した)シンプルながら質感の高い良い機種だった。色も黒に近いモスグリーンで落ち着いた感じだった。
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ジャンクで購入したWM-FX2はカセットテープコンプリートブック※によると1995年の商品で、“F”の表記がある機種はFMラジオ内蔵モデルである。電源さえ入ればカセットテープ再生は無理でもラジオとして使えないかと目論んでいたが、それもお預けである。
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カセットテーププレーヤーの不稼働の原因は、ほとんど駆動を伝えるゴムの劣化である。(モーター自体がダメな場合もあるが)電源が入りさえすれば修理できる可能性はある。自分でやるとしたら大変だし、Panasonic製はゴムが裏側にあるのでほとんど不可能と言われているが、業者に依頼することもできるであろう。(修理費用は本体以上にかかるであろう)

クラウドから音楽が降ってくるこの現代において時間的にも音質においても制限があるカセットテープを持ち出して聴くということに意味はないのかもしれないが、ノスタルジー以外の価値も感じている自分なのでした。(結局できないけど…)

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※ステレオ時代特別編集カセットテープコンプリートブック



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