輸入オーディオの中でもかなり古くから日本市場に参入していた米JBL。創業者ではない※(下記追記参照)が、ジェームス・バロー・ランシングの頭文字をとりJBLだ。(やや複雑な事情がある)

※追記(修正)
ジェームス・バロー・ランシングについてJBLの創業者ではないと記述しておりますが、当方の記憶違いで間違いでした。創業者で間違いありません。
ランシングは自らが興したランシング・マニュファクチャリング(1927)から外の資本が入ったアルテック・ランシング(1941~1946)副社長となった後、1946年にジェームス・B・ランシング・サウンドを設立。これがJBLの母体となった。1949年ランシングは業績悪化に悩み自殺してしまうことになるのだが、二代目社長ウィリアムH・トーマスの尽力によって立て直し、会社は発展した。(JBLの公式ホームページの記述を抜粋、一部追加)
JBLの創業年は公式に1946年とされており、それを1949年以降(ランシングの死後)と読み違えたことによる誤解で全くの間違いでした。お詫して、訂正いたします。

長いあいだサンスイが総代理店をしていて日本のオーディオ店でもなじみのブランドだった。
超ド級のスピーカー「パラゴン」や「エベレスト」が有名な超高級スピーカーや、プロの現場で使用されるモニタースピーカーを作る一方、コンシューマー向けのスピーカー市場にも参入していた。
JBLはその後ハーマンインターナショナルインダストリーに買収され、そのハーマンは現在サムソンの傘下にある。(ハーマンを買収したことで、サムソンは結果として数々のオーディオメーカーを傘下に収めることとなった。AKGやマーク・レビンソンなどもそうだ)
サムソンの傘下になって以降、高級オーディオでのサービス低下が取りざたされるようになっているが、それはオーディオ界全体の傾向なのかもしれない。
数字四桁のモデルはプロ用モニタースピーカーで比較的小型な4310系とそれより大型な4340系、さらに大きい4350(4360)系が存在している。4350系など大きすぎて一般の家庭には置けないかもしれない。元来プロ用である。
4310系は小型のブックシェルフ型。家庭で使いやすい大きさである。それでも昨今のブックシェルフ型(本当に本棚に収まるサイズ)スピーカーに比べたらずいぶん大きなサイズである。(よくある小型スピーカー用のスタンドには載せられない)
エンクロージャー容量の大きなスピーカーは密閉型(エアスプリング型)が多いが、JBLのスピーカーはバスレフ型である。
4310系の特徴は30㎝のコーンウーハー(多くはホワイトコーン)とコーンスコーカー、金属素材のツィーターの3スピーカーである。ウーハーはフルレンジで鳴り(高域で減衰させたりしない)、足りない場合アッテネーターでスコーカーとツイーターの調整をする。
ただ最近の機種(2010年代以降)は時代の趨勢や再生メディアに合わせて、ウーファーにローパスフィルターを追加した通常の3Wayになっている。
ただ最近の機種(2010年代以降)は時代の趨勢や再生メディアに合わせて、ウーファーにローパスフィルターを追加した通常の3Wayになっている。
順番がわかりにくいが4310(1971)→4311(1973)→4311A(1976)→4311B(1979)→4312と進化し、
4312になった後は4312(1982)→4312A(1986)→4312XP(1990)→4312B(1996)
→4312Mk2⁽1997)→4312BMk2(1999)→4312SX(2000)→4312D(2004)→4312E(2010)→4312SE(2016・70周年記念モデル)→4312G(2018)と変遷している。
下表参照
4312になった後は4312(1982)→4312A(1986)→4312XP(1990)→4312B(1996)
→4312Mk2⁽1997)→4312BMk2(1999)→4312SX(2000)→4312D(2004)→4312E(2010)→4312SE(2016・70周年記念モデル)→4312G(2018)と変遷している。
下表参照
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年式 |
型式 |
Woofer Unit |
Squawker Unit |
Tweeter Unit |
価格1本 |
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1982 |
4312(無印) |
2213H |
LE5-12 |
LE25-2 |
138,000 |
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1886 |
4312A |
2213H |
104H-3 |
035Ti |
128,000 |
|
1990 |
4312XP |
2213H |
104H-3 |
035Ti |
126,000 |
|
1996 |
4312B |
2213H |
104H-3 |
035Ti |
78,000 |
|
1997 |
4312mk2WX |
2213H |
104H-3 |
052Ti |
105,000 |
|
1997 |
4312mk2 GY |
2213H |
104H-3 |
052Ti |
115,000 |
|
1999 |
4312B mk2 |
2213H |
104H-3 |
035Ti |
78,000 |
|
2000 |
4312SX |
2213H |
904Ti-1 |
TW025Ti |
115,000 |
|
2004 |
4312D |
2213Nd |
105H |
054Ti |
90,000 |
|
2010 |
4312E |
2213Nd |
105H |
054Ti |
90,000 |
|
2016 |
4312SE |
1200FE-8W |
105H-1 |
054AIMg-1 |
130,000 |
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2018 |
4312G |
JW300SW |
JM125PC |
054AlMg-1 |
120,000 |
1997年の2機種はエンクロージャーの仕上げ(色)の違いで本来同じものである。伝統のウォルナットとグレイの2色がリリースされた。(GYがグレイモデル)
ブラックモデルは発売されなかったが、これが混乱のもとになった。
1999年に4312B mk2というモデルが発売されている。上表を見てわかるとおり、あくまで1996年の4312Bのマーク2モデルである。誤解があるが直近にリリース(1997)された4312 mk2のブラックモデルではないということである。(価格も違う、ユニットも違う、ユニット配置も違う)
現在でも混乱が生じており、はっきり4312 mk2のブラックモデルとして販売している販売店があり、げんなりしてしまう。(それなら型式が4312 mk2 Bkになるはず)
2000年代以降ユニットも含めて大きく変化を遂げていく。基本の30㎝ウーファーをふくむ3スピーカーバスレフというスタイルは変わらないが、音の面では相当変わっていると思われる。(前述したが3Way化したことも大きな変化だ)

自分が所有しているのは件の4312B mk2だが、発売当時4312mk2とは別物の廉価版というレッテルを貼られていた。雑誌のレビューも芳しくなく「買うべきではない」との評価だったと思う。(4312の音ではないとの評価もあった)
現在は4312SX以降の機種が大幅な変化を遂げたので、4312らしいのは4312B mk2までというのが現在の評価である。
自分は基本ウーファーをフルレンジで駆動し、足りないときのみ高域、中域を足すことにしている。
駆動力の有るアンプでドライブすれば十分よい音である。
「JBLらしい」の意味はあまりよくわからないのだがJAZZにはJBLという人々が存在することは承知している。特にこの機種がどうかということはわからないが、自分はよい音で鳴っていると感じている。ボリュームを上げた方がよい音になる。音が大きくなってしまうのが玉にきずである。








